2002.2.21 「冬子さんクリア……?」編
貴理と有夏はめでたく結ばれましたとさ。はぁ……。
恭生と冬子さんはどうなるんでしょうか?
【8/18】
台風がやってきました。
恭生は朝いちのバスで帰ろうと思えば帰れたのですが、自分でも理由のわからないままここに留まることにします。
でも貴理と偶然出会うことを恐れて家からでることができません。それがただの逃避だと言うことはわかっているのですが。
夕飯後。冬子さんから電話が。
豪雨の中なんだけど、と冬子さんは今から会えないか、と恭生に言ってきました。
待ち合わせ場所は探し物をしていた、あの小学校です。
全く傘の役に立たない雨の中、学校にたどり着いた恭生は校舎の中へ。
何度か冬子さんの名前を呼ぶと返事がありました。
「ちょっと待ってね」
濡れたままだと風邪ひくでしょ、とタオルが見つからないかわりに冬子さんが事務室から持ってきたのは宿直用の毛布。
平気ですよ、と恭生が言うと、これからまた濡れるかもしれないし、と冬子さん。
「えっ?」
「あのね、恭生」
両手で毛布を抱きかかえたまま冬子さんは恭生を見上げます。
「聞きたい事があったの」
「な、なんですか?」
「……思い出の品物を、掘り出したい?」
「は?」
思わず間の抜けた声をあげる恭生。
「なんですか?」
「昔、貴理と一緒に埋めた記念の品物を、まだ掘り出したいと思ってるの?」
−−−記念の、品物?
そういえば、そんなものもあったよな。
「それが聞きたくて、ここに呼んだの」
つい先週まで必死になって探していたのに、今ではもう全て遠い昔の出来事のよう。
「いえ」
もういいや、とそれが恭生の素直な気持ちでした。
「もう、いいです。探す気はありません」
「いいの?」
意外そうに問い返してくる冬子さん。あれだけ必死に探していたのだから当然でしょう。
「なんだか、随分熱心に探していると聞いてたけど」
いいんです、と恭生。
「子供の頃埋めたものの役割は、もう、終わったと思うんです」
役割を終えたと言うか何もできなかったと言うか。
本当に欲しかったのは思い出じゃなく貴理だったから。
今更掘り出してもそれはもう何の意味も無い、とそう恭生は思います。
「こうして、ここに戻ってきて、最後の夏を過ごして」
それでもう充分、と言う恭生。
恭生にとっても、それは新たな、大切な思い出にすることが出来たのです。
どうやら恭生は吹っ切れたようですね。
「あれはそのまま、ダムの底に沈めておきますよ」
「そう」
小さく笑って手を振る冬子さん。
「だったら、いいの」
「はい?」
「恭生がそう思ってるんだったら、わたしの話は、もう、いいの」
持ってきた毛布が無駄になっちゃったわね、と冬子さんは事務室に駆け込もうとします。
ここで恭生がまだ探し物を見つけたい、と言ったら2人で探すつもりだったのでしょうか?
もしかして冬子さんは場所を知ってる……とか?
「待ってください」
事務室に駆け込もうとする冬子さんの腕を掴んで引き止める恭生。
「いったいなんだったんですか? いきなり」
「貴理を、許してあげて」
突然振り向くと冬子さんはそう言いました。
「あの子も、きっとたいそう悩んだと思うから」
……せめて『すごく』とかにしておきませんか?
「……何か、知ってるんですか?」
「なにも聞いてないわ。でも、判るのよ」
苦しげに首を振る冬子さん。
「絶対に、あの子なりに、恭生のことを心配しているんだから」
−−−判ってます、そんな事。
「恨まないで、許してあげて」
「馬鹿なんですよ、あいつは」
おもわずそう呟いてしまう恭生。
「人の心配なんかしてる場合じゃないのに」
きっと貴理は恭生を心配して冬子さんに何かを話したんだろうな、と恭生は推測。
「自分のことはそっちのけで、よけいな気を回す奴だってのは、判ってます」
……本当に、あいつはそういう奴だから。
阿呆が……
「こんな田舎で、後輩の女の子となんて、これからどんなに大変か……」
床に落ちた涙を冬子さんに見られないように踏みつける恭生。
「僕の心配なんて、している場合じゃないのに」
「でも、いい子よね」
「……いい奴です」
ポン、と恭生の背中が軽く叩かれました。
「今日は、おじさまのところに帰らないとダメかしら」
平気ですよ、と恭生。
「後から爺さんにからかわれちまうかもしれませんよ?」
「おじさまにからかわれるくらいなら平気よ。よそに、言いふらすような方じゃないし」
再びゆっくりと歩き出した冬子さん。
「冬子さん?」
「じゃ、いらっしゃいよ」
もう少しゆっくり話しましょ、と冬子さんは教室に向かっていきました。
そうか……教室か…………。
一枚の毛布をかけて壁によりかかる2人。
触れ合う肩から伝わる冬子さんの体温が恭生の気持ちを落ち着かせます。
それはやがて全身を包み込んでいるような気分になり。
いつしか恭生は眠りに落ちていました………………ってアレ!?
