2002.3.9 「インストール〜プレイ開始」編
今更かもしれませんが。
『泣きゲー』の名高い「加奈〜いもうと〜」をプレイしてみたいと思います。
前評判はかなり上々。『かなり泣ける』とあちこちで耳にしました。機会があったらぜひプレイしてみようと思っていました。そしてついに!!
では最初にいつものウェブチェック。製作会社である「DO」のサイトへGo!!
「加奈〜いもうと〜」の紹介ページへ。
どうでもいいですが、『いもうと』って平仮名で書くと違和感ありません?
まずはあらすじから。
病弱な妹、守ってあげるべき妹、か。ドロドロした近親相姦モノとは程遠い、儚くも切ない雰囲気が伝わってまいります。
「大切に想う心」……か。感じさせてもらいますよ。
そしてキャラ紹介。
主人公・藤堂隆道(とうどうたかみち)。いたって平凡な学生で妹想いの兄。関係ありませんが、これ系のゲームって「たか○○」って名前の主人公、多くありませんか?
隆道の妹でヒロイン・藤堂加奈(とうどうかな)。病弱な妹。大人しい印象です。
隆道のかつてのクラスメイト・鹿島夕美(かしまゆみ)。かつては隆道が恋心を抱いていたが、ある事件をきっかけに憎むようにしている、と。「憎むようにしている」ってのがポイントですね。わざとそうせざるを得ないぐらいの事件だったのでしょう。
加奈の入院先の看護婦・近藤美樹(こんどうみき)。ずっと加奈の面倒を見てきていて隆道と加奈の姉のような存在。
とりあえず加奈とヤってるシーンが想像できません。厳しくないですか?
いや、かわいいですよ勿論。でもこの儚い印象が強すぎて……。「Kanon」の栞みたいなもんですかね。病弱ってところも似てるし。
さて。
こうしてる間にもインストールが終わったようなので早速プレイさせていただきます。
それではスタートです!!
加奈のお見舞いに隆道が病院へ来たところから物語は始まります。
隆道が病室へ入ると加奈は読んでいた本を閉じます。その本は参考書。加奈は隆道の母校である双葉学園を受験していました。
外泊許可が下りたので一緒に合格発表を見に行こう、と言う加奈の申し出を断る隆道。自分で見に行かなくてはダメだ、と。
お土産に持ってきた声を録音できるペンダントをあげても、申し出を拒否されたことで呆然とした感じの加奈。
そんな加奈の様子に笑いをこらえきれなくなった隆道。合格発表の結果を確かめないのか、と言われて戸惑いながら加奈がペンダントのボタンを押すと……
『……合格おめでとう!』
「え……?」
「はははははは、実は発表見てきたんだって。受かってたよ。補欠だけどな」
「……合格?」
「そうそう」
「え……」
おめでとう、と肩をたたかれてようやく事態を認識した加奈は隆道に抱きついてきました。
その身体を抱きしめながら、これからは全てがうまくいきそうな、そんな気がしていた隆道。
子供の頃からずっと不幸だった加奈に、ようやく運が向いてきたのだと。
なんか既に目頭が熱くなってるんですけど、俺。
加奈を抱きしめながら隆道が思い出すのは子供の頃の記憶。まだ加奈の心の苦しみを知らなかった頃。
生まれて初めて失恋をいうものをした夏、家族と一緒にハイキングに行った隆道。
当時小学校を卒業できない、つまり余命3年と医者に宣告されていた加奈は両親に過保護なまでに大切にされていて、そんな事情も知らない隆道は加奈ばかり大切にされることに怒りを覚えるばかりでした。
山の頂上に着いて2人だけになった時、仕返しのチャンスとばかりに加奈を虐める隆道。
加奈の飲んでいた牛乳パックを蹴り飛ばしては「拾えよ」。加奈が拾いに行くとさらに蹴り飛ばして「拾えよ」。
そんなことを繰り返しているとその内加奈が泣き顔のまま、蒼白に。
「う……」
「おい」
よろよろと歩いたかと思うと、口を押さえてしゃがみ込んでしまい嘔吐する加奈。
「え……?」
胃の中の物を全部吐いても苦しげに泣き続ける加奈に隆道は不安と恐怖を覚えました。それは自分が加奈を傷つけてしまったという保身からの感情。
加奈の背中をさすっているところに両親が戻ってきました。これにより隆道は加奈が特別扱いされる理由を少し理解しました。
加奈の様子も落ち着き、両親が加奈の病状について話し合っている隣で携帯用ゲームで遊んでいた隆道は、上手く花輪が作れずに悪戦苦闘している加奈に気づきました。
気まぐれから花輪を加奈の手からひったくる隆道。
「あ……」
「こうじゃないだろ」
怯える加奈に正しく花輪を編み直してやると、それはすぐに小さな冠に。
「ほら、これが作りたかったんだろ」
苛められると思っていたのかキョトンとする加奈。ですが……。
