2002.5.13 「ぐ、ぐわぁぁぁ……」編


さっそく「銀色−完全版−」プレイ開始です。ドキドキ……

 

 

……と思ったのですが。

少しやってみて感じたことは「これは無理」

 

何が無理ってプレイ日記が、です。

難しそう……と言うか始めて5分で断念しました。

最初は通常通りのプレイ日記を書いていたのですがすぐにその難しさに気付きました。

なので今回は章ごと、もしくは1日毎に振り返る形で書いて行こうかと思います。

通常のプレイ日記を期待された方、大変申し訳ございません。

途中で「これはイケる!!」と思ったら通常のプレイ日記に戻りますので……。

(冬佳さんの時も同じような事を言ってた気がするけど)

 

それでは先に進ませて頂きます。

 

 ・

 

 ・・

 

 ・・・

 

 ・・・・

 

 ・・・・・

 

第一章終了…………。

 

 

 

 

な……。

 

 

 

涙が…………。

 

 

 

涙が止まらない………………。

 

 

 

これは感動の涙じゃなくて……ただただ悲しい涙で……。

 

 

 

以下解説です……。

 

 

 

プロローグ

 

時代は不詳。

ただ言えるのは遠い昔であるということだけ。

暗い山道。

1つの桐箱を抱えて歩く1人の男がいた。

その男の名は久世(くぜ)。その地方を治める領主。

抱えている桐箱には「銀糸」が入っていた。

どんな願いでも適うと言う「銀糸」。

伝承とは裏腹にそれは朱色の糸。

自然の理を覆す「銀糸」は誰にも渡してはならないもの。

預けていた人物から受け取った「銀糸」を、誰にも渡らない場所に隠すために久世は歩く。

そこに現れた1人の少女。

その少女の名は石切(いすな)。

今まで「銀糸」を預けていた家の娘であり、「銀糸」を作った「大井跡」の眷属でもあった。

彼女は久世が「銀糸」を持っていることを知らない。

しかし彼女もまた「銀糸」を求める者。

世の民を救いたい。

そんな願いを適えるために「銀糸」を探すと言う石切は久世についていって都へ行こうとしていた。

暗い山道を追い返す訳にもいかず、久世は石切と共に山道を歩き始めた。

 

疲れた様子の石切を見て、久世は少し休むために水辺へと向かう。

水辺にはたくさんのあやめが咲いていた。

それを見た久世が思い出したのは1人の女性のこと。

「銀糸」を作った大井跡は死ぬ前に妻を娶ったとの噂だった。

確かその女性の名前が『あやめ』だった、と。

その女性は「銀糸」を作った人物と一緒に亡くなった、と聞いていた。

 

そして久世は水辺に倒れている1人の女性に気付いた。

 

 

とここでプロローグは終了。

いきなり難解かつ複雑な人間関係が見え隠れしていてわかりづらかったです。

それが通常のプレイ日記を断念した理由の1つでもあるんですけどね。

どうやら「銀糸」は遥か昔からあるのではなく、この時代の人物が作ったもののようです。

そしてその「銀糸」を狙う者が当然のようにたくさんいて、その中にはこれまた当然悪しき者もいるわけです。

そんな者から「銀糸」を守ろうという久世。

果たしてどうなることやら……。

 

 

そして第一章へ。

 

 

 

−−−第一章 逢津の垰(おうつのたわ)−−−

 

色街から、なんとなく逃げ出したヒロイン。
垰で野盗をし、なんとなく人を殺す毎日の主人公。
…そんな生きてる実感も無い二人が、出会った事から始まる切なく哀しい物語。

(以上、公式サイトより)

 

弱い者は死ぬ。強い者だけが生き残る。

それだけを考え生きてきた1人の男。

僅かな食べ物のために虫けらのように人を殺し続ける日々。

そんな夏のある日に出会った1人の少女。

右足の腱を切られたその少女は色街が逃げてきたのだと男は見抜く。

少女は明らかに弱い者だった。

 

しかし男は少女を殺せなかった。

まるで生きる意志が無いかのようにも見える少女。

色街からは逃げ出してきた訳ではなかった。

ただ月の光をもっと見たくて、月に近づきたくてふらふらと出てきただけ。

何も感じない。

何も考えない。

目を閉じた真っ暗な自分だけの世界で生き続ける事を願う少女。

明らかに弱い者である少女を男は殺せなかった。

 