や、ヤらず終いですか!?
【8/19】
教室で目覚めた恭生。外は今にも朝になろうとしている時でした。
そして屋上に上がって見上げた空は見事な朝焼け。
朝焼けって天気が崩れるってよく言いますよね。
「もうすぐ、夜明けね」
夜から朝に変わろうとする瞬間の美しいグラデーション。
そのまま2人は手すりに並んで立ったまま朝日が昇るのを待ちます。
「あのね」
ふと、誰に言うともなしに呟く冬子さん。
「昨日、貴理から電話があったの」
−−−貴理から?
「恭生を、慰めてあげてください、って」
「……まったく、貴理らしいな」
思わず恭生は苦笑。
「そんな事、貴理から冬子さんに頼むことじゃないでしょうに」
そう言いながらも不思議と不快な気持ちにはならない恭生。
そしてしばらくすると山の稜線から朝日が昇ってきました。
「もし、恭生さえよければ」
その朝日を見つめながら、不意に冬子さんが言いました。
「わたしが慰めてあげても、いいわよ」
「いいですよ、大丈夫です」
肩をすくめてそんな事を言う恭生。
「この二週間、いろいろとお世話になりましたけど、これ以上は、気持ちだけで」
−−−貴理……
……
……だけどもう、それは全て終わったことだから。
「だってそうしなかったら、僕は絶対、冬子さんを本当に好きになるから」
これ以上冬子さんの厚意に甘えるわけにはいかない、と考える恭生。
「まあ」
「冬子さんとは、これからもいい関係で居たいんです」
「いい関係、ねぇ」
クスクスと笑いながら冬子さんは言います。
そしてよろめくように数歩前に出ると手すりに寄りかかりました。
「最後の夏、ここに来て後悔してる?」
貴理に振られて、と冬子さん。
恭生は、まさか、と答えました。
だって、こうして手に入りましたから、と。
「一人の女の子との失恋と、そしてもう一つ」
朝日を見つめる冬子さんのシルエットに向かって。
「英輝や、冬子さんや、そして貴理との、友情が」
ふと見上げた空。
そこには……
いつのまにか、真っ青な青空が広がっていました…………。
と言う訳で冬子さんクリアー………………!?
ちょ…ちょっと待ってくださいよ。ヤってませんよ?
確かにいい終わり方だったと思います。有夏との友情は手に入らなかったみたいですが、貴理や英輝、そして冬子さんとは確かな絆が生まれたんじゃないかと思いますよ。
でもこれは18禁ゲームですよ?
これで終わりなんて…………そんな酷なことは無いでしょう(by美汐)。
と思ってCGを見てみたら……案の定スカスカです。冬子さんとはまだまだやれることがあるんでしょう(←深い意味はありません)。
でもなぁ……今回の終わり方ってすごいよかったじゃないですか。すごい爽やかだったじゃないですか。青春だったじゃないですか。
ってことは、ですよ?
冬子さんとヤっちゃう流れにはどうすればいけるのかどうかはわかりませんが、それはきっとあんまりいい終わり方をしない気がするんですが……。
と言うか恵はどうした!?
俺は恵と戯れたいんだよ!! いや変な意味じゃなくて。
まだまだ終わりは見えてきません、「僕夏」。
と言う訳で再度チャレンジです。
今度は……冬子さんとヤる流れに持っていきたいと思います。
っつってもどうすればいいのか全然思いつかないのですが……。
とりあえずスタート。
・
・
・
・
・
わ、わからない……。
とりあえずルートを見つけようとひたすらスキップでストーリーを進めたのですが普通に冬子さんエンドにたどり着いたり、貴理と結ばれたり……。
6・7回はエンディングを見ました(バッドエンド含み)が、それも見たことあるものばかり。
あ、でも1回だけ冬子さんがらみで違うのがあったな。
飲みに行って潰れてしまった恭生がその場で恭生に襲いかかる、ってのが。どんな選択肢でそうなったのかは覚えてないのですが……。
それにしてもずっとスキップで行くと5分ぐらいでこのゲーム終わっちゃうんですね。これだけ時間かけてやってるのがちょっとバカらしく感じてしまったりして。
と思ってもう1回スタートしたら……おや!?
いきなり冬子さんがヤってるぞ!!
しかも鏡に映しながらのバックだ!!(関係ない)
ひょっとして冬子さんのバッドエンドを見ると(もしくはトゥルーエンドと両方)見るとこうなるのか!?
