プリマ☆ステラ「プリマ☆ステラ」の感想&レビューをば。 ■絵■ 原画はアトリエかぐやが誇るchoco chipさん。この方の絵の可愛らしさは業界でも最高峰だと思ってます。これまでのエロ一辺倒からストーリー系純愛路線への変貌を遂げた今作では、もうちょっとエロ以外のCGの枚数が多くなるかと期待していたんですが、案外そうでもなかったのが残念。デフォルメ絵も可愛らしくて、中でも焦った涙目で訴えかけてくる静歌のCGは結構本気で笑えたり。あとコメディータッチな立ち絵が多かったのはナイスでした。 ■音楽■ BGMはイメージと雰囲気によくあった上質なもの。それに加えてOPとセカンドOP、章の終わりに流れるEDとラストのEDと、4曲ものボーカル曲が用意されてる力の入れようです。どれも悪くないのですが、やはり一番印象的だったのはOP「prima star」でしょうか。何気にハードリピート中です。 ■シナリオ■ 簡単なあらすじ水泳に青春の全てを賭ける主人公・榊晃輔は将来を有望視される選手だった。しかし、ある日練習に向かう途中で暴走する車に轢かれそうになる女の子を救うために己の身を投げ出し、選手生命を失いかける重傷を負ってしまう。そんな晃輔の元に、優れた施設を備えた超お嬢様学校・エトワール女学院への留学の誘いが届く……。 本来は女生徒のみが対象となるお嬢様学校との交換留学制度を使って、晃輔がエトワール女学院へと留学する話。そしてそこで水泳選手としての復帰を目指しながら、心を通わせた女の子と体も通わせていく話。章構成になっていて、5章までが共通ルートで6章以降が個別ルートとなります。とりあえず以下クリア順にヒロイン別感想。 ▼苧島久住▼ 人となり(?)エトワール女学院の生徒会的存在である星令会の会長。晃輔の従姉でもあり、普段は凛々しい会長様だが、晃輔のことになるとダダ甘系天然我侭ダメダメ姉の『くすねぇモード』に変身する。 問答無用に甘やかしてくれる頭のゆるいダダ甘ダメ系姉の、なんと気持ちのいいことか。寝ている晃輔にモーニングフェ●をかましてくるあたりは、可愛いのと痴女とで紙一重ですけど、その辺も含めて『くすねぇ』ってことでひとつヨロシクお願い致します。普段の凛々しい演技(?)がまたナイス。なんつーか年上で可愛いくて巨乳とかあまりにも最高すぎて、胸に顔を埋めて深呼吸したくてタマらないんですけどどうしたらいいでしょうか?(死んだほうがいいと思います) 4章がくすねぇ担当章となっていて、晃輔にベッタリな様子にキレたくすねぇファンが暴走する話。まぁヤルことヤッてるので全責任は晃輔にあるような気がしないでもありませんが、とにかくくすねぇの親友にして星令会の副会長で水泳部の部長も務める悠さんがカッコいいのでヨシ。と言うか悠さんがヒロインって感じ、っつーより最早主役? 個別ルートはくすねぇの実家のゴタゴタから起こる騒動に立ち向かう展開に。ここでも悠さんが大活躍で、自己犠牲精神を発揮するくすねぇよりも好感が持てるのはここだけの秘密です。晃輔も男を見せてくれましたし、読め読めの展開ではありましたが、読後感はスッキリ。最後の最後でのも嬉しかったですしね。他のシナリオでもくすねぇの実家騒動は裏で起こってるんでしょうけど、それもしてるんだろうなぁ、と予想。と言うより希望。 それはそうと、くすねぇの母乳体質設定は必要だったのかどうか軽く疑問。でももちろん出ないより出るほうが嬉しいです。 ▼高鷲雅▼ 人となり(?)静歌の親友で晃輔のクラスメートになるお嬢様。いわゆるクールビューティーで、モデルを中心としたタレント活動を行う芸能人でもある。 いつの間にやら晃輔に惚れていた雅ですけど、クールビューティーに徹しきれないあたりがあまりにも素敵なクールビューティーなので問題無し。誰にも文句は言わせません。お嬢様なのにタレント、でもフレンドリー。この完璧超人っぷりもブリリアントです。 雅の担当章は5章。巴の問題解決に向けて1人で泥を被る覚悟を見せ付けてくれました。どこまでも”イイ女”よ、高鷲雅。個別ルートではタレントとして活躍する雅の恋人であるためには必ずぶち当たると本人達以外の誰もが予想出来た展開が待ち受けてました。 まぁ要はなワケで、本来お嬢様で仕事以外ではエトワールから出ないはずの雅が、男と2人でイチャイチャしてれば当然と言えば当然。だった、とのことですがと思います。 