「……ありがとう」
「いいよ、そんなの!」
微笑む加奈に対して「どうしてこんな奴に親切にしたんだろう」と思う反面、妙な心地よさも隆道は感じました。
さっきはごめんなさい、と謝る加奈に、いいよ別に、と隆道。どう考えても加奈は悪くないのですが。
そして加奈から離れて再びゲームを始めた隆道はそのまま寝入ってしまいました。起きたのは両親のひどく慌てた話し声によって。
加奈がいなくなった、と母親から聞かされて事の重大さに気づく隆道。
探しに行く
いや、まてよ……
何で回想シーンで選択肢があるんだよ。
とにかくここで探しにいかない訳が無く。でも両親に残るよう言われて1人その場に残った隆道。
両親も加奈も一向に帰ってこず、やがて腹が減ってきたので勝手に弁当を食おう、隆道はと弁当箱を漁ります。そこには自分の大好物のメニューが。
早速箸をつけようとして……留まった隆道。頭に浮かんできたのは加奈のこと。
吐いてから何も食べていない加奈も腹が減っているのではないか、と思いブドウを1粒口に放り込んで自分と加奈の分の弁当箱をリュックサックに。
そして両親の探しにいかなった方向へと歩き出すのでした。
森の奥の方まで来た隆道。もう雑木林とは言えないレベルです。
そこで見つけたのはさっき加奈に作ってやった花輪でした。
「加奈ーっ、加奈ーっ!」
こっちにいることを確信した隆道は大声で加奈の名前を呼びます。
でも何度呼んでも返事は無く、やがて自分も遭難してしまうことを恐れた隆道は引き返すことが頭に浮かんできました。
そうすれば加奈もいなくなって、両親を独り占めできる。そんな考えまで浮かんできた隆道。そうだ、加奈が悪いんだ、と。
「おれは悪くない」
そうして来た道を戻ろうとします。頭に浮かんでくるのは両親の寵愛を一身に受けていた加奈のこと。
自分は父親の背中も知らず、母親に本を読んでもらったこともない。
でも。
さらに浮かんできたのは父親の言葉。
『隆道、強い男になりなさい』
「わかってるよ!」
そしてもう一度森の奥を向いて。
「バカ加奈バカ加奈バカ加奈……」
隆道は歩き出したのでした。
森の奥の開けたところに加奈はいました。滝を見ていたのです。
思わず怒鳴りつける隆道ですが、加奈は自分が何をしたのかわかっていない様子。
さらに怒鳴りつけようとした時、加奈のお腹が鳴りました。そして隆道のお腹も。
それで怒りも萎えてしまい、一緒に弁当を広げる隆道。
そして隆道が大好物ののり弁当を食べようとした時……加奈の弁当箱が地面に落ちる音が。
仕方なく自分の弁当をあげる隆道に戸惑う加奈。半ば押し付けるように加奈に弁当を食べさせます。
「……ありがとう、……お兄ちゃん……」
これは初めて自分が「お兄ちゃん」と呼ばれた瞬間でした。
それが終わると帰ろうと言い出した隆道ですが加奈はまだ帰らない、と言います。
木の実が落ちていて、それをもっと拾ってから帰りたい、と言うのです。
ほんの10分だけ、と決めて加奈と一緒に木の実を拾い始めた隆道でしたが、気がついたら1時間以上経っていて、日もだいぶ傾いてきていました。
木の実をたくさん拾って満足そうな加奈に自分の拾った分もあげると、加奈は嬉しそうにはにかみました。
その顔見て、不思議と心が和んできた隆道。今まで加奈のことで心安らかになったことなど無かったのに。
そして加奈の手をぎこちなく引いて歩き出すのでした。
徐々に芽生えてきた妹のへの愛情。いい感じです。
暗くなり始めた森の中をひたすら歩く2人。
自分自身が不安になりながらも必死に加奈を励ましつつ隆道は歩きます。
ですが加奈は普段は病院住まいでろくに運動もしていません。一休みしよう、と言うことになり腰を下ろした隆道は深くにも眠ってしまいました。
そしてふと目が覚めると加奈の姿は無く。流石に心配になって名前を叫ぶと……
「きゃ!」
加奈の悲鳴。
「おい、加奈か?」
「お兄ちゃーん!」
悲鳴をあげつつ走ってきた加奈の後ろからは蜂の大群が。加奈は蜂の巣にいたずらをしてしまったのです。
加奈の手を引いて必死で逃げる隆道。
でも加奈の手を引いていては全力で走ることなどできません。蜂に追いつかれる恐怖。
それでも手を離さない隆道。前日までの自分なら絶対に離していたであろう手を。
そしてついに蜂の大群に追いつかれてしまいました。同時に転倒してしまった加奈。
視界いっぱいに漂う黒く、小さな点。
ぞっとするほどの恐怖。
「いやぁぁぁぁ!」
咄嗟に自分の身を投げ出す隆道!! 覆いかぶさるように加奈を守ります。
気を失うまで蜂に刺されても加奈を守り続けた隆道……偉い!!!
