2002.6.5 「もう?」編


ガンガン……いきたいのに……。

 

【7/23】

アパートの廊下で会ったのは1章の彰の母親。

なにやら蒼司の妹をべた褒めです。なかなか可愛い妹のようですね。

 

律から電話で誘われた蒼司。

駅の近くのベンチに座る律は明らかに怪しい人物でした。

そこに近づいていこうとした蒼司の耳に入ってきたのは中学生程度の少年たちの4人組の会話。

律のことを変態画家呼ばわりしてしていましたがそれは蒼司にとっていつものこと。

聞き流してすれ違おうとした時……

「……でもさ、あいつの娘も結構なもんだぜ」

さやかさんのことか、と蒼司は耳を傾けます。

「そのさ、あいつの娘にしてはすげー可愛いんだけど、やっぱりおかしいんだよ」

訳知り顔で下卑た笑みを浮かべる少年。

「なんでもさ、父親のことで迷惑してるとか言うとさ、何でもしてくれるらしいぜ」

(え?)

『何でも』という言葉が意味するところは一つ。

もちろん蒼司がそんなことを信じる訳が無く、気分を悪くしながらも律のところへ向かおうとします。

が。

さらに続く少年達の会話。

さやかさんのことを話していた少年が仲間に信じてもらえなくてムキになってきた様子です。

「じゃあ、オレが証拠をみせてやるって。なに、助けてくれるような奴もいないし、嘘でも少しからかうだけさ」

クックッ、と低い笑い声。

そしてさやかさんの家に向かい出した少年達。

律は目の前にいて家にはさやかさん一人。

  ○先生のところへ向かう

  ○少年達を止める

ここで止めないような奴は生きる資格無し。

律に手伝ってもらおうにもそんな感じの父親じゃないし……。

 

はっきり言ってムカついていた蒼司。

絵描きや音楽家にそって怪我一つが死活問題になる場合があることは百も承知です……が。

蒼司は画材を鞄からいくつか取り出して少年達の後ろに。

いかにも集団心理と言うべき状態になった少年達は商店街近くのさやかさんの家の近くまでやってきています。

「あのさ−−」

「……!」

何気なく声をかけただけなのにビビる少年達。

さり気なく「そっちには何も無い」と言って止めようとした蒼司。

ですがいきなり数回腹部を殴られてどこかの日陰に横たわることに。

「……ヘラヘラと笑いやがって」

そんな状態でも冷静な蒼司はやはりどこかまともじゃありません。

考えているのは袖に隠してある鉛筆削り用の小刀のこと。

「失礼」

「−−!?」

突然そこに割って入ってきた声。

「立てるか」

「……先、生?」

それはだるそうな表情をしている律でした。

どうやら一連の流れを律は知っているようです。

とりあえず蒼司も小刀を出さずに済んだようです。

それでもいきがる少年に対してあくまで冷静すぎるぐらいに冷静な律。

「君、私の絵のモデルにならないかね」

「は?」

「最近、歯ごたえがなくて女性にも飽きててね」

「!」

律の絵に描かれるということが『死』を意味しています。少年達に広がる不安。

律に近づこうとした少年が律によって体勢を崩され、気付いたときにはペンを押し当てられていました。

押し当てているのはもちろん律。

少し講義をしようか、と律は言って少年の首の脈にそってペンで線を引いていきます。

「人物がを描くことは、人体の構造を理解することにはじまる。筋肉、臓器、骨……血管」

自分の状況を察し、ガタガタを震えだす少年。それでも律の『講義』は続きます。

「よく覚えておくと良い。医者の次くらいに、我々は生粋の殺し屋なのだよ」

そこで解放された少年は四つん這いになって汗をたらすのみ。他の少年達は逃げ去っていきました。

「……続きがやりたければ受けよう。私への侮辱も認めよう−−」

そう言ってサングラスをかけなおした律。

 

「だが、オレの作品に手を出したら殺すぞ」

 

「……作品?」

もう事態は収まったはずなのに消えない緊張感。

ポツリ、と雨が頬に当たり、その時蒼司は見ました。

路地奥の美術講の教室の窓が開いていて、カーテンが揺れていたのを。

 

その揺らめきの、なんと涼やかなことか−−−。

 

 

なにやらヤバい感じの律。自分の娘を『作品』呼ばわりですか。

それともまさか『作品』は蒼司じゃないですよね?

