2001.12.30 「ついに感動のエンディング!!」編


翌日、バイトを休んで朝から病院に向かう孝之。

水月と別れると決めたはずなのに遙と会うと思うと気が重い孝之です。

だんだん愛想尽きてきたぞ、コイツに。
 
 

何だかんだ言って夕方まで遙の病室にいた孝之。

家に帰ると水月が待っていました。

着替えて、カバンも持って。どうやらこの部屋に住むつもりのようです。

孝之のためならなんでもやる、と言う水月。

バイトも辞めていい、自分が働く、孝之が嫌がることは絶対しない。

あまりに必死、あまりに一途、あまりに純粋な想い。

今日こそ言おうと思っていた別れの言葉を…飲み込む。

はぁ……。

しかしそこで孝之は見てしまいました。雑誌の山に詰まれたものを。

それは絵本。『マヤウルのおくりもの』

問いただす孝之に水月はもう遙も目覚めたんだからいらないだろう、なんてことを言います。

怒る孝之に焦る水月。

今までの水月なら絶対そんなことはしなかったはず。

孝之の傍にいるためなら見境が無くなっている様子です。

絵本は捨てられなかったけど…確実に水月は壊れてきています。

そして結局好きにするように言ってしまう孝之。
 
 

次の日、8月27日。

この日は…あっ! 3年前に遙が事故に遭った日じゃないですか。

ひょっとして…何かあるか?

とりあえずバイトに行く孝之。

苛ついている孝之のせいで何となく殺伐としてきた職場。

しかし店長のとりなしで孝之はそのことを反省します。さすが店長。

いつものようにあゆやまゆとじゃれあえる様になって孝之は帰宅の途につきました。
 
 

そして病院の遙のところへ。

水月が孝之にとって完全に「都合のいい女」となってしまっている状態。

そんな状態で遙の顔を見ると孝之の心に罪悪感が浮かんできます。

本格的にリハビリの始まった遙はちょっと疲れている様子です。

「それより、今日何の日か知ってる?」

おっ、聞いてきましたね。2択です。

 1、遙が事故に遭った日

 2、水月の誕生日

ああ、そう言えば水月の誕生日でもあったんだっけ。

でもそれは今回関係無し!!

「……うん、今日でちょうど3年経ったの」

孝之が暗い顔をしているのはそのせいだと思った遙。しかしそうではないのです。

そのことに遙も気付きます。

水月だって納得するわけない、と。

「……それでも…………私には孝之君しか……いないの」

くっ…苦しい……、やっぱ慣れないかも、コレ。

「……凄く……嫌なこと聞いても……いい?」

「嫌なこと? ……ああ、何でも聞いてくれ」

「孝之君……私のこと選んでくれたんだよね?」

「……ああ。オレが傍にいて欲しいのは……遙だ」

そして遙と指を絡める孝之。
 

夜空に星が瞬くように

溶けたこころは離れない

例えこの手が離れても

ふたりがそれを忘れぬ限り……
 

そして部屋を出るとそこには茜が。

帰ろうとしたら茜に呼び止められました。

遙と孝之が歩いた病院裏の海岸へ。

「水月……先輩とは、別れましたか?」

もう『あの人』ではありません。

その言葉は涙が出るほど懐かしかった、と茜。

水月と別れたかどうかを問い詰めてくる茜に孝之はしどろもどろ。

どうやら茜は水月が孝之の部屋に行くのを見たらしいのです。

その姿はとても…普通だった、とても別れる直前の人には見えなかった、と。

「もう……嫌なんです……私だって、人を憎んでばかりなんて……耐えられない……」

「…………」

「鳴海さん、そんな私を……安心させてくれたばかりなのに……もう……わからない……」

「あ、茜ちゃん……それは……別に茜ちゃんが子供だとかそういう問題じゃなくて……」

「…………」

「オレもどうしていいか悩んでるっていうか……」

「……勝手にやってるってことですか?」

「え?」

「水月先輩は、鳴海さんの言葉を無視してるってことですか?」

突然の詰問口調に戸惑う孝之。

「水月先輩が……勝手にやってることなんですか?」

「いやそれは……まあ……その……間違いじゃないんだけど……」

ああバカ、こいつバカ。

「そうなんですね?」

「あ……うん、まあ…………あっ!!」

突然走り去る茜。

まさか!? まさか水月のところへ!? マジ?

まさかこんなことで孝之と水月の関係が?
 
