|
それは今を「がんばる」貴方に送る 小さな感動の物語。 |
|
「セパレブ」攻略第一回。あ、「セパレイトブルー」は「セパレブ」と略すらしいです。個人的には「セパブル」だと思っていたのですが公式見解が「セパレブ」ですから仕方ない。確かに「セパブル」ですと「ブルセラ」を彷彿とさせて誤解を招きかねませんからね(招きません)。
そんな訳で最初はメインヒロイン(と思われる)石橋つばめから参りました。べ、別に声がどうとかじゃ(以下略)。
クリアした感想はただ一言。
なんて爽やかなんだ……。
なんかムチャクチャ爽やかなんですよ! 部活仲間とのふれあいや助け合い、1つの目標に向かって邁進する若者達……。ある意味「中学生日記」よりもクサいのですが物語全体に散りばめられた爽やかさがそれを払拭しています。爽やか……ひたすらに爽やかでした。
「セパレブ」のストーリーは3ヶ月前に転校してきた主人公・三菱十字が自転車娘・つばめと出会うところから始まりました。自転車部の部長で、近く開催される大会に出場したいけど人員が足りない窮地に立たされていたつばめは自転車部に十字を勧誘。特に目標も無くダラダラと生活していた十字に訪れた大きな変化でした。 自転車部の目標は地元の自転車競技の大会『ヴェルタ・ア・コイカル』での優勝。十字を含めても4人しかいない自転車部でしたが目標は高く! 毎日の練習の中で自分が確実に変わっていくことを実感する十字。仲間と共に頑張ることの気持ちよさ……。
爽やかだ……。
ちなみに大会は個人戦ながらもチームでの出場が義務。そこでチーム名を決めることになるのですが、これには結構難航。色々な意見が飛び交う中でつばめが提案してきたのが『セパレイトブルー』。それは心臓破りの坂とまで言われる坂を上った頂上から見られるどこまでも続く空と海の境界線をイメージした名前。1つになる事は無く、でもどこまでも共にある2つの「青」。支えあい、助け合い、どこまでも続く線。
爽やかだ……。
それにしてもチーム名「ケタケタマスィ〜ン」って美粋さん……あなた名古屋人ですか? しかし順調に行っていた自転車に1つの暗雲が。練習中につばめが転倒してしまい、右足をくじいてしまったのです。全治3週間……それはちょうど大会の開催日と重なっており、例え出場は出来ても優勝はほぼ絶望的。今度の大会に全てを賭けていたつばめのショックは計り知れませんでした。実はつばめのこの大会への意気込みがスゴいのは亡き父親のことがあったからなのです。有名なレーサーだった父親が自転車競技の発展のために地元との繋がりなどと求めて作ったのがこの『ヴェルタ・ア・コイカル』。しかし父親は大会が開催されるところを見ることなくこの世を去り、それがつばめが小さな子供の頃の話。つばめはそんな父親の思いを継ぎ、いつかこの大会で優勝する事を夢見ていたのです。 そんなつばめに自分がしてやれることを考える十字。出した結論は「何が何でもつばめを優勝させてやる」と言う事。それにはつばめの努力はもちろんのこと、他の部員の協力が不可欠。でもそれは逆に言うと他の部員には優勝を諦めてもらうと言う事です。果たして承諾してもらえるか不安だった十字でしたが、つばめの気持ちを知ってか部員である音菜と次郎は協力に快諾。こうして自転車部が一丸となってつばめの優勝を目指すことになりました。
爽やかだ……。
その後の展開は御想像の通り。十字はつばめのための練習トレーニングを作り、つばめは十字を全面的に信頼し、部員達も1つの目標に向かって邁進。いつしか互いを無くてはならない存在として見るようになっていた十字とつばめが結ばれたのも当然のこと。 そして結果としてつばめは優勝を果たしました。ちょっと大会の様子があっさりしすぎていたのが残念です。「シャカリキ!」ばりの熱い自転車バトルが見られると思って……はいませんでしたが。んでもって十字はずっとつばめを支え続けることを誓うのでした……。
最後まで爽やかだった……。
