2002.6.17 「良和と茜、海へ」編


さて参りましょう

 

【7/20】

茜と海に行く日です。でもその前に良和はカウンセリングへ。

鏡太郎に茜に対して抱いてしまっている感情を吐露する良和。

どうでもいいですが『妹に欲情しているようなんです』って妙に生々しいですね。

俺には妹がいないのでわかりませんがそーゆーのって全然無いものなんですか?

っつーかこんなことを考えてる時点でエロゲーに毒され過ぎだな、俺。

鏡太郎は良和自身が何をしたいのかを考えるよう促すだけで答えを出すようなことなしません。何でもそれがカウンセラーというものなんだそうです。

結局良和は透子さんとセックスできないことは言えずじまい。

理由は鏡太郎が以前透子さんに惚れていたから。

でも透子さんの話題が少ないことから気付かれているであろうことを予想する良和。

三角関係どころか四角関係ですか……ますますドロドロですね。

 

家に帰ると茜にせかされてそのまま海へ。

駅まで猛ダッシュで運動不足の良和はバテバテです。

そしてとうとう駅前で財布を落としてしまったのですが散らばった小銭を拾うのを手伝ってくれた1人の青年がいました。

その青年こそは1章の彰。

2章でのさやかさんといい、今回の良和といい、彰は誰にでもいい印象を与える人間のようです。よっぽど人がいいのでしょう。

でも伊月は……ううっ。

ところで小銭を拾うのを手伝いながらも良和と茜の微妙な関係を一目で見抜いていた彰はなかなかの眼力の持ち主のようですね。

 

電車に乗ると茜は最初こそ元気でしたが徐々に声を発しなくなっていきました。

それは月曜日に水泳の大会があるからでした。

全国でも上位入賞を狙えるほどのスイマーである茜ですがそれだけにプレッシャーも大きいのです。

自分も部活動は水泳部だった良和ですが、大学で何のサークルにも入らなかったのはエスカレーター式の学園だった橘学園と違って、大学は周囲が赤の他人ばかりになってしまうからでした。

僕は所詮そういう人間なのだ、と良和。

それがわかってて何もしないんだから余計にタチが悪い。

元気の無い茜を良和は励まします。

「茜は……お前はさ、現役時代の俺より、余程すごいスイマーだよ」

「…………」

ようやく顔を綻ばせた茜。

「お兄ちゃんみたいなヘボちんと、一緒にしないでよね」

人間として間違ってる台詞ですが茜もようやく元気になってめでたしめでたしですね。

 

そう言えば透子さんは水泳部のマネージャーだったと思いますが、やっぱりそれも良和にくっついて入っただけなんでしょうね。

良和に関係無くそんなことをやってたなんてのは不自然だなぁ、と思ってましたがやっぱり良和絡みだった、と。

透子さんの尽くしっぷりには脱帽ですよ。

 

病院のアカネ。

SF小説を読んでいたアカネはふとベッドを抜け出して窓辺に。

そして外に広がる海を見ているうちに強烈に浮かんできた感情は「泳ぎたい」というもの。

体調が順調に良くなってきていることもあって、そこにやって来た二宮医師に泳ぎたいことを伝えるもあっさり却下。

それにしてもアカネはますます茜っぽいですね。

ついさっき茜が良和に言っていた「タイム、イズ、マネー」の台詞も使ってましたし。

ひょっとして茜や良和の生活はアカネが病院で見ている夢……とか?

っつーか夢オチ?

……それはやりすぎか。

 

浜辺にやってきた良和と茜。

水着に着替えた茜はその感想を求めてきますが良和は上手く答えることができません。

透子さんと比べてどうか、なんて聞いてきた茜。

「透子とお前を、比べたりなんかしないんだよ、俺は……」

「へえ、そうなの?」

それでもさらに追求してくる茜から逃げるように視線を逸らす良和。

良和は気付いているんでしょうか。

比べたりしないと言う事は、2人を同格のものとして見ているということに。

 