 

急いで追いかけるが体力差がありすぎてどんどん離される。

茜が向かったのは孝之の部屋。

そういや何で孝之の家を知ってんだ? 今はそんなこと言ってる場合じゃないか。

やっとこ茜の姿を見つけた時…茜は水月と一緒にいました。

「……それじゃ、先輩は鳴海さんの意志はどうでもいいって言うんですか?」

「そんなことは言ってないでしょ? 私は孝之の重荷にはならないって言ってるのよ」

「先輩の存在がそうなんですっ!! 何度言えばわかるんですか!」

「何度言われてもわからない。だって、私は孝之を縛ってないもの。遙に会うことだって構わないのよ」

「だけど……」

「私が望むことはたったひとつだけ。孝之が私を見てくれればそれでいいの。他の誰を見ていても、私も見てくれれば」

「おかしいですっ!!」

「そう? 何が?」

「だ、だって……じゃあ……鳴海さんが、姉さんを選んでも構わないってことですよね?」

「そうね。私も見てくれるなら」

「ありえないっ!!」

「どうして?」

「姉さんを選んだ鳴海さんが、先輩を見るなんてこと……そんな筈ないです!」

「そう? 私だけ見てくれなんてことは言ってない。私も見て欲しいって言ってるだけよ」

「だからそれが!」

「茜、本気で人を好きになったこと……ある?」

「な……」

「それがないなら、これ以上話を続けることに意味はないし、あるのなら考え方が違うのよ。それだけ」

「そんな言葉で逃げるなんて……許せませんっ!!」

「……あんたに許してもらおうなんて、最初っから思ってないよ」

「う……」

「それじゃ」

「……鳴海さんが可哀想だと思わないんですか?」

「何が可哀想なのよ?」

「今のあなたです」

「…………」

「こんなふうになってしまったあなたと接して行かなきゃならない鳴海さんの気持ち……」

「…………」

「今のあなたには絶対理解できないっっ!! 今のあなたは存在自体狂ってるわっ!!!」

そう言ってその場から走り去る茜。

孝之に気付いて驚くもそのまま走っていってしまいました。

「孝之……」

「…………」

「……あははっ。変なとこ見られちゃった。早く部屋に入ろう? 突っ立ってると暑いだけだよ」

そう言って部屋に入っていく水月。

茜と同意見の孝之と俺。

どう考えても今の水月はおかしい。

孝之はそんなある意味、いや二股そのものを簡単にできるような男じゃないはず。

そして水月もそれはわかっていたはずです。

それなのに…なんでこんな風になっちゃったんだろう…。
 
 

シャワーを浴びる水月。

水月がシャワーから出てきたら今度こそ毅然とした態度で別れを告げようと決意する孝之。

しかしシャワーの音に紛れて聞こえてきたのは…水月の泣き声。

やっぱり水月は水月だったんです。

好きな人に見てもらえれば他の誰かのことを見ていても構わない、なんてのは本心じゃなかった。

安心する孝之と俺。

なんかシンクロしてきた? 俺達ってば。
 
 

慎二を呼び出してあの丘で落ち合う孝之。

慎二の表情は固い。しかし呼んだのはそのことに関してじゃない。

水月を慎二に託したい、と言う孝之。

自分は水月と別れる。しかし水月が嫌いになったわけじゃない。

そして水月は慎二とのことを後悔していた。

後悔が後悔にならないように、そして白陵時代から水月に惚れていた慎二になら。

そう考えた孝之。これはけじめだ、と。

「涼宮を選ぶのは……けじめだけなのか?」

「……違う。水月を渡したくないっていうのは本心だ。けど、確実にオレは………………水月より……遙を……」

もう何も言わなくていい、と慎二。

でも自分と水月が付き合うことになったら孝之は絶対に後悔する、と慎二は言います。

「オマエはそんな奴だから……みんながオマエのために……本気になってくれるんだろうな」

そう言って慎二は坂を下っていきました。

慎二と水月が付き合ったら絶対に後悔する…わかりそうでわからない孝之。

俺も当然わかりません。確かにすっきりはしないけどさ。

そして孝之は今日が水月の誕生日だったことを思いだしました。

ケーキを買って帰る孝之。
 
 

