2002.3.20 「夕美ってやっぱりいいなぁ」編


 

徹夜明け。ダルい体に鞭打って『加奈』。

 

加奈の見舞いに。貸してあげる本は色んな意味でヤバそうな『放射能戦士ウラン』です。

そして語るは隆道の初恋話。夕美との悲惨な恋の物語です。

この話もキッツいですよね。夕美に出したラブレターをクラスメイトに見られて、からかわれて。それ以来夕美を憎み続けて。

なんか小学生とかってホントにこーゆーことに残酷ですから。ありそうな話と言えばそれまでなんですけど。

そして誕生日である加奈に持ってきたお土産。

  電気ねずみのぬいぐるみ

  ラブキャンドル

  大辞典

前回同様ぬいぐるみで。

病室を出ると美樹さんに加奈の病状を聞いたりと不安な隆道。

そんな隆道に美樹さんは『いざとなったら魔法で治してあげる宣言』。ホントにそうできたらどんなにいいか……。

 

卒業式の日。

語られる夕美の真実。それを信じられない、信じたくない隆道は夕美に第2ボタンを……

  あげる。

  あげない。

ま、聞くまでもないですね。

隆道にお礼を言うともう二度と現れないと言い残して走り去る夕美。

すぐに会えることは知ってますが夕美の純情さが心に染みます。

ところで双葉学園の制服ってブレザーじゃないですか。しかも3つボタンの。

第2ボタンって言っても腹の部分なんですよね。制服の第2ボタンって言ったら心臓の近くにあるから意味があるんじゃなかったっけ?

その後はやってきた加奈と一緒に学校を見学。

話しかけてきた勇太の相手もそこそこに帰る2人です。

 

強くなりたい。

そう語る加奈。でも……。

医者の口から語られる真実。

『加奈の命は残り半年』

錯乱して暴れる隆道。泣き崩れる母親。静かに口を開く父親。

「なんてことだ……」

 

だ……だめだ。涙を止めることができない……。

か、悲しい、悲しすぎる!!

強く生きたいと願う加奈が……あんなにも健気に頑張ってる加奈が何故……。

 

加奈と隆道のために(名目上は)開かれた家族パーティー。

高校入学の目標として「健康になりたい」と言う加奈の言葉に思わず席を立つ母親が痛い。

そして何より加奈の制服姿が痛い、痛すぎる……。

 

隆道は大学で無理矢理入れられた文芸サークルのコンパで夕美と再会。

酔った隆道を強引にホテルに連れ込んでついに隆道と結ばれたことを涙を流して喜ぶ夕美。

この2人には幸せになってもらいたいです。そしてもちろん加奈にも。

そんな道がないでしょうか、ほんとに。

 

夕美と遊園地デートです。

そこで夕美から手渡されたプレゼント。

「ほら、手芸デザイナー鹿島夕美の最新作」

それは人形でした。手作り人形。しかもその形は明らかに夕美を象ってます。『オー! モーレツ!!』風の格好で。

「夕美ちゃん人形、セクシー版」

「器用なんだな」

「ずっと昔からの趣味なんだ」

『ずっと昔』と言う言葉にとっかかりがある隆道ですが記憶が呼び出されることはありません。

もちろんそれは小学生の頃、下駄箱に入っていた人形のことでしょう。あれは『夕美ちゃん人形 プリティー版』とでも言うのでしょうか。

とりあえずありがたく頂戴してお礼を言う隆道ですが、今自分がこうして夕美と一緒にいるということが不思議でならない様子です。

「なあ……どうして、俺なんだろう」

「どうしてって?」

「だから、おまえって……美人だしさ」

「ふふふふふ」

喜んで隆道の背中を叩く夕美。

「……別に男なんて、いくらでもいるだろ?」

「そりゃまあ」

「そんな中で、どうして俺なんだろうって……」

「……小学校の頃……」

「ん?」

「藤堂君だけね、違うって思って」

「違う? 俺が?」

小学校の時からずっと見ていた、と言う夕美の言葉にやや気が重くなる隆道。

人を好きになるのは本能のようなもので理由は説明できない、と夕美は言います。

「でも、藤堂君が世界に一人しかいないことはわかるから」

当たり前のことながらも、妙な説得力を持ったその言葉に、隆道は心情的に納得させられます。

いいかもな、と隆道。

恋愛っていいものかも知れない。そう隆道は思い始めていました。

屈託なく笑う夕美の顔は夕美本来の顔。

今まで幾度と無くその顔に暗い表情をさせてきた自分を振り返ると罪悪感が隆道にふりかかります。

「……ごめんな」

「え?」

「さて、行くか。食事直後だから、大人しいやつな」

「あ、今自分だけにしかわからない世界を展開した」

「ぐるぐる回るやつは勘弁してくれよな」

「ねえ、今、何について謝ったの?」

駆け出す隆道に追いかける夕美。

それがとても幸せそうで……いつまでも続いて欲しいと願わずにはいられません。

 

