「みずいろ」の愉快な仲間たち
第三話 明かになる犯人
学校の教室 13:02
健二 「雪希が俺のために作ってくれた、マイスイート弁当の中身は一体何処に行ってしまったんだー!」 >悲しみの叫び
雪希 「お、お兄ちゃん落ち着いて」
慌てて俺を落ち着かせようとする雪希。
俺は、あれからずっと犯人が誰か考えていたが、もう誰も思いつかなかった。
健二 「ゆるさないぞ、犯人め!」
一人テンションの高い俺に対して・・・。
清香 「もういいかげん、あのバカはほっといて、みんなでお弁当食べましょう」
進藤 「そうですよね清香先輩、せっかくみんないるんだし、早く食べましょうよ」
日和 「うん、みんなでお弁当〜るんらら」
そう言って、机を並べ替え、弁当を広げ始める。
みんなもう飽きていた。
清香 「ほら、雪希ちゃんもこっちに来て、いっしょに食べましょう」
雪希 「う、うん、でも・・・」
俺を気にかけてくれる雪希、さすがマイシスター、兄ちゃんは嬉しいぞ。
それに比べて・・・。
健二 「こら、お前ら、俺を無視するんじゃない」
清香 「そう思うんなら、あんたも早くこっちに来なさいよ、雪希ちゃんもね」
一応清香も、気にかけてくれてたみたいだな。
雪希 「お兄ちゃん、行こう」
健二 「ああ、そうだな」
そう言って自分の席に座る俺。
雪希も清香たちが用意してくれた席に着く。
清香 「じゃ、みんなそろった事だし、食べましょうか」
みんな 「さんせ〜い、いただきま〜す」
そう言って食べ始めるみんな。
日和 「雪希ちゃん、このおかず貰ってい〜い」
雪希 「じゃあ日和ちゃん、替わりにこのおかず貰うね」
進藤 「ああ、日和先輩も雪希ちゃんもいいなー、私も混ぜてくださいね」
清香 「みんなで食べるとおいしいわね」
わいわい騒ぎながら、楽しそうに昼食を食べているみんな。
健二 「・・・」
進藤 「あれ? 先輩どうかしたんですか? 黙っちゃて」
俺が無言で震えているのに気付く進藤。
そして俺は叫んだ。
健二 「だから俺は弁当が無いって言ってるだろうがー! 俺を無視してみんなで楽しく飯食べやがって、俺はぐれるぞ」
清香 「そう言えば、そうだったわね、すっかり忘れていたわ」
平気な顔して俺に止めを刺す清香。
くそ、清香、お前とはいつか絶対決着を付けてやるからな、この時俺はそう心に誓った。
雪希 「ほら、お兄ちゃん、私のお弁当分けてあげるから」
そう言って、自分の弁当を分けてくれる雪希。
健二 「ありがとう雪希、さすがマイ妹、お前だけはやさしいな」
感動に打ち震える俺。
日和 「けんちゃん、あのね、私も分けてあげるね〜えへへ」
進藤 「先輩、私のもぜひ、食べてみてください、これ私が作ったんですよ」
そう言って、俺におかずを分けてくれる日和に、進藤。
健二 「おお、日和に進藤ありがとう、俺はうれしいぞ」
又しても、感動に打ち震える俺。
清香 「あたしのも分けて上げるわよ」
健二 「いや、清香、お前のはいらない」
清香 「何でよ?」
健二 「まずいから」
ふ、今こそ恨みを晴らすぜ。
清香 「何ですって!」
健二 「お、清香やるか」
雪希 「もう、お兄ちゃんも清香さんも、食事中のケンカはだめだよ」
すかさず仲裁に入る雪希。
雪希にこう言われては、俺も清香も何も言えなくなる。
健二 「・・・ああ、そうだな雪希、ごめん」
清香 「・・・そうよね、今食事中なんだし、楽しく食べましょうか」
進藤 「そうですよ、みんなで楽しく、お昼ご飯食べましょう」
日和 「うん、それがいいよ〜えへへ」
雪希 「お兄ちゃん、私のお弁当はいつでも食べれるんだからね」
こうして俺たちはその後、わいわい楽しく騒ぎながら昼食を食べた。
健二 (・・・それにしても・・・俺の弁当は誰が食べたんだろうな・・・)
俺は分けて貰ったおかずを食べながら、そんな事をずっと考えていた・・・。
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俺と雪希は学校が終わって、夕食の材料を買いに商店街へ寄った後、家に帰ってきた。
健二 「ただいまー」
雪希 「お帰りなさい、お兄ちゃん」
何時ものあいさつを交わし、俺と雪希は家の中に入った。
健二 「あーあ、今日は雪希が作ってくれた弁当、食べられなくて残念だったぜ」
俺はリビングに向かいながらそう言った。
雪希 「そう言って貰えると、私うれしいよ」
そう言いながら、雪希は台所に向かう。
まあ、雪希にしてみれば、俺が雪希の弁当楽しみにしているのが分かって、うれしいんだよな。
健二 「雪希、夕飯出来たら呼んでくれ」
雪希 「うん、おまかせだよ、お兄ちゃん」
そして、俺は暫くリビングでテレビを見ることにした。
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台所
雪希 「あれ?」
私はテーブルの上に置いてある、ある物に気付いた。
雪希 「こ、これってもしかして」
テーブルの上には見覚えのある、お弁当箱が一つあった。
雪希 「ごくっ」
私は震える手で蓋を開けた・・・。
そこで私が見たものは・・・中身の詰まったお弁当。
雪希 「も、もしかして、私間違えて空のお弁・・・」
驚きの余り、声が大きくなる私。
そういえば、今朝、当番で慌ててたから・・・。
そこへ・・・。
健二 (うん? 雪希どうした?)
リビングでテレビを見ているおにいちゃんの声が聞こえた。
雪希 「ううん、何でもない、何でもないよ、お兄ちゃん」
私は慌ててそう答えた。
健二 (そうか? ならいいけど・・・)
ほっと胸をなでおろす私。
雪希 「どうしようこれ、お兄ちゃんに本当のこと言った方が・・・」
私はそう思い、リビングに向かおうとした。
その時・・・。
健二 (・・・犯人め・・・見つけたらただじゃ置かないぞ・・・ぐりぐりに、コチョコチョの刑を混ぜてやる・・・)
そうつぶやくお兄ちゃんの声が聞こえてきた・・・もしかして、私ピンチ?
雪希 「・・・」
私は無言でお弁当を手に取った・・・そして・・・。
パカッ (ゴミ箱を置ける音)
バサッ (弁当の中身を捨てる音)
ジャアー、カチャカチャ (弁当箱を洗う音)
キュ、キュ (弁当箱を拭く音)
コト (弁当箱を片付ける音)
雪希 「よし、私何もしならいよ〜るんらら」
こうして事件の真相は闇に葬られることになった・・・。
つづく