『かくかたりき』的2007年PCゲームランキング10位から発表させて頂きますが、当然のことながらあくまで個人的趣味と見解と偏見によるランキングですので、意見はともかく誹謗中傷文句いちゃもんは受け付けませんので足唐酢゛。以下10位から1位までと簡単なコメントとなります。 ◆10位「車輪の国、悠久の少年少女」◆ 「ナツメグ」とどちらを10位とするか最後まで迷いましたが、競りに競った結果こちらがランクイン。ファンディスクではありますが、メインである法月編や本編各シナリオのアフターストーリー、本編では登場して30秒で殺された不遇なサブキャラのサブストーリーなど、充分なボリュームで楽しませて頂きました。裏話的暴露話も面白かったです。 ◆9位「ナギサの」◆ ドタバタコメディーの要素あり、若さゆえの悩みあり、感動ありのバランスのいい作品。共通シナリオのイベントでは笑いが途切れることはなく、その後の個別シナリオ導入時にやや唐突感があるものの、特定のシナリオ以外は総じてクオリティは高かったのではないかと思います。ぶっちゃけあおいシナリオ以外って意味ですが。特に好きなのは夏生シナリオなんですけど、これは「PCゲームでは大事件の中における主人公やヒロインの活躍が見られないと物足りない」って方には向いてないかも。 ◆8位「ル・ル・ル・ル」◆ スペース(宇宙)的童話、と言った雰囲気をかもし出す不思議な作品でした。マザーグースをはじめとした数々の文献を引用したり、サイバーな中に牧歌的なイメージを持つようにしたり、色々な試みが導入された異色作と言ってもいいかもしれません。声優さんの使い方って点でも近年トップクラスに秀逸で、シロツメグサ(CV:青山ゆかりさん)の「」は脳裏から薄れる事がありません。 ◆7位「ドラクリウス」◆ 吸血鬼・特殊能力と言ったありがちな題材を、ライター・藤崎竜太さんのテイストばりばりに書き上げた意欲作(だと私は思ってる)。スラップスティックギャグとシリアス、戦闘シーンのバランスも良くて最後の最後まで飽きさせない展開は見事であり、もっと掘り下げて欲しいと思える魅力的なヒロインが数人に渡って存在したことが唯一残念な点。メーカーさんのブランドイメージ、もしくは知名度の低さが懸念されましたけど、コンシューマ移植が決まったところを見ると、世間的にも評価はされていると考えていいのかもしれません。 ◆6位「月光のカルネヴァーレ」◆ 自動機械人形、人狼、マフィア、錬金術。どれか1つだけを抜き取っても1本の作品のテーマとなりうるレベルの要素を、これでもかと言わんばかりに投入しながらもキッチリ纏め上げている秀作。作品全体に漂うゴシック調の雰囲気がまた渋い。そして熱いバトル物における戦闘シーンの迫力と言う点では、2007年随一だったと思っております。 ◆5位「つくとり」◆ かなり練りこまれたサスペンス的展開は最初から最後まで目を離すことが出来ないこと請け合い。更にはホラー、オカルト的な要素に加えて、日本の陰部とも言うべき点にまで言及することによって、単なるサスペンス以上の重みを出すことに成功してます。謎が謎を呼び、悲劇が悲劇を呼び。どんでん返しに次ぐどんでん返しの連続に精神的体力を激しく削られますが、その後に訪れるのは心地よい疲れ。いい心の汗をかいた、って感じです。ただシナリオによっては主要ヒロインでも容赦なく殺されていくので、その辺に耐性が無い方にはちと厳しい可能性があります。 正直5位以下は見た目の順位ほどの差は全く無くて、極端な話シャッフルしたところで大した問題はなかったりします。その中でこの「つくとり」を5位としたのはインパクトの大きさと、プレイ中の『先が気になって眠れない』感の強さでした。そんな作品ですので、高橋名人の「ゲームは1日1時間」を守ろうとしている方には向いてないと言えるでしょう。 ◆4位「Bullet Butlers」◆ 護るべきは我が主 捧ぐべきは我が魂 ――執事よ、銃を取れ。銃と剣、魔法と神話と科学のファンタジー……それがこの「Bullet Butlers」でした。