デート後、自分の部屋にて。

夕美ちゃん人形を見ているとふと小学校と時の事を思い出して押入れを探る隆道。

昔の引っ張り出しすぎて幼稚園時代の絵が出てきました。

隆道と両親だけが描かれた『かぞくのえ』という絵。

これまた加奈が血の繋がらない妹であることを示唆する内容の絵ですね。これはきっと伏線でしょう。

でも今回はこれが目的(?)ではないのでさらに押入れを探っていると……

出てきたのは小学校時代、下駄箱に入っていた人形。

それは今の隆道が見れば一目瞭然でした。

「夕美……だよなあ」

同時に理解しました。この人形だけではなく、消しゴムをこっそりくれたりと色々隆道のために影から助け舟を出してくれていたのが夕美だったということに。

そしてその夕美に自分は今までどんな仕打ちをしてきたのか。

向こうがもう忘れていたとしても謝らなければいけない。

そう思い、すぐに隆道は夕美に電話をかけると数コールで夕美が電話に出てきました。

「夕美か? 俺だけど」

『あ、藤堂君……』

電話の向こうで息を呑む気配。

「どうした?」

『……本当に来ちゃった、電話』

「はあ?」

ん? 夕美は隆道から電話が来ないように願っていたのでしょうか。

これまた伏線くさい。

『ううん、何でもない。いいよ、何か用事があるんでしょ?』

「ああ……」

どう切り出していいのかわからないまま小学生の時の人形のことを唐突に話す隆道ですが、夕美には何のことだかわからない様子。

「覚えてないか……そうだよな」

『ごめんね』

「いいんだ、ただ謝りたかっただけだから」

『謝る?』

「消しゴム……助かった。おまえは覚えてないだろうけど」

ここまで言ってもしあれが夕美じゃなかったら笑えるのですがそんな訳はありません。

「だから、謝罪だ。ずっと気づかなかった。ひどい態度もしてたし」

『……』

「だから、もしそんな俺でもいいんなら……」

そしてそれなりの決意を込めての、隆道なりの改めて申し込む交際宣言。

「これからもよろしくな」

『……うん』

「俺の話は、それだけだ」

『……あ』

「夕美?」

『思い出した、今』

「……」

『思い出した……そうだ、そんなこともあったんだ、忘れてた、私』

「……」

『そっかそっか……あ、でも何? 藤堂君……覚えてたの?』

「そういうわけじゃ……ただ今日もらった人形で……」

『ふうん……』

「夕美は、すごいな。俺みたいな朴念仁に……よくもまあ飽きずに……」

『……私、努力の人なんだもん』

「本当にそうだな」

『でもね、藤堂君も私にプレゼントくれたことあるんだよ』

「そうか?」

それは高校卒業時に渡した制服の第2ボタン。

それをペンダントにして持っていると言う夕美にそこまですることはないと思う、と隆道。

『いいの!』

「じゃあ、俺はこの人形をいつも身につけていないといけないのかな」

『あははは』

長い長い時間をかけた清算がやっと終わった。そう思う隆道。

これで隆道と夕美の絆はまた1つ、強くなったのでしょう。

 

と言う訳ですっかりラブラブの2人です。

小学生の頃からの想いをついに実らせた夕美と、その夕美に対する気持ちを改めた隆道。

かなりいい感じなのですが……これじゃ普通の恋愛ゲームです。

まだまだ波乱はあるでしょう。

それに……加奈もいることですし。果たして加奈はどうなるのか……。

 

両親は加奈の事を告げるために父親の実家へと向かいました。

隆道が1人で家にいると、夜に突然やってきたのは夕美。

そして隆道の部屋でHをしているところでドアを開けたのは……

「お……兄……」

…………今回も見られちゃうんですね。

夕美が帰った後も加奈に会う勇気が無い隆道が自分の部屋にいるうちに加奈は病院へと戻っていきました。

 

