早坂 日和
(はやさか ひより)
史上最強の幼なじみ。まさにキングオブ・幼なじみと呼ぶに相応しい幼なじみ。おろおろ、あたふた、その姿はポンコツの名に相応しい。
子供の頃から健二を想い続け、それは刷り込み状態にまで達してしまったのか大きくなった今でも健二以外の人間は眼中に入らないようです。可愛いし、明るいし、それなりモテると思うのですが……まぁ新日和シナリオでは完全に周りが健二と日和のカップルを認めてるようなところがありますからね。その辺も関係しているのでしょう。
日和シナリオは「みずいろ」の中でも異色の存在です。言葉は適当ではないかもしれませんがいわゆる「超常現象」的なものを扱っています。ある日突然健二の部屋にある壊れたクローゼットから現れた幽霊(?)。それが日和でした。日和の存在自体は不思議に思いながらも、そんなことは関係なく日和との時間を大切なものとして認識していく健二の姿が非常に丁寧に描かれていた日和シナリオ。そして別れと再会。このシナリオは俺の中では最高のシナリオの位置づけとなっております。
確かにお約束な部分は多々ありました。2人で1つのジュースや、特に入院中に表れる精神体(?)などは「あゆ?」みたいな気もしましたがそれで魅力が損なわれることはありません。
事故に遭い、命に関わる手術を受けることになった時に日和の心の奥底で生まれた『悔い』。それは子供の頃に渡せなかったチョコレート、伝えられなかった想い。ぶっちゃけた話「死んでも死にきれない」と言う気持ちが生み出した存在が「もう1人の日和」だった訳です。その悔いがなくなった時、そして手術が無事成功した時、「もう1人の日和」は役割を終えたかのように消えてしまいます。その記憶は何もない本当の日和。それでも健二はよかった。日和が元気でいてくれたら。でも日和は覚えていた。2人で過ごした日々を忘れていなかった。わからなくてもいい。日和の指に巻かれたストローのリングは消えることの無い2人の絆……。
なんかコレ書いてるだけで泣けてきた……。
とにかく「日和シナリオサイコー!!」って訳ですが、日和の魅力はそこに留まりません。
雪希の時にも書きましたが、雪希シナリオにおける日和の存在も忘れてはいけません。あの日和は強かった。そして悲しかった。雪希の気持ちを誰よりも理解し、健二を愛しながらも雪希に譲った日和のことを考えると切なさがとまりません。雪希の方が日和よりも健二を愛していた、なんてことではないのです。日和は『譲った』のです。そこに想いの多寡などは無いのです。あるのは日和の優しさと強さだけでした。決して報われることの無い想いを抱きつつ笑顔を見せ続ける日和。辛いんだろうな……悲しいんだろうなあ……ううっ。
そしてDC版に登場した「新日和」による「新日和シナリオ」。これがまた素晴らしい。
オリジナルでは引っ越していってしまった日和が、親と一緒に街から出て行くことなく健二の家で一緒に暮らすことになった場合のシナリオ。あまりにも近すぎて、あまりにも一緒にいることが自然すぎて。それ故になかなか伝えることの出来ない想い。
最初日和が健二のことを「お兄ちゃん」と呼ぶのを聞いてかなり違和感を感じました。いや、むしろ怒りを感じたと言ってもいいでしょう。「安易に妹属性をつけやがったか……」そんな風に思ってしまったのです。でもそれは違いました(製作者側にそういった意図もあったのかもしれませんが)。『雪希は妹だからずっと一緒』そんな健二の言葉を聞いて「自分も妹だったら健二とずっと一緒にいられる」と日和は思ったのです。でもそんな偽りの関係がいつまでも続く訳がありません。もう妹でいられない、そう日和が感じた時その関係は終焉を告げます。でもそこから生まれた新しい関係。健二を「お兄ちゃん」ではなく「けんちゃん」と呼ぶ関係。それこそが2人の本当の関係です。『妹』ではなくてももう2人はずっと一緒だから……。
と言う訳で日和です。何が何でも日和です。日和なんです!!!
日和よ、永遠なれ……