あののの。 〜君と過ごしたあの日あの時あの未来〜簡単なあらすじ大学生である主人公・武蔵葉一には苦い過去があった。3年前の学園時代、幼なじみの星斗会長・鴎守えりすや同じく幼なじみのクラスメート・遠山ココロ、仲のいい後輩・甃上美好などに囲まれて平穏に楽しく暮らしていた頃に起こった悲劇。学園祭に向けて準備が進められていた屋上で発生した墜落事故。死亡したのは美好だった。その後、えりすは星斗会長を辞任し、ココロはいつの間にか姿を消し、あの楽しかった日々は完全に失われた。それから一浪して大学へと進学し、新しく出来た友人との生活を送っていた葉一は、ある日突然3年前へとタイムリープ(記憶を持ったまま、身体は3年前の自分)する。そこには元気な美好がいて、星斗会長のえりすがいて、明るい笑顔を見せるココロがいて……あの悲劇を防ぐべく、葉一の奮闘が始まる。 と言う訳で「あのののののののののののののの。」です(嘘)。ありがちかもしれないけど如何様にも動かしようのある設定と、双龍氏による可愛らしい絵で、発売前はそれなりに期待していた記憶があります。そしてその期待が見事に裏切られた記憶もあります。とにかくシナリオがヒドい。どうしていくらでもやり様のありそうなこの設定で、ここまで失望させてくれるかね……。 まず主人公の葉一。お前は本当に墜落事故を防ぐ気があるのか、と問いたい。事故を防ぎたいのであれば、墜落事故の現場に予め体育マットを敷いておくなんて対症療法よりも(それはそれとしてやっておくとしても)、美好をどっかに縛り付けておくなり、壊れる柵にロープをまいて立ち入り禁止にしておくなり、やるべき事はいくらでもあるだろ? タイムリープしてから事故の発生までの2・3週間、直前になるまでダラダラを過ごすだけの葉一は見ていてイライラしました。 シナリオそのものに関しては、いたって普通のオーソドックスな学園恋愛ドラマで、タイムリープしたと言う設定がまるで活かされていない印象を受けました。美好以外では唯一タイムリープらかった点として『大学で知り合った快活な友人・隅田川楓華は、3年前は別人のように大人しい性格をしていた』と言う事が新しい過去では判明する展開があるんですけど、『この3年間で楓華に何があったんだ?』とか『もしかして性格が変わったのは美好の事故に関係が?』等の読みとか期待とかをさせといて結局何も無し。バッドエンドで3年前から現代に戻ってきた葉一が大学生の楓華と付き合うんじゃないかなー、と言う展開を仄めかして終了ですよ。肩透かしもいいとこ。 美好のエロシーンへの入り方なんて……
突然”自分は屋上から墜落した”と言う別の記憶を思い出した美好
何この超展開。他のヒロインに関してもお互いに恋愛感情を抱くに至る過程の描写が薄いので、ココロ以外はどうにも不自然に感じられて仕方ありませんでした。そう言えばタイムリープに関しては何の説明も無いままでしたね。 システムや絵、題材としてはいいものが揃っていたのに、シナリオの不甲斐なさが全てを台無しにしてしまった好例だと思います。南無阿弥陀仏。 |
| 個人的満足度: ★★★★★|★★★★★ |
| 執筆: 2007/08/23 |