以下クリア順キャラ別感想。
■小牧愛佳■
世間的一番人気のようですが、正直期待してた程じゃなかったかな。や、実際に付き合ってと言われれば付き合うのもやぶさかではありませんが。ただ愛佳の行動に関する裏づけが甘いことと、私があまり好きでない的なシナリオであったことはマイナスポイントです。完全に好みの問題なんですけど。
ストーリーはというもの。これに愛佳が自分を抑えてまで他人のために行動する理由であるとの絡みや、との確執などを交えたストーリー展開となります。
まずマイナスポイントを挙げていきますと、まずは上記のと言う部分が1つ。ある意味王道ではありますが、それ以上に安直なイメージがあります。元々愛佳がしようとする理由がちと弱い。理由もそれほど強くないですしね。
あと愛佳にはがおりますが、あまり好きになれませんでした。的なセリフがありましたが、いい悪いは矢印の方向の問題じゃないだろ、と。最初に見せたはとしてのものかもしれませんが、それでもは事実として残っているワケですよ。それをなんて一言で許せるほど太平洋的な心を私は持っておりません。あとをもっと掘り下げてもよかったのではないでしょうか。愛佳の行動原理に多大な影響を与えているにも関わらず少々アッサリしすぎです。
■十波由真■
貴明に対してことあるたびに突っかかってくる元気系喧嘩友達。勘違いも甚だしく勢いよく挑戦してきては自爆していく様は好感度高し。自分の進む道について青臭く悩んでいる姿もいかにも『青春』って感じでナイスでした。
ただの後の展開は激しく蛇足だった気がします。でのワンシーンなんて「いいねぇ、いいねぇ」なんて酒を片手にTVにツッコミを入れる親父ヨロシク楽しんでいたんですが、そこからの『実はでした』とか『何気にでした』とかは正直どうかと。由真本人のキャラと相まってテンポ良くきていたシナリオだけにちょっとガッカリ。最後の最後で再び激しく青春してくれたのはちょっと嬉しかったんですけどね。
■笹森花梨■
ミステリ同好会(推理系じゃなくてオカルト系)の創始者にして唯一の会員。強引に貴明を引っ張り込んでは振り回す自己中心的トラブルメーカー。こーゆーキャラは苦手な方もいらっしゃると思いますが、私はゲラゲラ笑って楽しめました。シナリオに関しては何も言いませんけど。
■草壁優季■
制作側の力の入れ具合は前作の理緒みたいなもん?(しかもPC版の) シナリオに関しては何も言いませんけど。
■姫百合珊瑚・瑠璃■
双子姉妹。文字通り百合系です。出会いは『塀に登って降りられなくなった珊瑚を貴明が助けた』というもので、それ以降珊瑚は貴明にラブラブ状態になります。それだけでラブラブになるのだとしたらこちとら全国の塀を練り歩く覚悟ですよ。クリックするのが苦痛、とまでは言いませんが結構キッツいシナリオでした(ちなみにプレイには「委員ちょすきすきー」を使用)。
■柚原このみ■
「幼なじみシナリオをナメてんのか、この野郎」と語気を荒くすること50秒。プレイ前に「いくら幼なじみと言っても〜〜だけってのは勘弁」って書きましたけども、もう私を予言者と褒め称えてもらわないと気が済まないレベルです。事前に「このみシナリオはヤバいよー」と聞いていたのですが、いくらなんでもここまでヒネリが無いとは。謝れ!! 世の幼なじみスキーに謝れ!!
