| ONE 〜輝く季節へ〜(18禁) |
| Tactics |
これまた(その道では)超有名作。「Kanon」をやって感動の嵐に巻き込まれた俺としてはやらずにいるわけにはいくまいて、と買ってきたのがこのゲーム。聞けばこのゲームを作った人達の多くが立ち上げた会社が「Kanon」を作った「Key」なんだとか。まぁ色々あったんでしょう。絵はやはり「Kanon」と同じ人が描いてるだけにもう慣れたもんです。比べると微妙に垢抜けてないような気もしますが仕方ないですよね。明らかに構図としておかしいような絵もありますがこれも気にしちゃいけません。
ストーリーとしては主人公・折原浩平が幼い頃に交わした約束によって「永遠の世界」に行ってしまうが、「こちらの世界」で結んだ確かな絆により帰ってくる、というもの。非常に簡単に説明しましたが本当はもっともっと深いストーリーです。人によっては哲学にまで発展させられそうな世界観です。俺には無理ですが。キーワードは「日常と非日常」と「盟約」といったところでしょうか。前半のコメディータッチから怒涛の展開の後半へ。「Kanon」と似たような流れですが「ONE」の方が「急流」ですね。会話で笑わせるそのセンスはやはり流石です。むしろ爆笑。
それではキャラ別感想。攻略順。
・七瀬留美
乙女を目指して頑張る元剣道少女。だが転校してきた当日に道でぶつかるという出会いをした浩平には自然な態度で接する。というか地を出されてしまう。クラスでイジメにあいつい爆発しそうになったところを浩平に助けてもらって以来浩平に心を寄せるようになっていく。元気があって大変よろしい!ああいう娘、すごい好きです。剣道をやっていて腰を痛めてしまったという設定も共感を得ました。俺も剣道をやっていたんですが、剣道家って腰を痛めやすいんですよ実際。コルセット(腰に巻くやつ)つけて練習なんてよくある話でした。「なるほどなるほど」と妙に納得してしまいました。乙女を目指す七瀬としては相手に王子様を求めます。クリスマスの日にラーメンに誘ってきた浩平にデートと勘違いしてた七瀬がかわいそうですがかわいくていいですね。「ダンスホール」ってのもどうかと思いますが。前半は完全にギャグキャラとして扱われていますが後半になって意識せずとも乙女らしくなっていく様子はほほえましくていい感じです。でもHシーンが七瀬だけ2回(片方はバッドエンド)もあって、尚且つやけに「濃い」んですよね。やっぱり七瀬はイジメラレキャラなんでしょうか。「七瀬の女の子らしさを引き出すどころじゃないぞ」は笑えます。浩平が「永遠の世界」に消えた後、一番そのことに囚われて前に進まなかったのは七瀬でしたが、それは一番想いが深かったとかではなく七瀬の性格なのでしょう。もちろん想いの深さはどこまでも深いことに変わりはありません。浩平が送ってくれたドレスを着て1年間待ち続けた彼女がついに未来へ向けて一歩を踏み出そうとしたその瞬間、浩平は帰ってきます。「よかったなぁ…本当によかった」と心からホッとしましたね。あの後は喪服と煤けたドレスで楽しいダンスを繰り広げたことでしょう。
・長森瑞佳
浩平の幼馴染であるだよもん星人。朝に弱い浩平を毎朝起こしにくるところなんかイイ感じです。俺もこんな幼なじみが欲しい。2人の朝のやり取りはテンポもよく何度も笑わせてもらいました。長森はクリアに一番手間取ったキャラでした。本当にどうしてもクリアができない。「こんなに優しくしてるのに何故?」とバッドエンド画面に疑問を投げかけること数回、いい加減頭に来てわざと冷たくあしらってやったらめでたくクリア。ああそういうことだったのね。でも痛すぎますよ、あの展開。「ほら、ハァーってしてよ」はかなり心の琴線に触れました。そりゃもうベタベタと。長森は「永遠の世界」を生み出した「盟約」の相手でもあり、浩平との付き合いもダントツに長いにも関わらず一度は浩平のことを忘れてしまいます。何故?その後の横断歩道での再会シーンは「やられた!」って感じです。エンディングの「バニ山バニ夫」が俺の中では「ONE」における一番の泣き所。元気な浩平の声が切なくて、長森の浩平への想いが悲しくて。もう涙が止まりません。そしてラストシーン、帰ってきた浩平が長森に本当の気持ちを打ち明け、それに答える長森。「ああ、ハッピーエンドってこういうのを言うんだよな…」としみじみとしてしまいました。ちなみに長森は俺の一番のお気に入りキャラです。
・里村茜