加奈の見舞いへ。

気まずい思いをしながらも見舞いをしない訳にはいきません。

勇太と一緒に加奈の病室で話をしていると美樹さんがやってきた外出許可が降りたことを伝えてくれました。

ここぞとばかりに勇太が加奈にデートの申し込み。

美樹さんもそうしろ、と薦めてきますが……

  そうだな……デート、してみれば。

  いや、やっぱり家で安静に。

やっぱり『お兄さん』と呼ばせる訳にはいかないので後者。

 

病院を出ると隆道と加奈の関係を怪しむ素振りを見せる勇太に彼女がいることを告げて、そのまま夕美の家に。

そして他に誰もいないのをいいことに半ば強引に夕美とH。

本当に自分は夕美を愛しているのかどうか疑問に思いつつ。

今さらそりゃねーだろ。

と言う気がしないでもないですが、加奈のことが気になる隆道の気持ちもよくわかるので何とも言えません。

 

加奈が退院してきました。

その夜隆道と一緒に寝たいと言って部屋にやってきた加奈。さあどうする?

  まずいだろ……それは

  わかった……おいで

くっ……このままいけばおそらく余命いくばくも無い加奈の頼みを断るなど出来るはずも無し……。

加奈に背中を見せて眠ったふりをする隆道。

その背中に加奈が指で書いた文字は『好き』。

隆道はその後加奈が眠ったことを確認して冷水シャワーで頭を冷やします。

「加奈は……俺の妹…………妹なのに……っ!」

 

外泊最後の日。隆道は加奈とお出かけです。

まずはお腹がすいた様子の加奈のためにも食事ですね。

  ファーストフードで。

  定食屋で。

  レストランで。

加奈にとっては貴重な体験となるであろう「定食屋」へ。

親父臭い店かもしれない、とちょっと心配だったんですが、隆道が加奈を連れて行ったのは案外小奇麗な定食屋でした。

そこで加奈の分も注文する隆道を見て「カッコ良い」と言う加奈。

加奈曰く、こういう店でさらりと注文するのが、とても自立しているように見えて羨ましいとのこと。

そこで加奈に水を注文させることに。

声をかけたのはいいけどなかなか言い出すことが出来ない加奈。

そんな加奈を箸でつまんだメンチカツを振って応援する隆道。

何とか注文を成し遂げた(?)加奈ですが、店のおばさんは加奈を隆道の彼女と勘違いした様子です。

「……やったな、加奈」

「うん……けど今の人……彼女さんって……」

「そう見えるんだろうな……」

「そうなんだ……」

「……まあ、気にするなよ。いちいち俺たちは兄妹ですって吹聴して歩くわけにもいかないだからさ」

「ううん、気にしてなんていないよ!」

ぶんぶんと首を振って否定する加奈。

「全然、してないよ……」

うっ、ちょっと加奈の気持ちが漏れ出でたようでちょっと心が痛い。

 

腹ごしらえも済んだところでお次はどこへ。

  映画。

  遊園地。

  美術館。

美術館は前回行ったし、しかもその時は夕美に会ったんだよな、確か。

夕美に会いたいのはやまやまですが加奈に辛い思いをさせたくないし、それ以上に加奈に知的になられたら困るし。

今回は元気に遊園地に向かいましょう。ちょっと加奈の体調が心配ですが。

 

隆道も流石に加奈の体のことが心配なので激しい乗り物は却下です。

そこで選ばれたのがメリーゴーランド。

今時そんなので心から楽しめる女子高生はいないと思われますが、加奈は本当に楽しそうです。

そんな加奈をちょっと不憫に思う隆道ですが、加奈が楽しければそれでいいじゃないか、という結論に。

結局加奈は3回もメリーゴーランドに乗りました。

 

そして加奈がトイレに行って、隆道がコーラを飲みながら待っていると……

「とーどーくーん!」

ここでも夕美登場。

美術館ならまだしも、遊園地に1人で来るかぁ、普通?

友達と来ている、と何とか夕美を帰らせますがやはり別れ際に隆道にキスして行ったのを加奈に見られてしまったようです。

帰り道、飛んできた空き缶から加奈を庇ってケガをした隆道。

傷口を舐める加奈に興奮する自分に自己嫌悪しつつも、自分の気持ちを戒める隆道でした。

でも『戒める』というのはそんな自分の気持ちを認めるのと同じわけで……。

 

夕美と加奈の間で揺れる隆道の心……。

果たして3人の行き着く先には一体何が待っているのか。

そして加奈の運命はいかに!?

以下次回!!


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