夜明け前より瑠璃色な(18禁)
August

 


「夜明け前より瑠璃色な」の感想をば。

■絵■

おなじみべっかんこう氏。個人的には可も無く不可も無く。こんなことを言ってる時点でオーガスト作品をやる資格が無いような気がする。

■音楽■

印象に強く残ってるワケではないのですが、今までに無くシリアスなOPはなかなかグッド。

■演出楽■

カットインなどの演出を使いどころは見事。多すぎず、しつこくなく、それでいて印象的。どうやら今までのNScripterから別のエンジンに乗り換えたようですが、この演出と言う面では成功と言えると思います。

■シナリオ■

あーうー……なんと言いますか、このシナリオを楽しめないと『オーガス党』に入党出来ないんでしょうね、と言ったところ。前作・前々作よりもテキスト力は上がっているように感じましたが、私は”文章は綺麗にまとめたけど、それ以上ではない”と感じました。特に惹きつけられるテキストではありませんでしたし、シリアスなシーンの盛り上がりにも欠け、笑いに関しても中途半端……言葉は悪いですが一言で言ってしまうと退屈なテキスト

月の王国からホームステイにやってきたお姫様・フィーナと、それを取り巻く”家族”の物語。一周目はフィーナルート固定で、全シナリオクリア後にフィーナ後日談(と言うより本編)がプレイ可能になる作りになってます。個人的な意見ですが、ぶっちゃけ他のヒロインルートはいらなかったんじゃないかと思います。フィーナシナリオとそれ以外でクオリティの差が激しすぎるように感じました。

義理の兄妹であることを隠してきた妹との禁じられた恋……小さい頃に交わした幼なじみとの大切な約束……それはいいんですが「これって『あけるり』でやる必要あったの?」って感じ。ネタバレ上等で話をしますが、妹である麻衣シナリオの大筋を書きますとこんな感じ。↓

【実はお互いにずっと好きだったことが発覚 → 結ばれる → バレる
→ 従姉のお姉さんがショックを受ける → でもわかってもらえた】

フィーナとか超いらないじゃん。盛り上がりも何もあったもんじゃなくて、もう「どうしろと」って感じなんですが。はるばる月からやってきたってのに、禁断の兄妹恋愛劇を見せられてるフィーナ達に同情したくなります。もう麻衣はエロ担当ってことでファイナルアンサーですか、そうですか。幼なじみの菜月とかちょっと楽しみだったのに肩透かしだったし、リースなんてお話にならなかったし。柱に頭を軽くぶつけただけで人格が分裂する、ってお前はどんな過保護な生活を何百年間もしてきたんだよ。主人公の達哉が「リースが好きだ」とか言い出した時は「あいたたたたたたたた」って感じでした。

そして肝心要なフィーナシナリオ。

流石にメイン(と言うよりこのシナリオのためにこのゲームはあると言ってもいい)だけあって、他のシナリオよりも見所が沢山。フィーナのキャラ付けもしっかりしてましたし。ただ私にとってはその『完璧なお姫様』と言うキャラが肌に合わなかったのが致命的。これも前に書いたんですが達哉とのデートに仕事で行けなくて、炎天下の中を7時間も待たせておきながらフィーナが謝りもしなかった時は腸煮えくり返りました。

最後の遺跡に関してはオーガスト流の”やっちゃった感”が炸裂と言う印象が拭いきれません。言ってみれば「プリホリ」での宇宙人設定「はにはに」での未来人設定に近い「何でそうなっちゃうかな」的な印象。今作には月からのホームステイって大前提があるので、それほど遺跡に関しては突拍子も無い設定ってワケじゃないはずなんですけど、それでも「あーあ」みたいな感じが。これは何なんでしょう……上手く言えませんが、オーガスト(と言うか榊原拓氏)は設定の使い方や見せ方が下手なのかも。

あ、あと月で暮らせる程の科学力を持った月の王国の王様が王冠・杖・マントの”三種の神器”を装備してるのには思わず笑ってしまいました。フィーナの格好も大概ですが。一番グッときたのは達哉と親父のくだり。あーゆーのにはちと弱い。

なんつーか言い過ぎた気もしますが、特定のシナリオに限らず全体的に『設定におんぶに抱っこ』のような印象を受けるんですよ。その設定にしても、もっと練りこまれてもいいんじゃないかと思えますし。

■キャラクター■

特にお気に入りのキャラとかはいないなぁ。あえて言えば仁さん。

うーむ……結局私にはオーガスト作品は向いてないんだと思います。

 

■PCメインへ■