岩場を抜けて、誰もいない浜辺へ。

オイルを塗って、浅瀬で海水を掛け合うなどという俺にとって憧れの行動をとった後は小島まで競争です。

お互い本気を出す訳ではなく、途中で茜が振り返って声をかけてきたりとホンワカした雰囲気です……が。

そこにやってきた大きな波。

一瞬波に飲み込まれた良和が海面上に顔を出した時、そこに茜の姿はありませんでした。

「茜! 妙な冗談はよせよ!」

何度叫んでも返事は無く、不安を焦燥は膨れるばかり。

そして水面にちらっと見えた茜のリボンを目指して猛スピードで泳ぐ良和。

意識を失っていた茜を抱えて浜へ。それでも茜は気を失ったまま。

心臓は動いていたのですが、呼吸をしていない茜……良和は人工呼吸を(やっぱり)。

冷たい唇の感触。

 

ああ−−。

この感触は。

この感触を、僕は知っている。

 

やがて水を吐き出して意識を取り戻した茜。

「どうしたの……? 良和…………お兄ちゃん」

砂浜に横たわりながらそう言ってきた茜は混乱しているようです。

それにしてもこれは『良和お兄ちゃん』なのか、『良和』と『お兄ちゃん』なのか判断に悩むところですね。

前者だとしたら出会った当時の呼び方かも、なんて予測もできるのですが、後者だとするとちょっと話がまたややこしくなるかな、と。考え過ぎですか?

とりあえず茜の意識もはっきりしてきて、身体も大丈夫のようでしたが一応医者に診せることに。

そして歩き出すと茜が良和に言いました。

「お兄ちゃん……もしかして、人工呼吸した?」

「あ? ……まあ、そうだけど。呼吸が止まっていたからな」

「……エッチ」

頬を赤く染めてそっぽを向く茜。

「い、いや……エ、エッチって……仕方ないだろう。人命がかかってるんだ」

「ま、いいけど」

そう言ってさっさと歩き出した茜。その心中やいかに、って感じですね。

 

海の近くの診療所へ。

老医師に診てもらったところによると何の異常も無かったそうです。

ところでこの老医師って……二宮医師ですよね、当然。

その後2人は浜辺で遅い昼食を。泳ぐ気にはならず、味わう気にもならず。

良和としては茜の実力からして溺れるなんてことは想像つかないことでした。

茜が言うには足がつってしまい、さらに耳の中に水が入ってしまったからなんだそうです。

なんでも耳に水が入ると方向感覚が失われしまい、上下さえもわからなくなってしまう非常に危険な状態になってしまうんだとか。

つまり良和は茜の『命の恩人』となった訳です。

これまた後々まで引っ張りそうな設定が生まれてしまいました。

「あたしが、もし、死んだら……おにいちゃん、悲しかった?」

「当たり前だろう」

「……泣く?」

「……かもしれないな」

むしろそれは当然のこと。良和には茜の身体に取りすがって泣き叫んでいる自分の姿が用意に浮かんできました。

「そう……そうなんだ。うん、そうだよね。聞かなくたって、分かってた」

そう言ってタマゴサンドに手を伸ばした茜の横顔はどこか寂しそう。

「どうかしたか?」

「ううん、何でも無いんだよ」

サンドイッチをくわえたまま良和の方を見て浮かべた笑顔もやけにぎこちないものでした。

 

自分が死んだら良和が泣く、ということのどこが寂しいのでしょうか。

嬉しい、とまでは言わないにせよ悪い気分ではないと思うのですが……そこにも何か謎がありそうですね。

 

病室のアカネ。もう陽も沈んできていました。

ますます自分はスイマーだったことをアカネは確信するようになっていました。

徐々に思い出されてくる記憶。

夢に出てきた例の男女と海に行った事があった事。

やはりその2人に嫉妬していたこと。

2人の仲を引き裂いてやりたいと思っていたこと。

人の心は怖い、というアカネの言葉に二宮医師は全面肯定。お前ホントに医者か?

少なくとも記憶を失って精神的に不安定な人間にかける言葉じゃないと思うのですが。

昼間アカネと同じ名前の患者、つまり茜が来たことを告げる二宮医師。

「ふうん……。でもまあ、ありふれた名前だしね。再殺死子、とかだったら別だけど」

「もはや、人間の名前じゃないな……」

全国の死子さんに謝れ!!