やがて捜索隊に発見された2人はそのまま病院へ。
命が助かったのは奇跡的だ、と医者に言われるほど重症だった隆道。
でもこの時の思い出でもっとも鮮明に残っているのは。
「……おにいちゃぁぁん…………」
隆道の手を握り、ぽろぽろと涙をこぼし、じっと隆道を見つめている加奈の姿でした。
隆道が入院中、加奈は暇さえあれば隆道の病室を訪ねてきました。
生まれつき身体が弱く、家にいるより病院にいる方が長い加奈にとって病院は家も同然。先輩面をしてくるそうです。
先輩になり過ぎて、リンゴを向いてくれた加奈の姿は一気に大人になってましたが。
そしてこの頃から2人の世話をしてくれたのが看護婦である美樹さんでした。
採尿までされてしまった隆道はもう美樹さんに頭が上がらなくなってしまうのですが。
そして隆道の退院の日。1箇所だけどうしても消えない傷跡が残ってしまったようですが隆道は気にしません。
と言うか、この傷跡が今後のキーになりそうな気がします。
「じゃあ……元気でな」
「……」
寂しそうな顔で隆道を見送る加奈。隆道が退院しても加奈は入院生活を続けるのです。
「美樹さんの言うこと、ちゃんと聞けよ」
「……」
「ご飯、ちゃんと食べろよ」
「……」
「たまには陽の光に当たらないとだけだぞ」
「……」
「加奈?」
「……お兄ちゃん?」
「ん?」
「……行っちゃうの?」
ぐっと胸が詰まる隆道。
「そりゃまあ……もう治っちゃったし。学校もあるし。加奈だって頑張って病気治して、早く学校に来ればいいんだよ。そしたら……まあ……遊んでやるから。な?」
「……」
「な?」
「……うん!」
微笑む加奈。その表情は隆道にはまぶしいくらいに輝いているように見えました。
そして母親と一緒にタクシーに。加奈は涙を浮かべて手を振っています。
それを見て隆道は今まで加奈の見舞いにほとんど来たことがなかったのを思い出します。
見舞いに来てやろう。そう思った隆道の中で加奈の比重は劇的に変化していました。
それは同時に両親からの自立。もう両親がどんなに加奈を過保護にしても怒りを覚えることはなかったから。
学校に行くとクラスメイトの好奇の目に晒されることになりました。
特に仲がいい3人組。隆道を入れて四天王と呼ばれている3人です。
眼鏡をかけた頭のいいやつは長瀬智樹。現在は国立大で分子生物学を研究中。
温厚そうな船津育郎。バスケが得意で、現在は会社員。
下品なのは下田雅俊。現在は既に結婚もしていて、子持ちの自動車整備工。
この3人は中学高校と付き合うことになる親友です。
「やっほー、藤堂君!」
「え……?」
声をかけてきたのは藤堂夕美。
心配したんだよ、と声をかけてくる夕美ですが隆道は冷たく対応します。
それでも少し相手をするとベラベラと喋りだした夕美。
「結構、心配したんだよ。一週間以上も学校来なかったし、先生は山で怪我をして入院してるとしか言わなかったし。ほら、あんなことの後だから藤堂君もしかしてジサツとか考えちゃったのかなーとか思って、さすがのわたしもちょっと不安になったりして……でもよかった。ちゃんと学校に戻ってきてくれて。もしかしたらクラスで一番心配してたの私かも知んないよ」
すげぇな、コイツ。
「……心配? それはないだろ」
そう言って背を向ける隆道。
「あ……ちょっと!」
「……」
「ちょっと待ってってば。大事な話、話! ジューヨーカイギ!」
「……何だよ?」
隆道は夕美にラブレターを出して見事にフレれていたのです。
ハイキングの直前にしたという敗れた初恋。その相手がこの夕美でした。
それなのに自分に明るく声をかけてきた夕美にバカにされた、と怒りを覚え教室を飛び出した隆道。
隆道を追ってきた夕美の手を払うと2枚のチケットがその手から落ちました。それは植物園の無料チケット。
多少の罪悪感を感じながらも隆道はその後、夕美を無視するようになります。
高校卒業のあの日まで。
『あの日』っていつだよ?
っつーか回想シーン長くない!?
しかもまだまだ続きそうな雰囲気満点だし。
とりあえず今日は時間が無いのでこの辺にて……。