家に帰ると夕飯の準備ができていて、水月はベッドで寝ていました。

水月の髪を撫でながら孝之は水月との思い出に心を馳せます。

そして自分と別れた水月は…慎二と……。

そこまで考えてやっと孝之は悟りました。

相手が慎二だろうと誰だろうと…水月が誰かと一緒にいるのには耐えられない。

むしろ相手が自分に一番近い慎二であるからそれはなおさらなんだろう、と。

中途半端が一番不幸。

いつかは絶対に訪れる別れ。

それは遙と迎えるか、水月と迎えるかは分からない。けど…
 

決して……決して……逃げられない。
 

これ以上水月を悲しませない。それが水月に別れを告げる孝之の義務。
 

いつか生み出すであろう何か……例えば笑って再会できること。

昔を懐かしむこと。

それを水月から奪うな。
 
 

つ、辛い決断だよなぁ……辛いよなぁ孝之…。
 
 

翌日、起きると水月はいませんでした。

そして孝之は全てを一生懸命、全てを真剣に生きることに決めます。

自分にできることは水月の傷をさらに広げるようなフォローじゃない。

自分がどれだけ真剣に考え、決断したのか。それを示すこと。

全ての場所が水月との大切な場所。

それらを大切にすることで水月に示したい。

何を示すのか。それは水月に自分が示せる全てを。

その中から何を見てくれるか、それは孝之が考えることではない。

だから……全てを一生懸命。全てを真剣に。

それが孝之が出した答え。
 

これは決してハッピーじゃないかもしれないけど…ついに出した孝之の答え。

だったらそれは一つの解答なのでしょう。俺はただ見守るのみ。
 
 

そして病院へ。

遙はリハビリ中だと聞いて屋上で時間を潰す孝之。

しかし浮かんでくるのは遙と水月のこと。

思わず屋上の柵に突っ伏してしまう。

出来ることなら水月の誕生日は祝ってあげたかったし、笑顔を見ていたかった。

遙を少しでも元気づけられるなら抱きしめてやりたかったし、本心を素直に伝えたかった。

「オレは……オレは……どんなにののしられても……ふたりを傷つけたくなかっただけなんだ!!」

一体誰に言ってるのかもわからない言葉。

「泣いてる顔を見るのは……何……より……辛い……っくぅ……」

手すりを何度も殴る。何度も何度も。

「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌なんだっっ!!

 うわああああああ…………」

屋上の扉が閉まる音で我に帰る孝之。

つれぇぇぇぇぇぇ!! マジでつらいってコレ!!

誰か孝之を救ってやってくれ!! 遙も!! 水月も!! (慎二は?)

そして車椅子に乗って屋上にやってきた遙と共に病室へ。
 
 

リハビリを頑張る遙。

それは1日でも2日でも早く病院を出るため。

そしてそれはほんの少しでも昔のようになるため。

「そうすれば……水月ともまた……笑いながら話ができるようになって……。孝之君も悩まないで……泣かないで……済むかなって……」

孝之をただひたすらに信じる遙。

「オレを……信じてくれるのか?」

「え!? そんなの……もちろんよ。だって……孝之君は……いつだって……真剣だから……」

「…………」

「嘘をつけば……その時その人は幸せになれるかもしれないけど……すぐに不幸が訪れる……それを知ってる人だもの」

こんな自分を信じてくれる遙。必要としてくれる遙。

思わずキスをする孝之。

孝之が見失っている4人の関係を取り戻そうを考えてくれている遙。

遙は4人全員の笑顔を求めている。

ふと孝之の目の前に明るい光が差しこんだような気がしました。

自分がただ後悔して泣きわめくしかない諦めた道を、前向きに進もうしている遙。

「遙……」

「……孝之……君」

愛しさが爆発しそうになって抱きしめてキスするだけじゃ物足りなくなってきた孝之。

ってヤっちゃうんですか!? この状況で!? 半病人の遙と!?

「……あれから……3年経ったんだね……」

「え……?」

「孝之君が生きてきたこの3年間は……孝之君に何を教えてくれましたか?」

遙の静かな微笑が孝之を包み込む。

「なんかね……孝之君、とても……暖かくて、優しくて……広くなってたよ……」

「遙……」

「孝之君、あの時私に言ったの……ずっと一緒だから、ゆっくり行こうって……」

それは3年前、遙と永遠に歩んでいこうと決めた日。

「いっぱい、いっぱい、ゆっくりし過ぎて……ごめんね」

「…………」

「でもほら…………涼宮遙は……ここにいるよ」

「!?」

広がった両手。それは遙の心の扉。

はかないけれど純粋で、綺麗な心。

ゆっくりと手を伸ばし、遙を、遙の心を両手で包み込む孝之。

「……おかえり……」

「うん…………」

それは水月との別れ、そして新たに遙と歩み始める挨拶…。

ううっ……遙……遙……遙………遙ぁ!! (←俺)
 
 
 

ってやっぱりヤり始めちゃいましたーーーー!!!!!