プレイしていて「これエロゲーだよね? ギャルゲーだよね? 恋愛ADVだよね?」と確認したくなる程のオヤジ率の高さでしたが、登場人物のことごとくが魅力的であるため「もうこの調子でどんどんやってくれ」って感じ。propellerの持ち味とも言うべき(荒川工さんの直伝か?)ノリとテンポのいいギャグとシリアスさの同居と調和はこの作品でも絶好調。ライター・東出祐一郎さんと原画・中央東口さんのタッグはガチです。 この作品をプレイすることで、自分も執事になればよかったと強く強く思いました。どこかに執事を募集してるセルマ、いないかなぁ。あと誰かベイルをください。 ◆3位「世界でいちばんNGな恋」◆ キャラ同士の掛け合いの楽しさはやはり丸戸さんが頭1つ抜きん出てると改めて認識しました。最初にタイトルを見たときは「なにがNGなんだろう?」と思ってたんですけど、それはメインヒロインである美都子が高●生だという思い込みによるものであって、ゲームを進めるうちに中●生であることがわかった時「ああ、そりゃNGだわ」と驚愕&納得。舞台となるボロいアパートには一癖も二癖もある住人ばかりが住んでおりますが、現代社会では忘れられたような温かい交流があって、コミュニティを描くことにも定評のある丸戸さんらしい世界であったかと。 ◆2位「いつか、届く、あの空に。」◆ 今年一番ハマった作品と言っていいでしょう。文字通り力尽きるまでハマりましたから。それはもちろんそうさせる程の魅力があったからに他なりませんし、そうさせられた要素はテキストの面白さだったり深い謎だったり笑いだったり涙だったり熱いバトルだったりと、それはもう盛りだくさん。それだけにこの作品が世に送り出されてから後、ライターである朱門優さんがブランドから完全に離れてしまわれたのは残念でした(その後propplerに所属なされたと聞いて、安心すると同時にpropellerが今一番熱いブランドとなったワケですけど)。 少々癖のある設定は人を選ぶかもしれませんが、それだけにハマる人にとっては大いにハマる作品でもありました。同ブランドの前作同様に絵買いして、ほのぼの学園モノを期待していた方にとっては笑い事ではないかもしれませんが。 ◆1位「そして明日の世界より−−」◆ 3ヵ月後に小惑星が地球に衝突して、世界は滅亡する。そんな突飛な設定にも関わらず、浮き足立ったところをまるで感じさせない緻密で濃密なテキストは、2007年に発売されたゲームの中でも圧倒的。先がある程度読める展開を指摘する声もありますが「だからどうした」と声を大にして言い返したいと思います。先が読めようが読めまいが、面白いものは面白い。それが絶対不変の真理。 ありがとう。本当にありがとう。 と言うワケで私的2007年ランキングでした。参考までに各作品ごとのレビュー&感想にリンクを貼っておりますが、正直な話をするとゲームの評価はその時その時の気分等によってかなり流動的なので、本当に参考になるかどうかはまた別の問題だったり。以前暫定的に出した上半期のランキングと今回のランキングで違ってるものもあるぐらいです。まぁ流動的と言っても評価がコロコロ変わるワケではないので、そうそう変動しまくるってことは無いのですが、2007年は良作が多くて評価としても接戦でしたので、ちょっとした気分なり状態なりによって変わりかねない、って話です。 今回10位までにはランクインしなかったとは言え「続・殺戮のジャンゴ」や「ナツメグ」は良作が不足していた去年ならば充分に上位にランクインするクオリティでしたし、「潮風の消える海に 」や「姫さまっ、お手やわらかに!」、「リトルバスターズ!」、無駄にハマりまくった「だぶる先生らいふっ」等も忘れてはいけません。それに仮に『おっぱい部門』なんてものがあったら「あねいも2」のみぃ姉が優勝戦線に絡んでくるのも間違いないでしょう。 とにかく2007年は豊作な1年でした。 |
| 執筆: 2008/01/07 |