「みずいろ」の愉快な仲間たち

第十六話 お餅増量バージョン


放課後の学校 PM15:52

俺と日和は、放課後の廊下を歩いていた。

日和 「けんちゃん、これからどうするの〜?」

日和がそう聞いてきた。
俺と日和は今、麻美先輩の足取りを追っている。

健二 「ああ、その辺の奴に聞いた目撃情報によると、どうやら先輩は、学食の方へ向かったようだから、学食に行って見ようぜ、日和」

俺はそう答えた。
まだ学校には、人が沢山残っているので、情報収集には事欠かない。

日和 「うまく、捕まえられるといいね〜、るんらら〜」

楽しそうな日和。
そういう俺も、かなり楽しかったりする。
気分は、犯人を追いつめる探偵だ。

健二 「なんとしても、全員捕まえてやるぜ」

俺は決意を新たに、日和と共に学食に向かった。

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学校の食堂 PM 15:59

俺たちは学食に着くと、先輩がいないか、辺りを見渡してみた。

日和 「先輩いないね〜」

日和が、辺りを見ながらそう言った。
ぱっと見、先輩の姿は確かになかった。
しかし、俺の第六感が、先輩はここにいるといっている! >意味不明
きっと、どこかに隠れているんだ。

健二 「いや、日和、先輩はきっとここにいる」

日和 「えっ・・・、そうなの〜、なんで?」

不思議そうな顔で、俺を見る日和。

健二 「勘だ!!」 >強気レベルMAX

俺は、力強く言ってやった。

日和 「そんなの、理由になってないよ〜」

なかなかいい突っ込みを入れる日和。

健二 「だからここは、罠を仕掛けてみようと思う、日和、ちょっとここで待っててくれ」

俺はそう言うと、日和を無視して学食を後にした。
後ろから日和の声が聞こえてくるが、気にしないぜ。

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学校の体育倉庫 PM 16:05

俺が学食を後にして向かったのは、体育倉庫だ。

健二 「よし、ここにあれがあるはずだ・・・」

俺は、薄暗い体育倉庫を、ごそごそと漁った。
目的の物は、直ぐに見つかった。

健二 「よし、有ったぞ、ちょっとかさばるが、ここは気合だ」

俺は目的の物を担いで、急いで学食に戻った。

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学校の食堂 PM16:15

日和 「わわわ、けんちゃん、それどうするの〜」

学食に帰ってきた俺を見て、日和が驚いた顔をする。
まあ、俺の担いでる物を見れば、誰でもそう言うだろうな。

健二 「これで、罠を仕掛けて、先輩を捕獲するんだ、日和も手伝え」

俺は、担いでいた物を下に降ろしながら、そう言った。

日和 「う、うん」

そして、俺と日和は、先輩を捕獲するための罠を作り始めた。
俺が体育倉庫から持ってきた物は、玉入れに使うでかいかごだ。
これをどうするかというと、かごを棒で立てかけて、その棒に紐をつける、獲物がかごの下に来たら、紐を引いて立てかけておいた棒を外すし、獲物を落ちてくるかごで捕まえるという、古典的な罠を仕掛けようという訳だ。
棒は、そこの掃除道具入れに入ってる、ほうきでいいだろう。

健二 「日和、ちょとかごを抑えててくれ」

日和 「う、うん、こんな感じでい〜い、けんちゃん」

健二 「よし、いいぞ日和、ここに棒を立てかけてと・・・よし、出来たぞ」

程なくして、罠は完成した。

健二 「なかなかいい出来だな、あとは・・・」

俺は、学食のおばちゃんに頼んでおいた、ある物をかごの中心に置いた。

日和 「けんちゃん、それなに?」

俺が何をやっているのか、気になるのだろう、日和がかごの中を覗き込んで来た。

健二 「ふふふ、日和、これが先輩をおびき寄せる決め手、力うどんだー!(お餅増量バージョン)」

俺は力うどん(お餅増量バージョン)を天に向かって高らかに掲げ、自慢げにそう叫んだ。

日和 「あっ、そうだね〜、先輩お餅好きだもんね〜」

納得顔の日和。
うん、うん、そうだろう、俺の作戦にぬかりはないぜ。

健二 「そうだぞ日和、そして俺の作戦はこうだ!」

 

