斬魔大聖デモンベイン

メーカー
発売日
2003/04/25
シナリオ
鋼屋ジン
原画
Niθ
音楽
ZIZZ

 「斬魔大聖デモンベイン」の感想・レビューをば。

 ■絵■

 Niθさんの描くド派手にダークなキャラクターは作風にピッタリ。ただ陰茎の太さだけはどうにも受け付けられません。あと個人的に触手は嫌い。

 ■音楽■

 カッコいい主題歌やBGMが多く、通常のゲームよりも更に”雰囲気作り”が重要と思われる本作の中で、かなりナイスな働きをしていたと思います。

 ■シナリオ■

 簡単なあらすじ科学と魔導技術の都市・アーカムシティに住む私立探偵・大十字九郎は、アーカムシティを支配する覇道財閥から魔導書の探索を依頼される。その探索において、秘密結社ブラックロッジと意思をもつ魔導書との抗争に巻き込まれた九郎は、その魔導書の精霊アル・アジフと契約することに。更には覇道財閥の所有する巨大ロボット・デモンベインに乗り込み、ブラックロッジと死闘を演じることになる。

 正に『荒唐無稽スーパーロボットADV』の看板に偽り無し、なストーリー。まぁエロゲなんて荒唐無稽に決まってると言われればそれまでなんですけどね。テキストは重厚と捉えるか、冗長と捉えるか微妙なライン。雰囲気作りには大いに貢献しているので、合う人にはタマらなく、合わない人には堪ったもんじゃない。そんな感じのテキストでした。

 あとシナリオそのものが長いのも特徴と言えば特徴。それがただ長いだけじゃなくて山場がいくつも用意されてる類の長さなので、本当にハマれる人じゃないと上記のテキスト傾向と相まって、息切れしてしまうんじゃないかと思います。面白くても疲れる、と言うのが一番正確な表現かな。クリアした時に「やっと終わった」と言う気持ちが無かったと言えば嘘になります。

 シナリオにはクトゥルー神話をはじめとしたオカルト的な要素がふんだんに盛り込まれており、ソレ系が好きな人には垂涎モノかと。逆にクトゥルーに詳しい人にはある程度展開が読める部分(私程度の知識でもナイアの正体に気付けるぐらい)もあったりしますが、それはそれで楽しみとなるのでしょう。

 キャラが設定負けしないぐらい活き活きと魅力的に描かれていたのも印象的でした。特にサブキャラながらウィンフィールドのカッコ良さは男惚れするレベルでしたし、ティベリウスのウザさ・キモさは筆舌にし難いレベルでしたし。っつーかティベリウスはサブキャラのくせに、本当に倒せるのかどうか不安になりました。

 ヒロインに関しては、アルが飛びぬけてシナリオ的に優遇されていたように思います。ぶっちゃけライカのキャラ的な弱さはちょっと可哀相なレベルかも。そんな風に思う私はシナリオ内で明かされるまでライカの正体(メタトロン)に気付きませんでした。当時の自分、頭悪すぎだろ。

 シナリオはとにかく熱い戦いの中で「九郎がんばれ、九郎がんばれ」と心の中でつぶやき続けることに。感動とかそーゆーんじゃなくて、超B級エンターテイメントとして映画を観るような心構えで臨むが吉か。

 アルシナリオが正統派アクションで、瑠璃シナリオがやや変化球、ライカシナリオはちと不明……と言うより不満が残った感じ。前者2つに関しては最後まで膨らみ続ける壮大なストーリーを見事に締めくくってくれたので、クリア後の爽快感を味わえたのですが……やっぱり最後をライカにしたのが拙かったのかなぁ。

 シナリオにしても設定にしても絵にしても音楽にしても、ここまで”作りこまれた”ゲームはそうそう見かけません。神話系ストーリーに拒絶反応が無くて、ロボット物もイケると言う人は一度プレイしておくべきかも。


個人的満足度: ★★★★★|★★★★★
執筆: 2007/07/13