そりゃ『ヤ』り過ぎ…っていうかやり過ぎだろーーー!!!!!

孝之帰ってこーい!!!
 

……まぁすごい遙を大切にしながらのHだったし音楽も何かクライマックスっぽいのだったし……。

いいんですけどね。

兎にも角にも遙と初めて結ばれた孝之。

病室のシーツについた血はどうするんだろう、とか考えちゃいけません。

きっとモトコ先生ならわかってくれる(か?)。

永遠なんてものはいらない。その時その時にできることを見つけていくだけ。

そしてこれで2人は共に大切な一瞬一瞬を共に過ごしていくんです!!
 
 

部屋には電気がついていました。

中には水月が…。

言いよどむ孝之に水月が言います。

「だらしがないのは嫌なの。ハッキリ……言って」

「……別れよう」

ついに…言った。

「……うん」

あっさり返事をする水月に驚く孝之。

そして孝之に返したものは孝之の部屋の合鍵。

「私、泣かないから。孝之の嫌なことは……絶対にしないから」

「…………」

でも最後にお願いがある、と水月。

「この部屋に残していく私の物は、孝之があなたの手で、ひとつ残らず捨てて欲しいの。絶対に残さずに」

「……いいのか?」

「私も、自分でちゃんと……するから」

そして水月は唇をかみ締め後ろを向く。

「これでおしまいっっ! 今から私と孝之は、恋人でも何でもありません!!」

「水月…………」

「思ったより……簡単だね………………」

そして帰ろうと玄関へ向かう水月を見て孝之はある1つのことに気付きます。

「なあ……水月……」

「孝之。安心していいよ」

「え?」

「昨日の誕生日ね、寂しかったけど……悲しくなかったから……」

「!? オマエやっぱり……」

「いつか……忘れることができると思う……だから……安心して……それじゃ……」

「水月……」

「またいつか……会おうね」

水月の最後の笑顔。

ふと孝之の頬を伝った涙を指で拭うと……そのまま部屋を出て行きました。

孝之は思います。きっと水月は今日病院の屋上に……。

「ごめん……ごめん……ごめん……ごめん……」
 

----水月、ありがとう
 

うううっ……水月……水月…………水月ぃ!!(←俺)
 
 

約2週間後。

バイト後に病院に向かっていると茜と出会いました。

白陵の制服です。やべぇ、マジでかわいいかも。

だいぶ打ち解けてきた茜ですが未だに敬語なのが気に入らない孝之。

強引に昔通りの話し方(「お兄ちゃん」は無いけど)に戻させて一緒に電車に乗ります。

そこで茜から遙が退院することを聞きました。

全くの初耳の孝之。どうやら遙が驚かせようと孝之には黙っていた様子。

聞かなかったことにする孝之と言わなかったことにする茜。

遙の病室に着くと嬉々として遙が話し掛けてきました。

「あのね、すごいお知らせがあるんだよっ!」

茜と顔を見合わせる孝之。

「あのね……」

「まて、今頭にテレパスィが届いた」

久々登場『スィ』。

「遙が言いたいことが、オレの頭に届いたぞ?」

「え? え?」

「当ててみせようか?」

「う、うんっ!」

そして3択。

 1、長靴と……グラウンドが見える……

 2、アイスと朝顔が見える……

 3、看護婦さんに見送られてる遙が見える……

1と2は何だ?