健二の作戦(あくまでも健二の想像です)

罠を仕掛け終わり、物陰に隠れる俺と日和。
そこへ。

麻美 「あっ、なんかいい匂いがする」 >おかえしCD3の明るくはきはき喋る先輩

匂いに釣られて表れる先輩。

麻美 「わぁい、力うどんが置いてある、わぁい、わぁい、げっちゅ」

そう言ってかごの中に入る先輩。

麻美 「ずるずるずる、ごっくん、やっぱりお餅は最高ね、るんらら」

美味しそうに、力うどんを食べる先輩。
そして、俺が紐を引く、かごが倒れて先輩げっちゅ。

麻美 「わ、急に暗くなったよ、困った、困った」

かごの中でおろおろする先輩。
そして、俺たちは、先輩を捕まえる。

麻美 「えへへ、つかまっちゃったあ、残念、残念」

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完璧だ、俺の作戦は完璧だぜ。

健二 「どうだ日和、完璧な作戦だろ」

日和 「う〜ん、そうなのかな〜、なにか、すごい大きな間違いをしてるみたいなんだけど〜」

不信がる日和。

健二 「そんな事無いぞ〜、日和、さあ、隠れて先輩が来るのを待つぞ」

ここまでやったら、後には引けないぜ。
そう思いながら、俺は、日和と共に机の影に隠れた。

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回想終了、そして現在 PM:16:25

健二 「日和落ち着け、ここはじっくり様子を見るんだ」

そう言って、日和を落ち着かせるが、俺もかなり慌てている。

日和 「う、うん」

まさか、ほんとに現れるとは思ってもいなかったぜ・・・ほとんど冗談でやってたんだが・・・。
まあ、いくら先輩でも、こんな罠に引っかかることは無いだろう。
近くまで来たら、そのまま捕まえてしまえばいいんだからな。

健二 「じぃ〜・・・」

日和 「じぃ〜・・・」

机の影から、先輩の行動を見守る俺と日和。

麻美 「・・・」

キョロキョロと、辺りを窺っている先輩。

麻美 「・・・」

少しずつ、力うどん(お餅増量バージョン)に近づく先輩。

麻美 「お餅・・・げっちゅ」

そう言って、力うどん(お餅増量バージョン)を手に取る先輩。

麻美 「ずるずるずる・・・おいしいです」

なぜか、その場で正座して、力うどん(お餅増量バージョン)を食べ始める先輩。

健二 「・・・」

日和 「・・・」

余りに信じられない情景に、固まる俺と日和。
そして・・・俺はおもむろに紐を引いた・・・。

クイッ!

かごを立てかけていた棒が外れる。
そして・・・。

スポッ!

日和 「・・・捕まったね・・・」

健二 「・・・ああそうだな・・・」

俺と日和はそう呟き、かごに近づいた。
そして、二人でかごを掴み、上に持ち上げる・・・。

麻美 「・・・」

そこには、お餅を口にくわえた先輩が正座していた・・・。

健二 「・・・先輩捕まえましたよ」

日和 「・・・これで、あと3人だね、けんちゃん」

あっけに取られる俺と日和。
くっ、まさか先輩が、ここまで俺の期待に答えてくれるとは・・・。
先輩、俺は猛烈にうれしいぜ。

健二 「よし、とにかくこれで後は、清香と進藤と雪希だな、強敵揃いだが、こっちも3人いるんだ、がんばろうぜ日和、先輩」

俺は気合を入れ直し、二人にそう声をかけた。

日和 「うん、がんばろうね、けんちゃん」

日和が、笑顔で元気よくそう言った。
日和も気合を入れ直したみたいだな。

麻美 「む、む、む、む」

お餅を口に入れたまま、何か言っている先輩。
きっと、「わたしもがんばります」って言っているのだろう・・・多分。

健二 「次は、俺をからかいやがった、進藤を捕まえるぞ」

俺はそう宣言し、日和と麻美先輩を連れ、食堂を後にした。

 

「夜景の見える高級レストラン・ペア招待券」まで、残りあと三人。

つづく


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