そしてその蒼司もやっぱり変ですよ、変。

律の絵に惹かれるだけあってどこかおかしいんでしょうね。

おそらくはその様子を見ていたであろうさやかさんは……。

 

「いらっしゃ〜い」

いたって元気でした。

と言ってもこれはさやかさんの『仮面』なんでしょう。

いつも『仮面』を被って生きてきた蒼司と同様にさやかさんも『仮面』を被っているのです(と思う)。

勉強の前にお話をしよう、と麦茶をとりにいったさやかさん。

残された蒼司の目に入ってきたのは絵。

『オレの作品に手を出したら殺すぞ』

浮かんでくるのは律の言葉。

それはやはりさやかさんをモデルに絵を描くということなのか。

真夏なのに蒼司の身体に寒気が走ります。

以前見た律の絵にさやかさんの顔が重なります。

 

これはなんだろう?

恐怖か、

歓喜か。

 

「わたしをモデルに絵を描く?」

「え?」

「ぶつくさとどうしたの?」

麦茶を持って部屋に戻ってきたさやかさん。

「どうして生きて……」

「? ホントにどしたの。幽霊をみたような顔して」

心配してくるさやかさんに蒼司の思考も止まりました。

「絵を描かせてください」

「……えっ?」

勉強を教える代わりに、と蒼司。

蒼司にはさやかさんと自分を繋ぐ糸としてそれが正しいことだという自信がありました。

少し考えてからさやかさんは笑顔で快諾。

 

【7/24】

窓の外は雨。

2人はさやかさんの部屋で勉強中です。

前日よりもはるかに数学ができるようになっていたさやかさんに蒼司が疑問を投げかけるとさやかさんは答えました。

「昨日ね、いっぱい勉強したの。君と絵を描いて、お話する時間を増やしたかったから、いっぱい勉強したの」

それを聞いて頬が熱くなる蒼司。

 

「……知ってる? わたし、ホントは愛想のない子なんだ」

「そうなんですか」

何とか平静な様子を保ってみせる蒼司。

「あまり驚かないのね」

「意外?」

そうでもない、とプリントの空欄を埋めながら首を振るさやかさんの手は微かに震えていました。

「そうだよね。みんな知ってる。わたしはあの男の娘だもの」

「それは−−」

強い意志を秘めた目を細めて笑うさやかさん。

「そう、違うの。それは違うの。言い訳にしかなってないもの」

みんなを避けてるのは自分、とさやかさんは言います。

臆病で。弱虫で。怖くて。

「なにが?」

「あはは、仲良く出来るか試して……それで失敗したら負けじゃない」

小声になって目を閉じるさやかさん。

麦茶の氷が軋んで立てた音と雨音だけが響く部屋。

「でもね、わたしはみんなが好きなの。人とか動物だけじゃなくて、空とか石とか、ひまわり抜かしたらみんなが好きなの」

「ひまわり嫌いなんだ」

「……美味しくないもの」

だから、とさやかさんは机に寝そべってため息をついて言います。

「嫌われてるのはわたし……わたしの敵はたわしだから」

「……」

  ・

  ・

  ・

「たわし?」

「……わたしも食べられない」

何気なく覗き込むとさやかさんは既に眠りの中。

「会話の最中に寝れるとは……」

蒼司も呆れるほかありません。

シーツだけでもかけてやろう、と近づいたベッドのサイドテーブルには1冊のノートが。

そこには数式や英単語がぎっしりと書き込まれていました。さやかさんの努力の跡。

「まったく……」

頭をかいてノートを閉じるとその表紙には『Daiary』のタイトルが。

綴りが間違ってます。日記なら『Diary』です。

日記で勉強するってのも凄いですが。

 

さやかさんの夢。

母親の絵を描くという約束を果たすためにお気に入りの場所まで母親を連れ出したさやかさん。

そこはひまわりが咲き乱れる『あの場所』。

さやかさんは嬉々として母親の絵を描いています。

そのうち疲れたから、と言って横になった母親の様子が変だったことにも気付かずに。

とても強かった母親は人の心が読める魔女とまで言われていたさやかさんにその事を気付かせないぐらい強かったのです。

『よし! できた!』

幼い自分が黄色い絵の具で顔を汚しながら嬉しそうに笑うのを見て、『今のさやかさん』の胸は痛みます。

寝たままの母親に近づき……気付きました。

この場で息をしているのが自分だけだということに。

 