以前幼なじみが「永遠の世界」に消えてしまって以来、親友の詩子以外には心を閉ざしつづける少女。そして自分以外の人間は忘れてしまったその幼なじみを待ち続ける少女。その呪縛から解き放ってくれた浩平に心を寄せるも再び同じ悲しみを味わうことになってしまう少女。端正な顔立ちに似合わぬはっきりとした発言。「嫌です」って俺も言われたい。その辺のギャップがまたたまらないんでしょうか。ハイたまりません。ええたまりませんとも。いなくならないでくれ、と言う茜に答えることができなかった浩平は既に自分の運命を知っていたのでしょうか。だとしたらその後の日々は浩平にとってどんなに辛い日々だったことでしょう。それが幸せな日々であればあるほど。そして雨の中泣きながら茜が浩平に別れを告げるシーン。
「さようなら。本当に好きだった人」
ぐはぁっ! くっ、苦しい! なんでこんな2人が別れなくちゃいけないんだよ!?とディスプレイに怒りをぶつける俺。迎えるエンディング。詩子と公園で話をしている茜。浩平のことを忘れているはずの詩子が浩平のことを口にします。帰ってきたことを理解した茜。泣きながら「わたしは…大好きです」。そしてラストシーン、2人で歩く浩平と茜。手をつなごうという浩平に「恥ずかしいから嫌です」と茜。帽子がまたかわいいのですが(関係ない)、そんな穏やかな日々こそが彼らが待ち望んでいたものなのでしょう。
・川名みさき
事故により目が見えなくなってしまった先輩。かなり大食いで見た目のお嬢様っぽさとのギャップが面白い。「いたいよ〜」にヤられた人は数知れず。ハンデをしょった先輩との付き合い方に最初はとまどう浩平だがすぐに普通に付き合うようになります。やっぱ浩平ってすごいかも。美人でかわいい性格、大食いというギャップがありオマケに盲目というハンデをしょっている。なんか設定からして反則気味なみさき先輩だけに人気があるのもわかるな。俺も好きだし。終盤。公園のベンチで待っているはずの浩平のところへアイスを買ってくるみさき先輩。だがそこには浩平はいない。目の見えないみさき先輩にそのことがわかるはずもなく誰もいないベンチに向かって話し掛けつづけるみさき先輩…このシーン、「ONE」で一番イタいシーンかも。くぅぅぅ。エンディング。浩平が出席するはずだった卒業式に訪れるみさき先輩。誰も浩平のことを知らないなか1人心の中で浩平を想う。卒業式終了後、思い出の屋上へとあがるとそこで待ちつづけた人の声を聞く。「卒業おめでとう浩平くん」…泣ける、マジで泣ける。みさき先輩、これからも浩平と共に強く生きてくれぇ!!
・上月澪
口がきけない下級生。そのためいつもスケッチブックを持ち歩いている。大きなリボンと「えぐえぐ」がポイント。伝えたいことがたくさんある、と演劇部に所属している。俺的妹に欲しいキャラナンバーワン。やはり妹キャラには健気さとドジっ娘っぽりはデフォルトです。それにしてもこの澪編、もっと掘り下げてもよかったんじゃないでしょうか。澪をしばってた思い出の相手が浩平だったってのはいいとしても、ちとあっさり片付けすぎ、と言うかあんまりストーリーに絡まなかったなと言うか。「みお」と「みさお」で似てることだし(関係無いか)。エンディングはちょっとがっかり。澪の一人称ではなく演劇部の仲間の視点で話が進むため他のキャラみたいな感動がちょっと薄れてしまったような気がします。そう言えば澪の一人称ってなんだったんでしょうか?
・椎名繭
澪以上の妹キャラ。高校生ですらない。いやそもそも18禁だから浩平たちも「高校生」と明記されてなかったと思うから問題ないか。やや情緒不安定(?)なところがあり何かというとすぐに泣き出してしまう。唯一心を開いていたペットの「みゅー」に死なれてしまいお墓を作ろうとしていた所に現れた浩平と長森にも心を開くようになる。学校に通えるようになるようにと浩平たちの学校に通うようになる、という流れはなかなか強引なところがあるがまぁよし。七瀬の探偵役をやった時の相棒に繭を選んだ時の浩平の想像は面白い。一見の価値あり。しかし…繭とヤっちゃった時は流石にヒきました。ありゃヤバイって。どうしても浩平の独り善がりに見えてしまいました。エンディング。何とか学校に通うようになり友達もできて無事卒業を迎える繭の日記(?)で成長が手にとるようにわかりいい感じです。「卒業おめでとう」…うん、これまたいい感じです。
・氷上シュン
ホ〇?いやそんな感じなんで…。何故か「永遠の世界」を知っている青年。浩平に意味深な言葉を投げかけては去っていく謎の男。最終的には死んでしまったようだが「永遠の世界」に行ったのなら周りの記憶からなくなるので「死んだ」ことにはならないだろうし、ただ死んでしまうのなら「永遠の世界」には関係ないし。しかもエンディングでもまた意味深なこと言ってるし。まさに謎の男です。
とまぁこんな感じですがまさに最高に面白い…と言うかすごいゲームですね。選択肢「右・左」でバッドエンドになったり、1人をクリアすると話の流れが全て読めてしまうのが多少残念ですがそれを補って余りあるストーリーだったと思います。プレステ版…やってません。どうしよう?
※2002/6/1追記 PS版もやりました