ああそうか。「遙伝説」か。

1は運動記録会に長靴で来てそれで100m走をやったってやつ。

2は茜と朝顔の観察してて手に持ってたアイスに蟻が大量に集ってきたってやつ。

ううん…どっちにするか……。

『ラヴ・テレパスィー』の使い手をしては3を選びたい。

という訳でここはセーブして全部見よう。邪道? いいんです。面白ければ。

 ・

 ・

 ・

うーんまぁまぁかな。2だと茜もノってきました。結局は全て3に行き着くのね。

「看護婦さんに見送られてる遙が見える……」

「えっ!?」

「そう遠くない未来だな……」

「ち、ちょっと! 凄いよ!! あのねあのねっ……」

「まあ待て。これはどうやら……そうかわかったぞ!」

「うんうんっ!!」

「オマエ、退院するんだろ? それで自宅療養に切り替えるんだな!?」

「す……すご〜〜〜いっっ!! 孝之君すごいよっ! 大当たり!!」

大喜びする遙にイバる孝之。呆れている茜。

遙は本気で孝之が超能力を使えると信じ込んでます。かわいい……。

でも遙が可哀想だと茜は言います。

遙は目を超キラキラさせて孝之を見ています。かわいい……。

罪悪感が芽生える孝之。

結局ホントのことを話して怒られてます。
 

退院したらどんなことをしたいか尋ねる孝之。

いっぱいある、と遙。

あの日のデートのやり直し。

孝之のバイト先に行く。

孝之の部屋に行く。

白陵高校に行く。

あの樹のところ…丘に行く。

「それから…………」

「それから?」

「う、ううん……なんでもないよ」

「なんだよ〜。隠すなよ」

「…………」

「言ってみな」

「……みんなで……もう一度……会いたいなって……」

「…………」

「私と、孝之君と、平君と…………水月と」

「遙……」

「そ、それでねっ! またカラオケとか行って……楽しく過ごして……」

「遙……」

「あ、今度は私、ちゃんと孝之君の前で唄うから……」

「……ごめん」

「……ううん、私こそ……ちょっとはしゃぎ過ぎちゃった……。孝之君の気持ちも考えないで……ごめんなさい」

そこに具体的な退院日程情報を仕入れてきた茜が帰ってきました。

それは土曜日。(って何日後?)

ジュースで乾杯する3人。

「え〜それでは、遙の退院が決まったことを祝しまして……」

「退院決定記念日……」

「え?」

それを聞いてめちゃくちゃ焦る孝之。

この「何とか記念日」ってのは遙が初めて作ってきたミートパイを食べた時に決めた「ミートパイ記念日」を起源とする2人の秘密。

恥ずかしがるのも無理は無い。

そんな孝之を不思議がる茜。

何とか強引に乾杯をする孝之でした。
 
 

家に帰って考えるのは遙の言葉。

『水月に会いたい』

唯一捨てられなかった水月の物であるイルカのマグカップを見つめて考える孝之。

それは初めてのデートで買った孝之のタコのカップと対のもの。

ケジメがついたらそれを捨てようと孝之は思っています。

遙にとって水月はいまでも親友。

その間柄を壊したのは自分。

ここで水月に連絡しないのは『恐い』と言う自分の都合。

意を決して水月に電話をします…が留守電。

そこに緊張しながらも遙の退院の日程を吹き込んだ孝之。

あとは…水月次第。

果たして水月は来てくれるのかどうか…不安です。
 
 

そしていきなり退院の日がやってきました。

慎二と医局に行くと遙とモトコ先生がいました。

遙は誰にもらったのか花束を持ってます。

モトコ先生が出て行くと遙が話し始めました。

「水月が……来たよ」

「え!?」

「いつっ!?」

「……ついさっき帰ったの。ここでね、ずっと話……してたんだあ……」

「…………」

「水月ね、孝之君に感謝してたよ……連絡もらえたこと」

「あ、ああ……」

「私も……ありがとう」

「い、いや……」

「……速瀬は……その、何て……?」

「お別れだって」

「え……?」

「この町から、離れるんだって。それで……お別れに来たんだって」

「え……?」

「これ、水月がくれたんだ……」

花束を抱える遙。

「長いこと形に残るのは嫌だから、花にしたよって……」

「それでどこに行くって?」

「……言わなかったし、私も聞かなかった」

「そっか……」

「水月……どうしても、孝之君のこと好きだって。忘れられないって……」

−−!?