そんな感じでつばめシナリオクリアー。散々連呼してきましたがとことん爽やかでした。ここまで「部活」というものを前面に押し出したゲームも珍しい気がしました。中学・高校の全てを部活に捧げていた自分にとってはどこか懐かしい雰囲気で、何となく当時を思い出しちゃいましたよ。もっとも俺の場合は顧問は美人教師ではなくて人生の中で最も恐ろしい鬼のような巨漢でしたし、練習もあんな爽やかなものじゃなくて何度ゲロ吐いても休めないような地獄空間でしたけど。っつーかそもそも男子校だったし。 まぁ俺が元々「部活動しない連中の気が知れない」と言うタイプの人間なので、このシナリオは単純に「部活モノ」として楽しむことができました。「小さな感動の物語」と言う謳い文句の通り、涙を流すことはありませんでしたが終始爽やか攻めを喰らい続け、さらに籐野らんさんの癒し系ボイスを聴き続けたせいかクリア後は心を洗われたような気がしました。
さて、初回プレイの感想ですが、システム的には問題無し。CGもイベントCGがやや少ない気がしましたが許容範囲です。やや立ち絵やイベントCGによってはアラが目立ったのがたまに傷。ストーリーに関してはまだ1つしかクリアしていないので何とも言えませんが、大きな山場を持ってグイグイと引き寄せると言うよりは「展開を温かく見守らせる」と行った感じ。それにしても爽やかだった……(←しつこい)。 |
|
「セパレブ」攻略第2回。今回は修善寺千早(しゅぜんじちはや)をクリアーしました。つばめの時は当然部活に燃えていた主人公・十字でしたが他のヒロインを攻略する時はどうなのかな……と思っていたのですがどうやら部活を頑張るのはどのヒロインを選んでも共通なようなのでホッとしました。ただしその場合つばめは優勝出来ないようですが(涙)。
千早は学園内で不良扱いされてはいますが、実際には気さくな感じのとってもイイ娘。十字の行きつけの喫茶店「アミカ・チップス」でウェイトレスのバイトをしています。しょっちゅう怪我ばかりをしているので十字としては千早が心配でなりません。その心配が高じて……2人は好き合うようになっていきます。 まぁそれはいいんですが、この千早のファッションを見て何かを感じませんでしたか? 首に巻かれたマフラー(?)……そしてバイク。極めつけは喫茶店のマスターを「おやっさん」と呼ぶ千早。そう、もうこれは『仮面ラ○ダー』以外の何物でもありません。そしてそれは実際その通りでした。 千早が謎の黒服集団に囲まれて今にも襲われそうになっていたのを目撃した十字は気が付いたらその場に飛び出していました。しかし十字は黒服の一撃で昏倒……意識を失う直前に耳に飛び込んできたのは怒りに震える千早の言葉でした。
「行くぞっ! へ……」
今「へ」って言った、「へ」って言った!! 間違いなく「変身」する気だよ、コイツ!! まぁ残念ながらそのシーンは最後まで見れないんですけどね……しょんぼり。 その後はっきりするのですが千早はマスターの親友の娘で、千早の両親はなにやら難しい研究をしていたらしいです。んで両親亡き後、千早とマスターはその研究成果を狙う悪者と戦ってきていたわけ。その研究の賜物で千早は「変身」できるみたいですが……両親は一体何がやりたくてそんな研究をしていたのでしょうか? そして『ヴェルタ・ア・コイカル』当日、応援に来てくれると思っていた千早の姿は無く、十字はレースに集中出来ません。んでレース中に聞こえてきたのは湖での爆発音。十字はレースを放棄して湖へ。当然そこにいたのは千早で、何でも湖にヤツラの基地があったらしいのですがそれは本拠地と言う訳では無かったらしく、またマスターと共に他の土地へ向かわねばならないとのこと。つまり十字を別れなくてはならない、と言うのです。 しかし十字がそんなことを納得できるはずもなく、自分も一緒に行くと言い出す始末。そして迎えたエンディングでは他の土地でマスターが新たに開いた喫茶店で働く2人の姿がありました。今後もヤツラと戦っていく千早ですが、十字はずっと彼女と共にいることを誓うのでした……めでたしめでたし。
いいのか? それでいいのか?