そして晃輔と雅に突きつけられる人生の選択。……結果はやはり予想通り。でもその予想通りであることが心地よい私でした。唯一の不満は”姉”の危機に巴の出番が全然無かったことでしょうか。 ▼日秀巴▼ 人となり(?)下級生で、実はお嬢様ではなく一般家庭の出身。雅とは擬似的姉妹関係とも言うべき『コンダクト』を結んでおり、雅や雅に並ぶ人達に尽くす事に喜びを感じる。優れたテニスプレイヤーでもあるみたいだが現在はスランプ中。 犬っころ系で元気系な後輩の破壊力たるや尋常ではありませんでした。ましてや巴は世界に誇れる犬っころっぷり。あまり胸が大きくない、と言う設定のワリには明らかに巨乳CGが見受けられるのも些細なことで、むしろ嬉しい誤算とすら言えます。一般家庭の出身故か、一番女の子らしい女の子だったのもポイント高いのですが、その一般人設定を活かしきれてなかった感じでした。 雅と同じく担当章は5章で、雅とのコンダクト関係を解消されてしまい、再び雅を「お姉さま」と呼ぶために長いスランプに陥っているテニスで奮闘する話。スポーツ少女の健康的なエロスを堪能させて頂きました。まぁマッサージをしてたら寝てしまった相手の尻の上でオ●ニーすることが健康的かどうかはこの際おいておきましょう。 個別ルートでは巴のスランプの原因であり、トラウマにまでなっている相手と再戦する話。果たして巴はその大きな壁を乗り越えることが出来るのか。そしてそんな巴の力となるために晃輔に出来ることは……とスポ根風味。クライマックスは何となくトンデモ展開っぽい感じでしたけど、そこはそれ、愛の力は何でも可能と言うことで。 ▼東方院静歌▼ 人となり(?)晃輔に助けられて、晃輔をエトワールに留学させるよう動いた張本人。日本でも有数なお嬢様で、その箱入りっぷりも筋金入り。他人から『姫』と呼ばれるか弱い系の静歌だったが、晃輔と知り合ってからは徐々に変わっていくことになる。 真・お嬢様として燦然と輝くお嬢様ofお嬢様。『姫』と呼ばれながら人形のように扱われてきた静歌が、晃輔との出会いで成長していくその姿は眩いばかり。個人的には目が横線一本になって惚けてる立ち絵が面白くて好きです。 担当章は3章。晃輔がエトワールに来た理由を親しい人以外には隠していたため、晃輔につくす『姫』の姿がスキャンダルになってしまう話です。この頃の静歌はまだまだか弱い箱入り娘のままなので、クローズアップされるのは晃輔の男らしさのみでしたけど、この事件によって静歌が開眼&開通することになるのでヨシとしましょう。 個別シナリオはラブラブ展開から一気に”世間知らずで何も出来ない自分は晃輔にふさわしくない”とダークでブルーな思考へと陥っていく話。超お嬢様と庶民の恋愛にありがちな「家柄の違い」なんてものは面白過ぎる両親達の手によって障害にすらならないお手軽設計です。この辺を引っ張らなかったのは結構高ポイントだと思います。 あとラストの成長して晃輔とタメ口で話す静歌の姿にはちょっと違和感がありました。晃輔と対等な立場で付き合えている証拠でもあるので喜ばしいことではあるんですけど、可愛げが無くなってしまったような。や、そんな静歌も可愛いのはわかってますし実際可愛いですし可愛いことこの上ないですし(つまり可愛い)、結婚したいしたくないで言えば胸を張って「したい」と言えるんですけど。 前述の通り、章構成を採用しております。章と章の合間に次回予告と章EDとOPを流す手法も流行ではありますが、それ故に効果的。個別ルートに入るとOPがセカンドOPに切り替わるのは心憎い演出でした。各章は以下のような感じ。
各章のタイトルは私が勝手に付けてるだけですのでご注意下さい。各章共にもっとエレガントな正式タイトルがございます。5章までの共通ルートは選択肢にほとんど関係無い一本道で、一度クリアした後は完全にスキップしていきなり個別ルートから開始することが出来ます。それを可能としているのが5章までの短い間に全員と肉体関係を結んでいる晃輔の頑張り。いい男なんですよ、本当に。陵辱モノじゃないかぐや作品の主人公は好感が持てる場合が多いのですが、晃輔はその中でもトップクラスかと思います。 個別ルートに入った後の展開も(一部の例外はありますが)大体同じで、『晃輔とヒロインが恋人同士になる→晃輔が元の学校に戻る→追いかけてくるようにヒロインが交換留学生としてやってくる→ラブラブ→問題発生→愛の力で解決』ってな流れでほぼ統一です。