自分では何もできない、そしてやろうともしない少女。

その眼はいつもうつろだった。

男は血に染まった握り飯を少女に差し出す。

少女は特に気にするでもなくそれを口にする。

渓(谷)には蛍の群れ。

少女は蛍を知らなかった。

手で握りつぶすと蛍は死んだ。

死ぬと光が消えるということも知らなかった。

では光らないものは死んでいるのか。

それは少女の口から出た問い。

 

なんとなく男の近くから離れない少女。

何度か殺そうとするも男はやはり殺すことはできない。

刀を振り下ろせば簡単に殺せるのに。

そして少女は血のついた握り飯を口にする。

 

暑い夏の日。

渓で冷たい水につかる2人。

水辺に咲くのはあやめの花。

その花を好きだと言う少女に男は驚く。

もう好きだとか綺麗だとか、そう言った感情は少女に無いものだと思っていたから。

 

相変わらず感情を全く面に出さない少女と一緒にいる男。

そんなある日。

いつものように男は垰を通りがかりの人間を襲った。

弱い者は死ぬ。

ただそれだけ。

食べ物以外には興味の無い男は死んだ男の持っていた荷物を蹴散らした。

その中から少女が拾ったのは1本の朱い糸。

少女のみすぼらしい格好とは裏腹に美しく光る糸。

男はその糸を少女の髪に結わいた。

少女の頬が一瞬赤くなったように見えた。

 

男は少女に1つのお伽話をする。

それはどんな願いでも適うと言う銀色の糸の話。

もしそんな糸があったら何を願うのか。

男は少女に尋ねた。

どこを見ているのかもわからないような目。

そんないつものような目をしながら少女に男は聞いた。

「わからないのか?」

少女は答える。

「……うん」

 

いつものように垰を通りがかった者を殺そうとした男。

弱い者は死ぬ。

それだけ。

それだけのはずだった。

そのはずだったにも関わらず男は殺せなかった。

逃げていった男の持っていた握り飯を食べる少女。

返り血に染まっていない、白い握り飯。

「朱くない方が美味しいね?」

と少しだけ笑った。

 

 

 

名前の無い少女。

名前を忘れた、と言う男。

 

 

 

男には両親と幼い弟と妹がいた。

疱(伝染病)に倒れた両親。

そのことは絶対に隠しとおさなくてはならない。

唯一信用できる親友にだけそのことを話して、薬をもらおうと思った。

だが数日間、待てども待てども友人が薬を持ってくることはなかった。

そしてある日、病に倒れた両親の噂が村中に広まってしまった。

村の大人達に取り囲まれる家。

誰にも話さない、と約束した親友しか知らないことだったのに。

その親友の姿が大人達の中にあった。

男は大人の村人の命令で自分の手で両親を穴に埋めることになった。

もう死んだと思っていた父親の口から出てきた「助けて」という言葉。

そんな父親も村の大人によって穴に蹴り落とされ、さらには土に埋められた。

男は弟妹と一緒に閉じ込められた家に火をつけられた。

弟妹は男の名前を呼びながら死んでいった。

「儀助兄ちゃん…」

それが男の名前が最後に呼ばれた時。

 

 

 

少女は色街にいた。

名前は無かった。

忘れた訳ではない。

誰もつけてくれなかったから。

右足の腱を切られ、満足に歩くこともできずにいた。

少女はいつもゆさゆさと揺れていた。

いろんな男が少女を揺らしていた。

そんな時少女はただ目を瞑って終わりを待つだけだった。

目を瞑るとそこにあるのは暗い闇。

自分だけの世界。

そこにずっといたいと願った。

何も感じない。

何も考えないでいたかった。

 

少女と同じ部屋に他の少女がやってきた。

「蛍」と名乗ったその少女はよく泣いていた。

そして月を見るのが好きだと言った。

いつ、どこで見ても変わらない月。

いつも2人で格子から月を見た。

少女は月を見るのが好きになった。

 

そして蛍は首を吊った。

少女は1人で月を見るようになった。

 

 

 

逃げた男から野盗の噂が広がったのか、垰には誰も通らなくなった。

場所を変えよう、と男が言った。

少女を背負って男は歩く。

あまりにも軽い少女を背負って。

季節は秋。

紅葉よりもあやめの方が好き、と男の背中で少女は珍しくしゃべった。

 

