2002.8.6 「ダイナマイト・小町」編
小町シナリオ第5回。
【8/9】
補習の帰り、校門のところには舞人を待っていた麦兵衛が。
「なんの用だよぉ」
「言っただろう、黒白を決すると。今から少々時間をもらおう」
「あー、悪い、今日は姉貴の三人目の旦那の七回忌なんだ」
「で、では明日だ」
舞人のデタラメをあっさり信じる麦兵衛。
いいヤツって言うか……バカ?
「あー、明日は、はす向かいのお父さんの知りあいの上司の親戚の……」
「で、では明後日だ」
……やっぱりバカだ。
舞人に向かって逃げるな、と麦兵衛。
自分は逃げてるのか、と舞人は自問自答。
「終わりにしようぜ、桜井舞人」
右の拳を左の掌底を打ち合わせる麦兵衛。とことん、一昔前なやつです。
- 遊んでやろう
- ひとりで遊べ
ここは相手をしてやるのが吉でしょう。
待ち合わせは明後日朝の9時、駅前プロムナード。
「桜井舞人……失望させてほしくないものだな。逃げずに来いよ」
「おまえもな」
そして歩き出した2人……は同じ方向でした。
「配慮の足りない男だ! このようなときは互いに背を向け、おのおの東西へ踏みだすべきだとは思わないのか!」
「馬鹿かけ、俺は補習疲れでさっさと家に帰りたいんだ。遠回りならおまえがしろ」
「お、俺とれここで二時間も待っていたのだ。いいかげん帰らせろ!」
すげぇな麦兵衛……。
そして諦めて歩き出した2人はしばらく無言でしたが、沈黙に耐え切れなくなった舞人が麦兵衛に話しかけました。
何故か互いの勉強や部活に関して健闘を称えあうことに。
「じゃあ明後日、また会おうな」
「ああ。この辺りは交通量も多い、気を付けて帰れよ」
笑顔で言う麦兵衛。
そんな麦兵衛を見て、もし小町とは無縁のところで知り合ってたら自分達はウマの合う親友になれたかもしれないと舞人は思うのでした。
街を歩いていたら瑞音によって妹属性を目覚めさせられた舞人(笑)。
頼むから小町一直線でいってくれよー。
【8/11】
麦兵衛との約束の日。
自分もいつまでも逃げてられないことを舞人は知っていました。
そして待ち合わせ場所へ行くと麦兵衛はほとんど何も言わずに歩き出しました。
どこに行くのかを聞くと……
「海だ」
「はあ?」
不可思議に思いながらも麦兵衛について行く舞人。
「これで終いにする」
電車の中で麦兵衛はただそれだけを言いました。
……そしてやってきたのは大勢の人でにぎわう砂浜。
海の家で海パンを買って砂浜に戻ると……
「おにーちゃーん」
「…………へ?」
青葉ちゃん登場。ああ、そういうことだったのか。
「ははは、すいませんね。桜井先輩って、ちょっとシャイなところがあるから、まともに誘っても来ていただけないんじゃないかと思いまして」
爽やかモードの麦兵衛。
んで青葉ちゃんがいると言う事は当然。
「お待たせしましたー!」
「や、やっぱりいるのか、ゆきむ……」
小町の姿を見て言葉を失う舞人。
セクシーダイナマイッ!!!
小町の大きな胸……っつーか巨乳に言葉を完全に呆気にとられる男子陣。
コソコソと会話を交わす2人。
あれはさすがに反則だよなあ、と舞人。
「レッドカードに相違あるまい」
「くそっ、この精神的不能とまで言われた俺が、雪村ごときに不覚を取るとは」
お前不覚取りっぱなしだろうが。
「信じるわけにはいかない、この牧島麦兵衛に不埒な肉欲を与える異性がいるなどとは」
『肉欲』ってお前……。
そしてバーベキューの準備が。
「夏だ! 一番! 森先生の青空料理教室ぅー!」
「教室ぅー!」
そして青葉ちゃんは今度は鍋将軍ならぬ網将軍に。
どうやら青葉ちゃんは料理に関しては妥協を許さないようですね。
んでみんながバーベキューの準備やジャガイモを使ったスイカ(?)割りをしている間、舞人はいつしか眠りに。
舞人が見た夢。
それは過去の情景。
白銀の世界に染み渡るあどけない声。
元気に戯れる子供達。
そしてその様子をただ黙って見ていた二つの目。
子供達はそれに気付いていながらも何もしない。
それなのに、いつも何も言わずただ後についてきてくれた『君』。
そうだ……。
そうだったね……。
「おはようございます、せんぱい!」
「…………」
まぶたを開けるとそこには扇情的な……と言うより四つん這いになってタマらない小町の姿。
そしてその後は爆笑バーベキュータイム。
面白いことを言わないと食べてはいけない非情なルールです(当然舞人が決めたんですが)。
でも舞人のギャグを全く認めない3人……むぅ。
「ナスべきことを為し、汝のニンジンを愛し、シイタケられし者を救いなさい」
これをアドリブで言える舞人って本当に天才なんじゃないかと思えるのですが。
師匠と呼びたい。
麦兵衛が青葉ちゃんに泳ぎを教えてる間、砂浜には舞人と小町の2人きり。
何でも今回の発案者は麦兵衛だったとのこと。