とまでは言いませんが、なんか『殺村凶子』を思わせる名前です。

溺れた女の子(茜のこと)のことを聞いてもアカネは自分が溺れることは無い、と自信たっぷりです。

ならば何故浜辺に倒れていたのか。

溺れるはずがない自分が溺れていた理由。それは−−

「たぶんあたし、自殺したんだよ」

同時に記憶が蘇ることに恐怖を覚えるアカネ。

自分を自殺にまで追い込んだ『絶望』。

怯えるアカネに二宮医師は言いました。

お前さんはこの時代にタイムスリップしてきたのだろう、と。

「記憶が蘇ったなら、その絶望の芽を摘み取ったらどうだね?」

「うん……そうだね」

それは二宮医師なりの励まし。

「あたし……負けないよ。あたしを死に追いやった絶望なんかに」

多少は元気を取り戻しながらも『自分が自殺した』と言うことは最早確信にまでなってしました。

「今度出会ったら、あたしの方が殺してやるんだ」

そんな物騒な言葉に2人は笑うのでした。

 

旅館にて良和と茜。

昼が遅かったためにあまり進まない箸で夕食です。

そして会話の流れで良和と透子さんのことに話題が移りました。

もう付き合いだしてから結構長い2人。

そんな良和に茜は嫌になることは無いのか、と聞いてきました。

「もうつき合いたくないなって思うこと、無いの?」

「…………」

そんな質問をしてきた茜に戸惑いながらも良和ははっきりと「無いな」と返答。

「……一度も?」

「ああ。一度たりとも無い」

多少の誇張はあれどそれは良和の本心。

その言葉にどこかほっとしたほうな表情を茜は見せました。

キューピッド役を務めた手前、自分と透子さんの仲を心配しているのか、と良和は思いますが、次に出てきた言葉はそうじた推測とはまるで正反対の言葉。

「お兄ちゃんもね、他の人とつき合ったりした方がいいのかもしれないよ」

絶句する良和。

何事も経験ですから、と表情を緩めて言う茜。

むろん冗談だったのでしょうが、そこには茜の真意が含まれていたはず。

一体茜が何を考えているのか……。

 

そしてさらに何を考えているのか分からない行動が。

寝ていた良和の布団の中に茜が入ってきていたのです。

せっかくだから一緒に寝たいなと思って、と言う茜。

いつの間にこんなに成長したんだ、というほどの茜の身体が背中に感じられます。

実は着やせするタイプなのか、なんて思う良和ですが水着姿まで見ておいて何言ってんのか。

そして良和の身体に触ってくる例の癖はまるで恋人の愛撫のよう。

良和は何とか茜を布団から出そうとしますが茜は全く出ようとはせず……

「ねえ……一緒に寝ようよ」

うなじに向かって囁かれる言葉とその感触にいつしか勃起していた良和。

コレじゃ誰でもしょうがないと思います。

「……お兄ちゃん」

「……何だ?」

「ファーストキス……だったんだからね」

あんなのキスじゃない、と言う良和の言葉もむなしく響くばかり。

「お兄ちゃん……お休みなさい」

「ああ……お休み」

 

−−他人じゃない。

 

透子さんの声が耳の中にこだまする良和でした……。

 

 

 

さて。

いまいち茜の本心がつかめないだけに何とも言えません。

それに病院のアカネとの関係は同じ時系列にいるのがわかった以上、本当にタイムスリップ以外考えられなくなりました。

少なくとも俺の頭じゃそれ以外に浮かびません。想像力が貧弱な俺……。

そして良和が茜と一緒に寝てまた欲情している自分に嫌悪感を抱いているようですが、あれじゃ仕方ないですよ。

むしろあそこまでやられて何も感じない方が問題アリな訳で。

問題なのは茜がどういうつもりでやっているのか、ということです。

 

そんなこんなで結構やったつもりでも実は1日しか進んでいないという罠にはまってます。

今日のは特別に長い1日だったんだよ、と自分を慰めつつ以下次回!!


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