シナリオとしての質を問われると弱いですけど、それを補って余りある”癒し”がありました。 つまりは『何一つとして予想を裏切らない展開が安心感を生み、王道過ぎてベタベタな展開が安定感を生む』。そんなゲームだったということ。全く頭を使うことなく世界に浸れる喜びを感じること間違いなし。 飽きさせずダレさせない、テンポのいいテキストもこのゲームの魅力です。コテコテな展開でも許せてしまうのは、思わずニヤリとしてしまうような心地いいテキストと魅力的なキャラのなせるワザ。敵が明解でわかりやすいのも素直に感情移入出来た要因でしょう。複数ライター制を採用していても、シナリオ毎に違和感が無いのは流石のディレクションの妙技。 惜しむらくは、共通ルートで大いに楽しませてもらった『仲間同士の会話』が個別ルートに入ると一気に影を潜めてしまうこと。他のヒロインからの嫉妬描写とかも無しです。くすねぇルートでの悠さんや巴ルートのラストに顔を出す雅など多少の例外はあれど、基本的に個別ルートに入ったら他のヒロインは空気化してしまいます。晃輔が復帰を賭けた水泳の大会に出る時ですら、皆が応援に来てくれるのは静歌シナリオのみ。シナリオ別感想にも書きましたが、雅シナリオでの巴空気化はあまりにも不自然ですらあります。 それは多くのシナリオのテーマが『夢か愛する人か』であり、仲間同士の絆ではないので仕方のないことではありますが、せっかく楽しい掛け合いだったのに、とちょっと残念でした。それに加えて海先輩や両親の活躍の場がもう少しあった方が嬉しかったです。海先輩と悠さんが付き合う、なんてのもアリだったのでは? もう1つ残念、と言うか弱点とも言うべき点は演出面の弱さ。賛否両論あるであろうペットボトルをひっくり返したような射精音はさておき、例えばテニスや水泳の試合のシーンでの効果音や画面切り替え等にやや難アリだったように感じました。それらはクライマックスであることが多かったこともあって、ラストの盛り上がりとしてはイマイチ感が拭えないこともしばしば。 オマケ要素としてクリアすると手に入る『小箱の鍵』を使うことで、『秘密の小箱』と呼ばれるショートシナリオを見られるようになります。これは各ヒロインやサブヒロインとのHシーンで、本編中では描かれなかったマニアック系や3Pなどを補完(?)したもの。純愛モノとしては本編だけでも十分にエロ要素は多めだったと思いますが、それだけで済まさせないのがかぐやクオリティなのでしょう。明らかに時系列がおかしいものも多いので、これらは完全にパラレルワールド的に考えるのが吉です。 その中でも特筆すべきは、本編では晃輔達を温かく見守っていたキャラ随一のグラマラスでエレガントなエロボディの持ち主・美雪先生の大活躍っぷり。ショートシナリオ数が一番多く、しかも1本のシナリオ仕立てになっているので、本編で美雪先生を攻略したいと思っていたプレイヤーも万々歳です。そこまでやるならいっそ攻略対象にしてもよかったんじゃないか、と思わないでもありませんけどそれは言わぬが花。 あと本編中でヒロイン全員と肉体関係を結んでおきながらシナリオとしてハーレムエンドを設けなかったあたりに、今作をあくまで”純愛系”と位置付けようとするスタッフさん達の意気込みを感じる私ですが、これは流石に考えすぎかも。 声優さんは鉄板of鉄板です。みるさん、草柳順子さん、まきいづみさん、茶谷やすらさん、サブキャラにかわしまりのさんや深井晴花さんなど、実力派を取り揃えた声優陣には一分の隙も見当たりません。そして更に声を大にして言いたいのは配役の妙です。ダダ甘姉の草柳さんやクール系のまきさんなんて、あまりにもわかってる配役と言わざるを得ないでしょう。 期待以上じゃない。でもまさしく期待通り。プレイしていて最初から最後まで一切疲れないゲーム。一言で言うと『エロゲーの教科書』とでも評すべきゲーム。英語で言えば『ザ・エロゲー』(”ジ”だとしっくりこないから”ザ”で)。それが自分にとっての「プリマ☆ステラ」でした。PCゲーム初心者、もしくはシナリオ系を突き詰めてやや疲れ気味な上級者にこそプレイしてもらいたいゲームです。 |
| 個人的満足度: ★★★★★|★★★★★ |
| 執筆: 2008/07/01 |