「だけど、孝之君が私を選んだ気持ちもよくわかるって言ってた……それが正しいと思うって……」

水月……。

「だからね。それは…………素直に祝福してあげたいんだって、本当は……」

水月……水月……。

「でも、どうしても、この町に住んでると、私たちに出会うこともあって、多分それは耐えられないだろうって……」

「速瀬……」

「だから、しばらく私たちのいないところで暮らしてみるって……そう言ってたの」

水月……水月ぃ……。

「私たち……初めて泣いちゃった……あはは……抱き合ってね……思わず……泣いちゃったよ……」

ふと慎二を見ると奥歯を噛みしめて目に涙を溜めていました。

そこにモトコ先生が入ってきます。

泣いている3人を見て呆れながらも事情を知っているかのように話すモトコ先生。

「人はね、誰も傷つけずに生きて行くなんて、できないのよ」

「…………」

「けど、結果を急いじゃだめ。時間しか解決してくれないことがあるんだから。わかる……わよね? 鳴海君」

「…………はい」

そして贈る言葉。

「時間が一番残酷で……優しい。わかる?」

わかります…わかりますよモトコ先生…。

「人って、紆余曲折いろいろあるのよね」

そして今乳首が勃ってるわけですね……。
 
 

病院の人々が遙を送るために集まっていました。

たくさんの先生やたくさんの看護婦さん。

星乃さんも泣きながら声をかけてくれました。いい人かも。

遙のオヤジさんの車に乗り込む遙たち。

でも慎二はなにやら携帯に耳を当ててのろのろとしています。

そんな慎二を強引に車に乗せて車は出発。

車が走り出したと思ったらいきなり遙が車を止めるように叫びました。

そして車の外に飛び出して病院の方を見つめる遙。

孝之と慎二も車から飛び出ました。

どうしたのかわからない孝之に慎二が携帯の電源を入れるように言います。

すると携帯は『着信あり』になっていました。

電源を切ってて着信するのかどうか疑問ですがそんなことはどうでもいいです。

「……水月……」

あわてて留守録を聞く孝之。

そこには水月の声が入っていました。
 

『孝之……約束……いつか守ります。だから……あの指輪……もう少しだけ持たせてください』
 

「み……つき……」

病院の屋上に水月がいたような気がした、と遙。

でも屋上に人影は見えませんでした。

慎二の携帯には水月から『迷惑かけてごめん』と入っていたそうです。

必死に涙を我慢する孝之。

今日は遙の退院の日だから。喜ばなくてはいけないから。

「孝之君、我慢しなくていいよ」

それは遙の声。

「友達を大切に出来ない人は誰も大切にできないのよ」

「…………」

「そしてね、友達を大切にされたことを喜べない人は、なにも喜べない。

 水月は大切な……私たちにとって……、誰よりも大切な……友達でしょ……」

「遙……」

「平君も……」

「涼宮……!」

「だから……がまんしないで。その涙は水月が大切な仲間であることの証だよ」
 

うっ……ううう……水月ぃ……

泣き出す孝之。

慎二も声を押し殺して泣いていた。

遙も泣いていた。
 
 
 
 

水月……オレもな……約束守れてないんだよ。
 

あのカップがまだ部屋にあるんだよ。
 

イルカとやつとタコのやつ。
 

あれ……利用させてもらって……いいか?
 

あと2つ……足そうと思うんだよ。
 

もちろん……遙にはちゃんと言うからさ。
 

オレたちが……ずっと仲間だっていう証に……。
 

いつかまたオマエが戻ってきたとき、あれ使ってさ……。
 

いいだろ……水月……。
 
 
 
 

「夢見ているだけじゃなくて、かなうことを信じていたい。

 いつかきっと……またみんなで笑える日が来るよ。

 水月はね、絶対それを信じてる。

 そのためにいなくなるんだから」
 

「オレは……信じるぞ」

「当たり前だ」

「うん……」
 

「よし、行くか!」

「うん!」
 
 

エンディングにて。

どこかのオフィスで働く少し髪の伸びた水月。

そして同じオフィスで働いている謎の男。誰だお前は。
 
 

ラストには4人の写真が。

髪の長い遙。

少し髪の伸びた水月。

怪しい手つきの慎二。

髪の毛で目が隠れた典型的主人公の孝之。
 

それは近い将来のことだと信じたい。

また4人が一緒に笑える日が来たんだと俺は信じたい。
 
 
 

と言う訳でクリアー!! パチパチパチパチ。

ふぅ…長い戦いだった……。それだけに感無量です。

これは遙にとって、水月にとってハッピーエンドだと言い切ることができるでしょうか。

あえて言わせてもらいます。

『これはハッピーエンドだ』と。

確かに辛い選択、辛い道だと思います。

しかし水月はそれを絶対乗り越えてくれると思うのです。

そしてまた4人が、何のわだかまりもなく仲間として会える日が来るのだ、と。

っつーかそう思わないとやってられません。
 
 
 
 
 
 
 
 

さてさて。

一応エンディングを見たことでオマケと言うか、「プレミア」が見られるようになりました。

ここにはCGギャラリー・SOUNDモード・回想モード・エンディング確認があります。

CGギャラリー・SOUNDモードはいいとして回想モード。

これ全然意味がわかりません。普通のデータロードと何が違うのでしょうか?