最初小町に向かって舞人とじっくり話しをしたいと言い出した麦兵衛。
それを聞いた小町が「夏と言えば海」と言ったのでこうなったらしいです。
舞人に何も言わなかったのは小町の提案によるもの。
きっと事前に知らされていたら照れ屋な舞人(本人曰く『男道一直線』)は来なかったでしょう。
でも……
「まあ、たまにならこいいうのも悪くはない」
「へへー」
「来年も……また来ような」
「……え」
舞人の小さな呟きに驚きの声を漏らす小町。
そして泣き出しそうな微笑を堪えて力強く頷いていました。
照れ隠しに麦兵衛達の方を見ると、麦兵衛は呆けたように立ち尽くしてこちらを眺めていました。
そして一瞬だけ口の端を吊り上げて……また青葉ちゃんの相手を。
「なんだ、あいつ……?」
何かが終わったのかどうか……それはわかりません。
でも舞人の中で何かが始まったことだけは確かでした……。
夜。桜の丘。
舞人は桜香に告げました。
「ぼくね、好きなひとができたんだ」
自分の気持ちをはっきりと認識した舞人。
そして記憶の中の小町は今とは全く違う、笑わない子供でした。
それなら今の小町の笑顔はどこかたきたのでしょうか。
さらに麦兵衛の不可解な行動……これは小町の相手として舞人を認めたということなのか。
物語はまだまだ続きます。
【8/16】
先生に褒められて上機嫌。
でもひかり姐さんによってボロボロに。
さらには買ってきた150個の卵をぶつかってきた椿によってグシャグシャに。
和観さん&かぐらに呼び出された舞人。
この2人も同じ声優さんによる一人二役なんだよなぁ……わかんないですよ。
【8/21】
本屋でバイト中のこだま先輩と遭遇。
って今初めて気付いたんですが……ネコちゃんリュックしてるーー!!!
まさか私服の時まで使ってくれていたとは……先生嬉しいです。
さらに山彦&麦兵衛にも遭遇。
麦兵衛の態度に変化があるかとも思ったのですが全く変化無し。
うーむ……。
【8/26】
暗い椿を再び見かけた舞人。
早く和人に救われる日が来るといいね……。
夜。
勉強中にチャイムの音が。
それが小町であることに見当をつけて玄関へ行くと階段を駆け上がっていく足音が聞こえました。
ドアを開けても誰もいません。あきらかに小町がチャイムを押して逃げた、という形です。
へんなやつ、と思いながら部屋へ戻ろうとした時、足元の紙に気付いた舞人。
それには小さな文字と鏡モチのような謎のイラストが。
それは小町のイメージキャラクター「雪だるまん」。
『いとしの舞人SPへ』
『いとしの』という言葉に思わずくすぐったさを感じる舞人。
思わずラブレターか、と心を躍らせる舞人ですがすぐに机に向かい、紙は床に放り捨てました。
「さて、勉強勉強」
5秒後。
「ふう、ちょっぴり休憩にするか」
わはははははははは。
自分にすら言い訳をしないとだめな舞人……イイぞ!!
そしてドキドキしながら紙を拾い上げて文を読んでみるとそれは小町が携帯を買った、という連絡でした。
ちなみに『SP』ってなんですか?
舞人もわかってませんでしたが、俺も全然わかりません。
スペシャル?
スペシャル・ポリス?
むぅ……。
紙面には舞人に電話をかけてくれるよう懇願する文章が裏にまで続いていました。
- そっとしておく
- 電話をしてやる
愚問を……と言うかここで電話をしなかったらどうなるんですかね?
このゲームってバッドエンドってあるのかな。
……気にならないでもないですが好き好んでバッドエンドを見る趣味はございません。
なので当然、
「仕方ない、いやがらせしてやるか」
となる訳です。
ワンコール未満で速攻で電話に出た小町は紙に書いてあった通り、本当に電話を抱いていたようです。
『もしもし?』
「あー……」
何も考えずに電話したためネタの無い舞人。
『せんぱい……ですか?』
「あー、まー、先輩といえば先輩だ」
『うわああああ!』
「な、なんだ、どうした」
『……ほ、ほんとにかかってきた』
その後はなんだかんだと言いながらも夜を語り明かした2人。
それは決して愛を語るような甘い会話ではなかったでしょうが、きっと楽しい時間だったに違いありません。
もちろん舞人にとっても。
【8/30】
女の人の出てきた夢。
今にしてみればこれは母親なんでしょう。
そして舞人は桜の丘へ。
朝陽と初めての邂逅。
悲劇の予感を孕んだまま加速していく物語。
前回は加速しすぎて最後は置いていかれましたが。
頼むから小町シナリオでは謎が解き明かされますように……。
夏休みが終わりました。
思ったよりも小町との関係は進みませんでしたが、それでも大きな収穫はありました。
それは小町の携帯番号……ではなく舞人が自分の気持ちを再確認したこと。
そして小町の気持ちももう分かりきっています。
果たして今後の2人の運命やいかに。
それでは以下次回!!