山の頂上で、3人の男が近づいてきた。

少女を追ってきたのか、男を追ってきたのか。

不意をついて襲い掛かる。

男は全員を斃したが、少女は背中に傷を負ってしまった。

岩穴で横になる少女。

主人公の持ってくる僅かな山菜や魚ではよくならなかった。

 

食べ物を求めて里へ下りる男。

大きな家の蔵から米を盗み出す。

その家の少女に見つかるが、その姿が岩穴で横になっている少女に重なり、殺すことはできなかった。

当分食べ物の心配はしなくてよくなったものの、少女の具合はよくならない。

暗い岩穴の中で、少女の髪に結わかれた朱い糸だけが光った。

 

季節はやがて冬。

少女は岩穴で横になったままだった。

不釣合いに朱い糸が鮮やかに光る。

主人公は思わず呟く。

それが銀色だったら、と。

どうして、と少女は言った。

お願いしたいことがあるのか、と。

そんな少女に主人公は逆に問い返す。

お前だったら何を願うのか。

少女は何も言わない。

やっぱりわからないのか、と男は言った。

少女はただ一言

「……うん」

とだけ呟いた。

 

少女は男の差し出す握り飯を口にできなくなっていた。

生きたくないのか。

それとも、死にたいのか。

その問いに何も答えない少女。

それもわからないのか、と言葉を荒げる男。

少しの沈黙の後、少女は言った。

 

「月が見たい…」

 

少女を抱き上げて冷たい岩穴の外へ。

寒空に浮かぶ雲の切れ間から僅かに顔を出している月。

舞い落ちる粉雪。

少女は語りだした。

それは初めて見る少女の姿。

月だったら自分を照らしてくれると思った。

 

「こんなわたしでもね…月だったら照らしてくれると思った…」

 

もう暗い闇の世界には行きたくない、と少女は泣き出した。

初めて見る少女の涙。

男の腕の中で大粒の涙が溢れる。

少女が初めて泣いた日。

 

朝。

少女が荒い息をしていた。

熱を出し、苦しそうにしている少女の姿に危険を承知で里へ降りる決心をする男。

戻ってくるまで頑張れ、と言い残して膝まで隠れるほどの雪の中を里へと向かった。

 

薬を求めていつかの大きな屋敷へ。

蔵の中で薬を見つけたところで見つかってしまった。

それは以前と同じ家の少女。

誰にも言わない、と言う少女を残して男は雪の中へ。

 

雪に足をとられながら岩穴へと走る。

しかしおそらく少女が騒いだのであろう、追っ手がすぐそばまで来ていた。

左足を切られ、雪は赤く染まった。

それでも死ぬわけにはいかなかった。

相手に雪をぶつけ、足に激痛が走り、雪に足をとられながらも一心不乱に走る。

死ぬわけにはいかなかった。

 

少女に死が近づいていた。

思うのは夏に見た蛍。

一生懸命に光っていた蛍。

死んだら光らない。

だから生きてる証に夜を照らしていた。

 

朱の糸を結んでくれた。

「それが銀色だったら」

そんな言葉を思い出す。

どんな願いでも適う銀の糸のお伽話。

そっと糸を解いて手にとってみる。

月明かりを浴びて光る朱い糸。

自分なら何を願うのか。

蛍はちっぽけな命でも一生懸命に生きていた。

光は蛍が生きている証だった。

こんな自分でも生きていた。

 

願い。

 

それは……

 

 

 

生きた証が欲しい

 

 

 

こんな自分でも確かに生きていた……と。

 

 

 

男は薬を握り締めて岩穴に戻ってきた。

これでもう良くなる。

そう声をかけても返事は無かった。

目を閉じたまま動かない少女。

揺さぶる。

さらに強く揺さぶる。

耳元に声をかける。

白い頬をたたく。

手を握る。

でも閉じた目は開かなかった。

白い顔で少女は横たわっていた。

 

「ははっ、弱い奴は死ぬんだよ!」

 

いつものことだった。

ずっと自分に言い聞かせてきた言葉。

少女は弱かった。

とても弱弱しい少女だった。

こうなることはわかっていた。

 

だけど。

 

「…なぜ、俺は哀しいんだ…」

 

少女を腕にかかえて男は言った。

 

 

まるで重みを感じさせない少女を抱きかかえて歩く。

向かっているのは夏によく行った渓。

水に入って涼んだ。

蛍が光っていた。

少女が好きだった場所。

 

雪に覆われた渓。

答えが返ってくることが無いのはわかっていながらも少女に話しかける。

そっと雪の上に少女を横たえると男は穴を掘り出した。

小さくて、雪のように白い少女を埋める穴を。

かじかむ指も構わずに穴を掘っていた腕がふと止まった。

涸れたと思っていた涙が溢れ出す。

 

…なんだよ…墓を作ろうにも…

 

…名前もねえじゃねえかよ?