見られたり見られなかったりするし。ここは一旦無視。

そしてエンディング確認。

これは一体いくつのエンディングを見たのかが分かるようになっているようです。

現段階では1個のエンディング、到達したエンディングは『遙エンディング』のみ、と表示されました。

これは否が応にも全部のエンディングを見ないと気がすまないシステムのようですね…先は長い。
 
 

えーと…無事に遙をクリアできたわけですが次はどうしよう。

順番で言えば次は水月なんですが…。

実は茜が気になって仕方ありません。

決めました。次は茜で。

いや…あの状態からどうすれば茜と結ばれるのか非常に気になりまして…。
 
 
 

ですがここで何故か途中のとあるセーブデータからロードしてみる気になったんです。

何となくだったんですよ、何となく。

ところがそしたらそれがトんでもないことに。

それは水月が孝之を引き止めるためになんでもする、と言い出したシーン。

飲んでもいい、顔にかけてもいい、中に出してもいい、お尻でもいい。ってシーンです。

『馬鹿野郎……』と言いつつも優しく水月に接した前回。

ですが今回は『なんでもいいんだな?』と、そりゃもう鬼畜な孝之。

そのまま水月とヤりたい放題。

その後も水月とはヤりまくり。退院した遙ともヤりまくる孝之。

遙とのお子様なセックスじゃ物足りない、なんて言ってます。

遙とヤってきた後始末を水月に舐めさせてキレイにする、なんて始末。

いい加減孝之に殺意を覚え始めたところで水月が妊娠。

遙が意識を失っていた時よりも確かなものを手に入れた、と冷たく笑う水月。

その日は遙の母親に『遙と婚約でもしてくれれば…』なんて言われたばかり。

一体どうすればいいのか……。

とまぁメチャクチャなところで終わってます。

いくら何でもたった一つの選択肢で変わりすぎじゃないですか?

「エンディング確認」で見てみたら『水月バッドエンド 水月妊娠』が追加されてました。

やらなきゃよかった。マジで気分がわりぃ……。
 
 
 

さて。気を取り直して次は茜だ!!

2周目以降はやはり遙が事故ってしまった後から始められるようです。

イくぜ!!

じゃなくて…いくぜ!!
 
 

途中までは1周目と同じです。遙が目覚めて…。

でもどーすりゃいいんだろ? 水月に冷たくすればいいんだろうけど…遙は?

ここは茜だけを狙うような形、つまり遙にも冷たく当たってみるか…辛いけど。

だから遙にキスをせがまれてもそれには答えない方向で。
 

水月を裏切ることは……できないんだ。
 

いや今は茜狙いなんです。すいません。

関係ありませんが3年前に遙が病院へ運ばれたシーン。

また泣きました。やっぱ辛いよ、このシーン…。
 
 

遙の部屋に行く途中はとりあえず茜と一緒に。

花を買いにいった茜と一緒に行ってお金は孝之が払いました。

週末は来られないから金曜日にたくさん花を買ってあげたかった、と茜。

それを何故孝之がお金を払ったりするんだ、と茜は怒ります。

でもその花を捨てたりしない茜。100%孝之を拒絶したいるわけではないようです。

そしてあのおまじないをしようと言ってくる遙。

さて孝之は指を絡めるのか…。

俺としては指を絡めたい。だって遙だし。

しかし…しかし……ここは心を鬼にして…。

すまん!! 遙!!

めちゃくちゃ寂しそうな遙。

「私のこと……避けてる?」

痛ぇぇぇぇぇぇ!!!!

ゴメン!! ゴメンよ、遙ぁぁ!!

いっそこのままもう一度遙エンディングへ突っ走りたくなってきた俺。

しかし!! しかし!! ああああ……。
 
 

なんか星乃さんが飲みに誘ってきました。

1周目も展開次第でこうなってたの? よくわからん。

飲みに行くのを断ったら次の日かなり邪険に扱われてしまいました。

すんません、次の次の次の次ぐらいにはお相手いたしますんで。
 
 

まぁ今日は遙をクリアしたことだしこの辺で…。


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