■向坂環■
通称タマ姉。貴明の友人・雄二の姉であり貴明自身にとっても本当の姉のような人物であり、眉目秀麗、成績優秀、運動神経抜群、そして姉御肌。ぶっちゃけとてもいいキャラしてたと思います……思いますが、脇役の女三人組があまりにもムカつくためそれどころじゃありませんでした。男女雇用機会均等法な現代に生きる私に言い訳は通用しません。
そしてPCに移植された時のエロシーンに至る展開がとても分かりやすいです。や、移植されるかどうかは存じませんが。
■るーこ・きれいなそら■
それは見事な。意味不明な言動がとても素敵です。るーるーるー。シナリオとしては一番好きですね。2人が惹かれあっていく様子が一番丁寧に描かれていたと思います(それだけに長かったと思いますが)。
ちなみに委員長こと愛佳の感想が一番長いのは思い入れがあるとかじゃんくて、クリア直後に書いたのはいいけどファンの怒りを買うんじゃないかと思って公開をやめた感想から抜粋してるからだったり。不幸のメールはスパムと未承諾広告と「好きし(略)で充分なので。システム面に関しては最近のゲームとは思えない程の不親切設計。CGモードが異常に操作性の悪かったり、音楽モードやシーン回想が無かったり。せっかくいい曲使ってるのになー。
シナリオ・キャラの好みは以下の順になりました。
▼シナリオ▼
るーこ > 由真 > タマ姉 > 愛佳 > 花梨 > このみ > 双子 > 優季
▼キャラ▼
このみ > るーこ > タマ姉 > 由真 > 花梨 > 愛佳 > 双子 > 優季
なんだかんだ言って幼なじみのこのみは可愛かったです。優季のキャラ評点が低いのはキャラとしての評価を下す前にシナリオが終わっちゃったから。
全体的な評価としてはぶっちゃると『可も無く不可も無く』。シナリオにしてもキャラクターにしても特筆すべき点がありません。テキストの弱さもそう感じる一因で、もっと『グッ』と来るものを期待していただけに残念でした。評価的には今のところ『中の上』ぐらいか、ギリギリ『上の下』ぐらいでしょうか。人に勧めるか、と聞かれれば「それはない」と答えます。
でもプレイ中に感じる”安定感”は流石です。プレイ中にちょこちょこ書いてたmixiの日記でかなりボロクソに書いていたのですが、クリアした今に感じるのは「こんなの高校生ぐらいにしかウケないだろ」とまで思えそうなもの凄い”ヌルさ”と、同時にそれ故の”安心感”。一番感動したシーンは『貴明が屋根裏で母子手帳を見つけるシーンです』と胸を張って言えるぐらいヌルいのに、決してつまらないことはない。う〜む……。
「ToHeart2」感想補足(この必死さからして、ひょっとして自分はTH2が好きなのだろうか?)。
はっきり言ってテキストの弱さは誰も否定出来ないと思いますが、じゃあそれですと「テキストの強さって何なんだ?」ってことになりますよね。個人的には「強い文章=引き込まれる文章」だと思っておりまして、読んでいて時間を忘れる等がそれに当たるのではないかと。
ただ一言で『引き込まれる』と言っても多種多様で、それは笑えるテキストだったり泣けるテキストだったり。そういったものを総じて【テキスト力】と私は勝手に読んでおりまして、更に言えばこの【テキスト力】は強ければ強いほど人を選ぶようになるのだと思います。極論を言えばグイグイと人を引き込む文章と言うのは、ガンガンに人を突き放す文章でもあるのではないかと(もちろん例外はあると思います)。『アクが強い』と言うと語弊はありますが、それに近いものがあるのかもしれません。
んでこのTH2は【テキスト力】が弱い代わりに誰も突き放さないゲーム。つまり「面白くない」と思う人間はいても「ついていけない」と思う人間は少ないのではないかと思うワケです。グイグイ引き込むワケでもなければ突き放すワケでもない……それが『ヌルさ』であり『安定感』であり『安心感』であるのかな、と。商業的なクオリティと作品としてのクオリティは別次元の話なんですよね。シナリオの不出来はまた別次元の問題だったりするワケですが、それはまた別のお話です。
あと私のTH2評価が高くない理由は主人公にも原因がありまして、最初にプレイした愛佳シナリオでの主人公がムカついて仕方なかったのです。「子供の頃、タマ姉にいじめられた」と言う一応の理由により女の子が苦手となってしまった貴明ですが、「妹みたいなものだから」とギャルゲ用語集に出てきそうな言い訳によって可愛い幼なじみと毎朝一緒に登校したり一緒の布団で寝たりとやりたい放題。そのくせ愛佳とは指先が一瞬触れただけで心臓がバクバク……もうふざけるな、と。
シナリオによって”女の子苦手度”の重さが段違いというのもあります。可愛い幼なじみを持ってることに対する嫉妬もあります。とにかくそんな理由で最初は貴明に全く感情移入出来なかったのが、世間では一番人気たる愛佳の評価があまり高くない原因の1つです。あらゆるゲームにおいてプレイヤーに最も近くて最も一緒にいるのは主人公。その主人公のキャラ作りに失敗したらイコール作品としては失敗なのではないかと思うワケですよ。
あ、あと音楽に関して触れてませんでしたが、OP・ED曲はお気に入りです。このためにサントラを買ってもいいかも……つか音楽鑑賞モードが無いのはサントラを買わせるためじゃないだろうな、と勘ぐりたくなる気持ちを抑え切れません。BGMは前作の使いまわし・アレンジが多いのでよく言えば「安心出来る」、悪く言えば「引っ張りすぎ」。捉え方は人それぞれだと思います。