駆け出した幼いさやかさんは父親の律を連れてきました。

律が持っているのは絵の道具。

『……お前が外に連れ出したのか?』

『あ……あの……』

『そうか』

怒ることも責めることも無く、ただ静かに呟く律。

そして突然絵を描く準備を始めた律。

 

この世の地獄だった。

 

ただ『死』を描く父親の背中を見ていることしかできなかったさやかさん。

この時思っていたこと。それは……

 

この呪われた視線で、人が殺せれば。

 

ふと律の描いているスケッチに目がいったさやかさん。

そこでは真っ赤な大輪を咲かせるひまわり畑の真ん中でさやかさん自身が眠っていました。

 

(ああ、殺されている……)

 

夢の中で意識が遠のくさやかさんでした……。

 

 

目を覚ましたさやかさん。

蒼司曰くうなされていたようです。

そしていつもの会話……と思ったらいきなりヤリだしちゃいました。

色々怖かった、とさやかさんは言いますが……かなり唐突なのでビックリしました。

そうは言っても、

「ごめん……ずるいけど……こうなれたらいいなって、思ってた……」

なんて潤んだ瞳で蒼司を見つめながら言ったさやかさんはやっぱり最高な訳で。

 

それにしてももう2人が結ばれるとは。

やっぱりこれはこの2章の主題が2人のラヴではなく、他にあると言うことでしょうか。

例えばさやかさんと律の親子の和解とか、蒼司が人として成長するとか。

 

あとこう言っちゃあなんですがさやかさんは処女でした。

やっぱりクソ中学生の言ってたことはデタラメだった訳で。

あったりめぇだ、バカ野郎が。

 

『終わった』後。

幸せそうに笑いっぱなしなさやかさんと不覚にも頬が熱くなる蒼司。

帰る、と蒼司は言いますが外は雨が降っています。

「……傘、もってる? 泊まっていく?」

布団にくるまって優しい声をかけるさやかさん。

蒼司は頭を冷やして帰る、と言って出て行きました。

 

雨に打たれながら帰る蒼司。

さやかさんと『そうなった』ことに対して歯止めが利かなかったことは分かっていました。

でも本当に愛しているのかどうかがわかりません。

ちなみに蒼司は『初めて』ではありませんでした。ちょっと意外。

こーゆーのは処女と童貞と相場が決まっているのに。

 

いつも冷静な蒼司らしくない、混乱した頭のまま雨に濡れながら歩きます。

そしてふと街灯に照らされた人影に気付きました。

進行方向のため徐々に近づいていく蒼司。

そして向かい合った黒い人影が動きました。

「長かったな」

「お前……」

そいつは前日律に警告(と言うにはきつ過ぎたけど)少年。

「オレの言った通り楽しめただろう?」

クックッと笑う少年に殺意(俺が)。

「……先輩のところに行く気か?」

「違う。用があるのはお前でもあの魔女でもない」

右手をポケットにつっこんだままの少年。

どうやら狙いは律のようです。

「お前には興味ないんだよ。どけ」

「……ポケットの中には何があるんだ?」

「気にするなよ」

雨の中で対峙しながら不思議な親近感を少年に抱く蒼司ですが好意はもちろん抱けません。

と言うか親近感を抱く時点で蒼司がヤバい奴だと言ってるようなもので。

軽くやり流そうとした蒼司ですが少年の手に握られたんはナイフ。

「……まずいな」

誰もいない夜の商店街。

絶対的な優位を確信した少年の笑み。

「ほら、どけよ」

「まずいな……本当に誰もいない」

周りを見渡す蒼司に少年はナイフをちらつかせます。

 

「誰も助けにこない」

 

 

って蒼司はどうなった? こんなところでやられはしないだろうけどそれでも心配です。

と言うか俺としては思いっきり殺っちゃって欲しいのですが。

 

無茶苦茶気になりますがちょうど日付も変わったので(ゲーム内で)ここまで。

全然ペースをあげてない気もしますがそれはそれ。これはこれ。

以下次回!!


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