そうか……そうだったのか…………。面倒だからとオープニング後にとっておいたセーブデータをロードしていたのが間違いだったか。
と言う訳で冬子さん編(?)スタートです!!
よくわからないけど、セリフの1つ1つが異常にムカつく男とヤってる冬子さん。
どこか冷めていて、どこか倒錯的な冬子さんです。
永久に消えてしまって欲しい男のマンションにて。
今度いつ会えるか、と訊く男に田舎に帰るからしばらく会えない、と冬子さんは答えます。
そうか…、集落に来る前はこんな感じだったのか。
どうやら今度は冬子さん視点でストーリーは進むみたいですね。
【8/1】
本当は家族3人で集落にやってくる予定だった冬子さん。
でも両親は都合で来られなくなってしまい結局1人で来ることになってしまったのです。
集落の戸田旅館にやってきた冬子さんの前に旅館のおばちゃんが登場。lightのHPの声優紹介にある「旅館のおばさん」が何時まで経っても出てこないからおかしいと思ってたらこういうことだったんですか。
3人分食事を用意してしまった、と言う旅館のおばちゃんに成長期だから大丈夫という事にしておいて外に出かけることにしました。
が、暑くてたまらないので出かけるのは夕方からにして一眠り。
夕方少し前に目が覚めて外へ。
冬子さんが向かったのは数年前まで自分達家族が住んでいた家。
半分朽ちていたその家を見ても懐かしいとも思わず、極めて冷静な冬子さん。
予約を切り上げて帰ろうか、とも思いましたがすぐに決めることでもない、と冬子さんは旅館に戻っていくのでした。
冷めてますね、冬子さん。
冬子さんの一人称がなんかスゴク新鮮な感じです。
とにかくこうして冬子さんの集落での日々が始まったのでした。
【8/2】
朝のドライブに。軽快に車をとばしていたのですが、とあるカーブに人影が!!
思わず急ブレーキ。道端に倒れている1人の青年。当然それは恭生です。
そうか……エンディングとかに出てくる恭生の立絵はこの冬子さん編で使われるやつだったのか。
しかも恭生にまで声があります。例のlightのHPで恭生にも声優さんがついていたからこれも変だとは思ってたんですよ。
恭生の足が怪我してるのを見て持っていたミネラルウォーターで血をふき取る冬子さん。
−−−案外、すね毛が薄いのね。
ちょっと、セックスアピールには欠けるわね。
あんた怪我の治療しながらそんなこと考えてたんですか……。
水が無くなってしまっても、まだ傷口には砂利が残っていました。
……わたしの得意な方法で、綺麗にしてあげよう。
恭生の傷口を舐めて綺麗にしてあげる冬子さん。終わった後の恭生の泣きそうな顔が何とも言えません。
お互いに謝ってから立ち去ろうとする冬子さんを恭生が呼び止めます。口元に血がついてる、と。
そしてこの恭生はそれを指ではなくて、口で綺麗にしてあげるほうの恭生でした。
不思議と不快ではなかった冬子さん。
その後はお互いに自己紹介して昔を懐かしむ2人。冬子さんは恭生のことがかなり気に入った様子です。
−−−なかなか、いい男に育ってきたじゃない。
しなを作ったり、ファーストネームで呼ばせたり、と恭生をそれなりにからかったり意識してみせたりしますが恭生は無反応。
それで気持ちが冷めてしまったのか、冬子さんはさっさと車に乗ってしまいます。
冬子さんがどこに泊まっているのか恭生が聞いてきましたが、いまさら未練ありげなんて格好悪いわよ、なんて思いながら。
まぁ勝手な言い草もいいとこですが颯爽としてていいですね。
それにあの時冬子さんはこんなことを考えてたのか、なんてことがわかってなかなか面白いです。
旅館に戻って朝食。そしてその後はどうしようか、と言う展開です。
『時間はあるから、歩いて集落内をまわってみようかしら』
『今日は一日、宿でゆっくりしようかな』
基本路線として冬子さんには集落を出歩いてもらう方向で話を進めることにします。
と言う訳で徒歩でお出かけです。
集落を見て回る冬子さんですが集落は思っていたよりも小さくて。
それに気付いただけでもよかったのか、と冬子さん。そして思い出されるのは今朝会った恭生のことでした。
恭生は冬子さんにとって数少ない、この集落に関する楽しい思い出の一つだったのです。
恭生は冬子さんの家に関する様々な噂を全然知らなかったし、周囲からの視線にも無頓着。
その恭生が変わっていなかったのは正直嬉しかった、と冬子さんは思います。
彼に会えただけでも。
……来た意味が、少しはあったかしら。