まぁ本人達がそれでいいなら文句はありませんが……敢えて言わせてもらえば変身シーンを見せてもらいたかったです(←まだ言うか)。色々とわからない部分が残ってますが物語の本質には関係無いので問題無し。上でも書きましたが千早は明らかに『仮面ラ○ダー』を意識して作られたキャラですね、やり過ぎってぐらいに。ここまで開き直られるとむしろ爽やかです。
それにしても設定上のバストの大きさとCGでの見た目が相変わらずあってませんよね、つばめもそうでしたが。どう見てもB83に見えないです。 |
|
「セパレブ」攻略第3回。今回はクールな転校生・角田氷和子(つのだひわこ)です。
氷和子は十字と同時期に東京から転校してきたクラスメートですが、あまり周囲と交わろうと致しません。それは後に分かるのですが、東京の友達を裏切らないように、繋がりを断ち切らないようにと思ってのこと。それでも東京の友人との心の距離は離れていくばかり……涙する氷和子。 とまぁもの凄く「ToHeart」の委員長を思わせるシナリオでした。十字との意地の張り合いみたいな感じでホテルに行ってしまったりとやや納得出来ない部分はありましたが、『頑張る』の意味を身を持って氷和子に教えようとする十字には好感が持てます。ただ『頑張る』と言う事の意味に氷和子がこだわり続けた理由はいまいち不明でしたが……。 十字は『ヴェルタ・ア・コイカル』で「頑張る」姿を氷和子に見せました。『結果』ではなく、そこに至るまでの「プロセス」こそが『頑張る』と言う事なんだと言う事を教えるために。
「ちょっとシナリオ的に薄かったかな」と思いましたが、次郎とのサウナにおける男同士の語らいなど爽やか(?)路線は相変わらず。ここまで青臭い青春モノってのは最近貴重だと思うのでやってて楽しいです。
しかし声を大にして問い詰めたいのが隠しシナリオの松下ナオ編です。千早攻略中に出てきたナオはとりあえず放置しておいたので、改めてその時点でのセーブデータをロードしてやってみました。誰か一人でもクリアすると出てくるのなぁ、と推測してますがはてさて。
湖で釣りをしていたナオを十字が見かけたのが2人の出会い。かなりハッチャけたキャラをしているお姉さん風の隠しヒロインです。ライターさんはこの『爽やか』というキーワードで埋め尽くされた「セパレブ」の中でナオを数少ないギャグ担当にしようとでも思ったのか、ナオは会話においてギャグを連発。そして十字もひたすらツッコミを連発。そしてその全てが寒い。寒すぎます。全く笑えませんでしたよ、俺は。 「ゲームセ○ター嵐」ネタやら「とき○モ」などの他社ゲームネタやらを連発しますが、全然面白くありませんでした。十字もキャラクターが全然原型を留めていませんし、比較的丁寧に作られていると感じていた今までのシナリオとは比べ様がないほどヒドいシナリオでした。なんでこんなの追加したんだろう……? しまいには『ヴェルタ・ア・コイカル』でナオが優勝して優勝景品の「バス釣りセット」を持っていっちゃうし。
つばさ達の頑張りをナメてんのか?
このシナリオを最後にやらなくて本当によかった、と胸を撫で下ろしております。
さ、気を取り直して次は音菜で参りますよー。 |
|
攻略第4回にして丸石音菜(まるいしおとな)クリア〜です。
ふむ……これはつばめシナリオには及ばないものの、そこそこ爽やかなストーリーでしたね。音菜は理論先行型の人間でどこか冷めたところのある後輩です。何をするにもどこか一歩引いたところにいて、笑うにしても怒るにしても本気じゃないような……そんな人間です。 そんな音菜には研究(?)しているものがありました。それは『仲間』とはどんなものかと言う事。冷めている音菜は友達や仲間と言った間柄へも踏み込めないところがあり、まず理屈ありきだった訳です。 これは後になって……と言うか、最後の最後になって分かるのですが、そんな音菜が自転車部に入ったのは十字が理由でした。たまたま音菜の乗っていた自転車が壊れてしまいそれを通りがかった十字が直してあげたことが以前あったらしく、それで十字に『何か』を感じた音菜は十字は自転車部なのではないかと当たりを付けてやってきたら次郎達に捕まった、と言う流れ。んでその後十字が本当に自転車部にやってきたということです。 音菜は自転車部の中でも『仲間』と言うものについて掴みかねていました。しかしそんな時入部してきたのが十字。十字は今までもそうでしたが……そこにいるだけで周囲をまとめてしまうようなところがあり、いわゆるムードメーカーでした。そんな十字が入部したお陰で音菜は『仲間』のなんたるかを知るようになっていきます。そしてさらにはそこから派生して十字のことを……と言うわけ。