 

2人を覆いつくすように降り積もる雪。

そこで目に入ってきたのは季節外れのあやめの花。

少女が好きだと言っていたあやめの花が。

降り積もる雪の中、一輪だけ寒さに耐えるように咲いていた。

 

「…よかったな。また見れたぞ?」

 

広大な雪景色の中。

 

ちっぽけに、まるで自分達のように咲いていた。

 

懸命に光ろうとしていた。

 

懸命に生きようとしていた。

 

 

 

(なあ?)

 

 

(…うん)

 

 

(これから俺の事はな…)

 

 

(うん?)

 

 

(儀助って呼んでいいぞ…)

 

 

(…うん。わかった)

 

 

(それで、お前のことはな…)

 

 

 

 

 

 

…『あやめ』なんてどーだ?…

 

 

 

 

 

 

 

 

…眩しかった日のこと…そんな夏の日のこと…

 

 

 

 

 

■ 第一章 逢津の垰 了 ■

 

 

 

いや……涙が止まらなくて……。

まいった……まいりました。

 

果たして『あやめ』は最後に温もりを知ることができたのでしょうか。

「名前」は『あやめ』にとって自分が生きていた証なのかもしれません。

そしてそれは儀助によって適えられた……と思いたいです。

 

朱の糸が「銀糸」であることは間違いないでしょう。

だからこそ『あやめ』の願いは適えられたのかもしれません。

 

ちなみに回想シーンなどは結構バラバラになって要所要所で出てきたのを1つにまとめてます。

その方が判りやすいかなー、と思って。余計なお世話かもしれませんけどね。

 

それにしても……。

余りにも救いが無い物語で辛くて辛くて……。

本気で泣きました。

涙がこぼれるとかじゃなくて嗚咽です。

 

全4章構成のようですが……最後には救われる物語になりますよね?

「ああ、よかった」って笑えますよね?

こんなんが続いたら神経もちませんよ。勘弁してください。

 

ちなみに第一章が終わったらプロローグの続きが始まりました。

以下のような感じです。

 

 

 

石切と山道を歩く久世。

疲れた様子の石切を見て、久世は少し休むために水辺へと向かう。

水辺にはたくさんのあやめが咲いていた。

それを見た久世が思い出したのは1人の女性のこと。

「銀糸」を作った人物は死ぬ前に妻を娶ったとの噂だった。

確かその女性の名前が『あやめ』だった、と。

その女性は「銀糸」を作った人物と一緒に亡くなった、と聞いていた。

しかしそんな回想も長くは続かなかった。

そこで2人が見たのは疫(伝染病)に犯された1人の女性。

捨てられたのか、自分で死に場所を求めてきたのか。

いずれにせよもう手の施しようは無かった。

だが立ち去ろうとした久世の足を女性の言葉が止めた。

「あやめ……」

確かにそう言った。

女性はそのまま息絶えた。

 

石切の顔は優れなかった。

水辺に埋めてきた女性のことが気になるようだった。

「あやめ」と彼女は言った。

きっとそれは目の前のあやめの花を指して言ったのだろう、と久世は思った。

そして石切はさらに強く「銀糸」を探す決意をする。

「銀糸」があればあの女性だって救えたはずなんだ、と。

世の民を救いたい。

そんな願いを適えるために石切は「銀糸」を探すと言う。

久世は何も言わない。

「銀糸」は久世の手の中にあった……。

 

 

とまぁこんな感じで第二章へ続く、って感じです。

まだまだ物語は見えてきません。

章構成になっているのはきっと各章につながりがあると言うことでしょう。

それをまとめるのがこの久世と石切の物語だと睨んでいるのですがいかがでしょうか。

儀助の時代と久世の時代が同じなのかどうかはいまいちわかりませんが、その辺はきっとそのうちわかると思います。

 

っつーか第一章があれで終わってそれっきり、なんて言われたらそれこそ「ねこねこソフト」に放火ですよ。

 

頼む……第二章……頼むから明るい、とまでは言わないけど少しは救われる話であってくれ!!

 

以下次回!!


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