夕方近くに旅館へ。
部屋でぼんやりしながら考えるのはやっぱり恭生のことです。
純朴そうで、そのくせさりげなくキスまで奪って。考えれば考えるほどわからない、と頭を悩ませる冬子さん。
親子連れと一緒にお風呂に。そしてほのぼのして風呂を出たところで夕飯です。
夕飯に出た小鉢を肴に部屋で1人、ワインを飲む冬子さん。
考えるのはまたまた恭生のこと。恭生が自分の事をわからなかったのも無理はない、と。
自分も、この集落も、外観以上に中身の変化が大きすぎる。
−−−誘惑、してみようかしら。
−−−恭生を。
その思いつきに自らをクスクスと笑う冬子さん。
−−−恭生と、セックスかぁ。
【8/3】
目覚めると枕元には旅館のおばさんが。時計を見るともう10時過ぎです。
もう食堂は片付けてしまったので、と朝食を部屋まで持ってきてくれたのです。
何となくこのおばさんは今後もストーリーに深く関わってきそうな予感。
朝食を食べ終わり、お盆をおばさんのところに持っていこうかと思っていたその時。
おばさんが冬子さんにお客の来訪を告げに来ました。そのお客とは貴理。
恭生から聞いた、と言う貴理。冬子さんはそんな2人の関係を冷静に分析。
相変わらず、昔みたいな、子供の関係なのね。
いや、するでぇですね、冬子さん。
『ふーん……古積くん、他にも何かいってた?』
『ふーん……古積くん、他には何もいわなかったんだ?』
……どこが違うんですか? 適当に後者。
どこか苛ついている冬子さん。それはどこか大人っぽくなりながらも昔と変わっていない貴理に対する嫉妬のようなものなんでしょうか。
そして2人はドライブに。車での話題は恭生のことです。
「まだ、夏になるとここに来ていたのね」
「数年ぶりです。恭生がここに来たのは」
「そうなの? なら、わたしと同じね」
これみよがしに冬子さん。
「同じ、って」
「恭生も、ここにさよならを言いに来たんでしょ」
−−−わたしって、最低かな。
貴理を傷つけたところで、何も変わらないと判っているくせに、と冬子さんは内心思いながらもそんな言葉しか出てこないのでした。
そして2人は展望台へ。
冬子さんは内心貴理に傷つけてしまったことを謝りますが……。
どこか妙な雰囲気の2人でした。
貴理を家まで送って旅館に帰る冬子さん。
でもどうにもお腹が空いていたので集落の雑貨屋へと向かいます。
そして雑貨屋には先客がいました。
「ねぇ、あっちの方がいいよ」
お菓子を手に、あれこれと選んでいる小さな男の子と女の子。
当然それは和典と恵です。
そんな2人の光景に既視感を覚える冬子さん。
−−−こんな光景、昔見なかったかしら?
「やだ、あたしこっちのがいい」
「絶対あっちのほうがいいって」
2人はスナック菓子を選ぶのに意見が分かれているようでした。なにやら微笑ましい光景。
そんな2人を見ながら昔の自分を思い出す冬子さんですが、それによってさっきの既視感の正体に気付きます。
それは無意識に昔の自分達の姿を重ね合わせてみていたからかもしれない、と。
「カード、もう少しなんだよ。だからさぁ」
「……やだもん。だってあれ、カレー味だから」
カードのおまけのついた菓子を薦める和典に、ストロベリー味の菓子を握って話さない恵。
恵が既に半泣き状態です。うーん……かわいいかも。
口論(?)を続ける2人の思わず後ろから声をかけてしまう冬子さん。
『そのお菓子、どっちもお姉さんが買ってあげようか?』
『お菓子のことなんかで、喧嘩しちゃ駄目よ』
買ってあげましょう、恵に。まぁついでに和典にも。
遠慮する2人ですが冬子さんは2人の選んでいた菓子を自分の酒の肴と一緒に購入。
「これからはもう、こんなつまらないことで喧嘩なんかしちゃ駄目よ」
そう言いながら未だに戸惑ったそぶりを見せている2人にお菓子を手渡します。
そして帰ろうと振り向いたところを和典に手を掴まれてびっくりして振り向く冬子さん。
「あ、ありがとうございました」
そう言って頭を下げる和典と、一緒にお辞儀をする恵。
「お菓子、いただいちゃって」
「ん、いいのよ」
2人の頭を撫でて「またね」と冬子さん。
「はい!」
「うん、またね!」
嬉しそうに叫んで手を振る2人に送られらがら冬子さんは旅館に戻りました。
この日の主題は『恵かわいい』ということで。
なにやら和典と恵がこの冬子さん編に大きく関わってきそうな予感です。
そして旅館のおばちゃん。
果たしてこの先、どう展開していくか……。
以下次回!!