でもまぁぶっちゃけた話、音菜と十字の馴れ初めはどうでもいいのです。この音菜シナリオの一番の見所は中盤よりもさらに前、開始してさほど経っていないところでやってきます。
父親が物書きで、何気に裕福な生活をしている音菜はかなりイイ自転車を購入します。部員達も目を見開いて羨ましがるほどの自転車でしたが、何と数日でその自転車は盗難に憂き目に。音菜がそれに気付く前に何とか探し出そうと十字やつばめ、次郎達は奔走しますが見つけた時には音菜の自転車は分解されてフレームは持ち去られた後。それを見た音菜は無言のまま失意の帰宅。 しかし、ここから自転車部の……と言うより次郎やつばめのポジティブなところの発揮です。何気ない十字の一言から音菜の自転車を直してやろうと意気込む面々。授業をサボり、あちこちから部品を仕入れたり手に入れたりしながら1日かけて出来上がった自転車は元々の高いフレームに決して高いとは言えない部品で組み上げられた珍妙な自転車。しかしそれは音菜のために存在する、世界でただ一つの自転車。 失意のまま部室にやってきた音菜を迎えたのはクラッカーによる歓迎と『音菜の自転車』。十字達は自転車を気に入ってもらえるかどうか不安になりながらも明るく話しかけて音菜の様子を伺っていましたが、音菜は何も声にならない様子。そして……。
「……うあっ………あああああああああああああああああああん!!!」
号泣。見たこともないくらいの号泣。思えば音菜が初めて『仲間』と言うものを心から理解……いや「感じた」のはこの時だったのでしょう。よかったね……本当によかったね……。
青春です!!
どんなにありがちだと言われようとも、どんなにクサいと言われようとも俺は素直に感動しましたっ!! 友達なんです、仲間なんです、青春なんです!!
VIVA!! BlueSpring!!(訳:青春)
ちなみにその後の音菜ですが。 『仲間』のなんたるかをマスター(笑)した音菜は大会で何よりも大切な自転車を貶してきた相手とも仲良くなってしまうほどの『仲間』作りの名人になってしまいます。 |
|
攻略第5回兼最終回。残る最後の1人・鶴戸美粋(つるどみすい)さんでございます。
美粋さんは十字の従姉であり居候先の主であり学園の先生であり自転車部の顧問でもあります。完全無欠の「おっとり姉さん」で、どこか間延びした喋り方も不快感は無く癒し系の権化のようなお方です。 シナリオは簡単に言うと、自転車部の顧問なのに自転車に乗れない美粋さんに十字が自転車の乗り方を教えたりしているうちに結ばれて……というパターンです。最も美粋さんは最初自分の態度を隠してその後も十字と至って普通に接していたため、十字としては随分悩んだようですが。確かに自分が処女だったことすら隠し通した美粋さんですから、十字を煙に巻くぐらいは容易いことでしょう。美粋さんにそのつもりがあったかどうかは結構謎なんですが。 美粋さんは今後の自分の身のふり方について悩んでいたようで、突然部活に燃え始めた十字の姿に随分励まされたようでした。突然乗れない自転車の練習を始めたのも「頑張れば出来ないことは無い」と言う事を身をもって知ろうとした行動に他なりません。そして見事に自転車に乗れるようになった美粋さんは十字と結ばれたことと相まって吹っ切れるのです。今度論文に着手するそうな……めでたしめでたし。
ふむ…………。
VIVA!! おっとりお姉さん!!
いやいやいやいやいや……なかなかの破壊力でしたよ。おっとり系恐るべしですね。つばめとはまた違った意味で癒される感じです。こんな人が近くにいたらまったりと穏やかな日々が遅れるんだろうなぁ……。
と言う訳で「セパレブ」オールクリアーです。ぱちぱちぱちぱち。全体的な感想としては悪く言えば「意外性が無い」、良く言えば「まとまってる」感じです。シナリオ的なパンチ力は弱めです……が、しかし!! それを補って余りある『爽やかさ』があります!! いや〜癒された癒された、ナオ以外で。っつーかコイツのこと記憶から消したいんですけど……。 |